LianLiのMicroATXマザー用ケース。
自分のネトゲ用PCはMicroATXを平置きするのがお気に入り。元々普通のミニタワーを横倒しで使っていたのだけど…
去年思いつきでAerocoolのDS cubeを買って満足していた。が、実はその時かなり条件的にはあっているのだけど値段的に断念したケースがあった。それがこのLian LiのPC-V359。
MicroATXを平置きするキューブ型で、天面とフロントにアクリルがある。ビジュアル面では最有力候補だったものの、オープンベイがなく拡張性が低いことと何より30000円を超える価格は他の候補の3倍近い。結局DS Cubeにしたわけだ。
DS Cubeは一部の作りに安っぽさを感じたものの気に入っており買い換える気はなかったのだが…
LianLiProShop(http://lianli-online.jp/)より
セールで11920円(税別)のPC-V359見ちゃったら買っちゃうよ。DS Cubeと同じような値段じゃねえかよ。しかも一番気になってたブラック&レッドカラーのPC-V359WRXだよ。
あっという間に届いちゃったよ。
まさに箱の中から箱が出てくる感。
3Dプリンタじゃないよ。
付属品はUSB2.0ピンヘッダ→3.0ピンヘッダ変換コネクタが珍しいくらいであとはネジ類のみ。
ショーケースのようなデザインは存在感抜群
シャープなデザインのほぼ立方体。
写真だとわかり難いがMicroATXを余裕を持って平置きできるサイズなので結構でかい。
1辺34cmほどある。
やはり見た目のわりに大柄なケースなのであまり参考にならないがDS Cubeと比べると高さと奥行きが小さい分幅が大きく広がった感じだ。またほかのモデルは単色でシンプルなデザインなのだがこのWRXは4本の柱のみ赤のアルミを使っていてゲーミングPC風味。
そしてデザイン上の最大の特徴になるのが天面フルアクリル。
厚手のアクリルパネルは高級感抜群。僅かにスモークが入った色。
アクリル窓ではなく天板自体が1枚のアクリル板なのだ。またご覧のとおりフロントパネルにはアクリル窓がありまさに見せるケース。
内部スペースの余裕に加えて分解可能
さて十分なでかさがあるので組み立ては簡単。アクリル天板は手回しネジ4本で外れる。
なのだがここでこのケースもうひとつの特徴が。
大☆開☆放
天板をはずすと背面以外の3枚は柱のレールに入っているだけなので上に引っ張ればするすると簡単外れるのだ。背面もネジをはずせばはずせるが普通はここまでバラせば組み立てに苦労することは全くないだろう。
但しこの時露出した4本の柱のカドは尖っているので怪我に注意。
ちなみにサイドパネル等を無しにして天板だけつければもうほぼまな板。
標準では控えめだが追加ファンでカスタム可能
冷却に関しては標準でフロント12cmファンとリア12cmファンを装備するのみ。
フロント側はこのように奥まった位置に専用のマウンタで装着されている凝った形状で、側面から吸気するようになっている。これは主に下段のストレージ類を冷やすようになっている。
リアファンは普通なつき方。ケース上段部分を排気する。天板ギリギリの位置なので12cm穴の14cmファン等は使用不可。120mm簡易水冷なら横向き設置だ。どちらのファンも小3pinタイプで回転数は高め。
底面には電源ユニット用の吸気口があるので電源ユニットは独立したエアフローになる。つまり標準状態だと下段は吸気のみ、上段は排気のみなので高発熱構成ではファンの追加がほしい。
で、側面のフィルタ部は全て12cmファンが搭載可能なので最大で4基追加可能。それぞれ240mmラジエータを搭載可能なので冷却に関しては不満を感じる事はないはず。
パーツ類はバカでかくてもOK
とにかく内部スペースに余裕があり、拡張カードはケースの前後幅をフルに活用して30cmクラスもOK。ただ今回は…
元の構成がBroadwellのirisグラフィックを使ったグラボレス構成。その代わりといっちゃ難だが巨大ファンレスクーラーのオロチを搭載する。
これだけマザー横にはみだした巨大クーラーオロチすら…
すっぽり収まる余裕。本来は水冷ラジエータ用の余裕なのだろうが。
そしてDSCubeの難点だった電源ユニットのスペースも余裕がある。長い電源も余裕をもって突っ込める。下段フロントはスリムドライブベイのみなので、空きスペースに余った配線はもちろん本格水冷用の機器を設置することも可能だろう。
下段反対側のドライブマウンタは手回しネジではずせば引き出せる。
最上段は2.5インチドライブ専用。
3.5インチ用マウンタはネジ穴が両端にしかないタイプなので2.5インチを2台以上搭載するには大き目のマウンタが必須。
今回はちょうどインテルSSD付属の大きいタイプが転がっていたのでセーフ。
