Analog Devices から発売されている、16ビット精度の高精度、高速デュアル・オペアンプです。
性能や価格も相まって、AD797の後輩と呼べるのではないでしょうか。それくらいいいオペアンプです。
尖った性能があるわけでもないですが、かなり仕上がっていると思います。
発振安定性Good
標準で34°以上の位相余裕があり、重い負荷容量をつながなければボルテージフォロワも安定します。
ゲインは100V/mV@min、126dB@typあるようです。ここら辺は結構標準的ですね。
値段以上の性能は期待できないです。
アナデバには珍しい超低歪
私が知っている中では、アナデバのオペアンプは歪率を思いっきり前面に出した石は見たことないのですが、この石は結構大きく書いていますよね。Electronics Charactics欄にTHD項目があることに結構驚いています。
-125dBというのは結構小さいと思います。計測環境もサイン波20Vp-pと大きい信号ですし、結構低歪ですね。
しかもそれを低ノイズ6nV/rtHz、Vos50uV@typで実現できているのは本当にすごいと思います。
結構尖った音がする
高性能オペアンプにありがちなことだと思いますが、バイポーラ入力、低歪、低ノイズのおかげなのか結構尖った音がします。決して悪くはないのですが、聞き疲れするような感覚があります。モニターライクな音といえばいいんですかね。ソースによって表情が変わるのがいいところなので、逆に言えばソースの悪い部分、例えば高音が歪んでいるとか、そういうのが強調されてしまいます。
主要なパッケージはそろっている
DIP、SOP、12pin DFN、それぞれ二種類ずつ温度範囲のちがう石がそろっています。
実験用途にDIP、自作基板用にSOP、なんて分けられるのでいいですね。
AD797の後輩になれるのか
長らくアナデバの最高級オペアンプにはAD797が君臨していますが、はたしてLT1469は跡継ぎとなれるんでしょうか。
とりあえずスペックを見ます。データシートによると、二つの違いは
AD797 VS LT1469
THD+N
ゲイン10、20kHzで-110dB VS ゲイン1、10kHzで-110dB
ノイズ
0.9nV/rtHz VS 6nV/rtHz
GBW
4~450MHz VS 60~90MHz
だいたいこの辺りでしょうか。VosやAvolは似ているので割愛しますが、あんまりLT1469が勝っている項目がないです。やはりAD797は偉大です。安定性が欠けるのと、高いことを除けば最高のオペアンプのひとつですね。
LT1469も、高価なぶん低歪を±4.5V、006p電池で発揮できるのが一番の魅力でしょうか。安定性もいいです。
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購入金額
1,240円
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購入日
2022年07月31日
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購入場所
秋月電子通商
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