DS Cubeは3.5インチと2.5インチが2基づつだったが3.5インチトレーが2.5インチ兼用でマウンタ類不要なのでSSDが主流の今はあちらのが扱いやすい。
とにかく余裕があるのでオロチとかいうバカでかいクーラーを使用したものの組み立てで苦労することは殆どなくあっという間に組み立て完了。
開口部が多いので内部構成次第
LianLiのケースらしく電源やHDDは全てゴムで耐震処理されている。
但しPC-P50Rにあったようなファンの防振ゴムはオミットされているので気になるなら市販のゴムインシュレータ等を使うのがいいだろう。まあPC-P50Rはゴムのせいでラジエータを取り付けるのに更に長いネジを別途用意する必要があったりしたので汎用性という意味ではプラスだ。
そして側面は防塵フィルターがついているとはいえメッシュ。CPUクーラーの音は結構外にでる。下段は全体的に密閉されていてHDD・電源類は静かなので上段パーツの構成次第だろう。
なお標準の12cmファンは先述の通り回転数が高めで前後共そこそこ音がする。3pinを制御できるマザーならいいがそうでない場合はPWMファンや低回転ファンへの変更をしないと静音構成は難しい。特にマウンタで変則方向に吸気するフロントファンは風切り音が大きめ。
今回はPWMファンじゃないとコントロールできない脳筋SupermicroだったのでPWMファンに変更。
自分の構成は元々「音源を少なくして静かにする」アプローチだったので2重構造部分が多いDS Cubeからこっちにいれても殆ど差は無かったのだが、音を抑え込む能力はDS Cubeのが上の印象。
フロントデバイスの弱さは割り切りが必要
使って一番気になるのがフロントコネクタ類の少なさ。デザイン重視しすぎた結果か内部スペースに余裕があるのにオープンベイが無し。スリム5インチ光学ドライブスロットのみだがわざわざスリム5インチを買うほどかといわれたら微妙。
結局フロントに出せるのはフロントUSBが3.0が2個だけ。
フロントUSBの1個はフロントオーディオと干渉しそうな位置にあるのでヘッドフォンと大き目のUSBメモリとかの組み合わせはキツイ。
省スペースケースなら納得できるがコイツは内部スペース余りまくってるんだ。オープン5インチとは言わないが3.5インチオープンが1個あればカードリーダーとかUSB増設できて便利だったんだが…。
同じ理由でファンコン等も搭載できない(内部スペースに余裕があるのでCorsairLinkやNZXTのGRID等内部設置型は向いている)。
電源スイッチは小さめ(手持ちのLianLiケースより一回り小さくなった)なので電源が入ってLEDがついている間はいいがついてないときは慣れるまで場所を探しそうだ。ちなみに同じ場所に電源の青LEDとHDDの赤LEDが入っているのでHDDアクセス時は混ざって紫に光る仕掛け。
難点はもちろんあるが見せるのが楽しいケース
という訳で冷静に考えると
組み立てのしやすさは抜群だがMicroATXのくせに34cm四方の場所を食った上にフロントデバイスが少なくて使い難いケース
という微妙な扱いなのは本音だ。天板がアクリルだから他のケースみたいにポンと上にモノを乗せるのも気が引ける(のせんな)
一般的なケースに比べれば奥行がかなり短いのでラックにのっけて使うにはオシャレかもしれないが机上で使うには存在感がありすぎるサイズ。
とはいえ結局ケースって「デザインを気に入るか」が大きなポイントなのでそういう意味では文句無し。MicroATXをベースに見せるPCを作りたいなら有力な候補だ。
天面とフロントのアクリルの透明度は文句無しで中身がすごく良く見える。殆どショーケースのような状態になるし、MicroATX規格とはいえ殆どのグラボやCPUクーラーが装着できる内部の余裕。ケースとの物理干渉で使いたいボードやクーラーを断念するというパターンは殆どないはずでまさに好きなパーツをいれて眺めるためのケースだ。…尚更5インチオープンベイがあればベイアクセサリも飾れたのだが。
また内部の余剰スペースを使って遊ぶのもいいぞ!
今回最大の問題は場所を食うMATX平置きケースが2台になってしまったこと。
DSCUBEも気に入ってるし不都合もないし置き場が…部屋が…!
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購入金額
11,920円
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購入日
2016年07月28日
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購入場所
Lian-Li Pro Shop
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