1960年代に活躍し、楽曲が音楽の教科書に掲載されるほどの普遍的な支持を受け続けるサイモン&ガーファンクル。1970年発表のアルバム「明日に架ける橋」を最後にコンビを解消したものの、元々が少年時代からの友人ということもあり、その後もたまに再結成され、ライブを開催したり新曲をリリースすることがありました。
本作は彼らが2003年に再結成ツアーを行った際の模様を収録し、2004年にリリースされました。基本的にはCD2枚組で発売された作品ですが、海外では「Deluxe Edition」と称するDVDを追加したパッケージが用意されていました。今回入手したのはそのDeluxe Editionの方となります。ちなみに日本ではDVDは単品で発売されています。
ちなみに本作はあまり市場に残っていないようで、中古でも特にこのDeluxe Editionはプレミア価格となっていることが多いのですが、今回入手したものはCD2に傷あり(再生に支障があるほどではない)ということで、手ごろな価格でした。
衰えが無いわけではないが…
まず、今回入手したのは欧州盤であり、NTSCではなくPALであったため、DVDの方の再生環境には少々手こずりました。
ただ、内容としては苦労してみるだけの価値はありました。
本作に収録されているライブは2003年に開催されたものであり、当時2人は62歳くらいだったのでしょうか。さすがに有名な再結成盤である「セントラルパーク・コンサート」と比べれば間違いなく声に衰えは感じられます。容姿にも年齢が表れていて、やはり年相応には老けたなと思わされます。
しかし声は間違いなく衰えていて、かつてよりもスローテンポで演奏されている曲が多いにもかかわらず、2人のハーモニーは全く変わっていないように感じられるのです。
序盤は声の出方もやや苦しさを感じるのですが、数曲歌う内にかつての印象そのままとなっていきます。「スカボロー・フェア」辺りの雰囲気などはまさにかつてのサイモン&ガーファンクルそのものです。
スタジオ録音盤ではほぼアート・ガーファンクルの独唱となっている「明日に架ける橋」は、1番を原曲通りアート・ガーファンクルが歌い、2番をポール・サイモンが独唱、そして3番では再び原曲通り2人のハーモニーという形で歌われ、最後の歌い上げに至るまでかつてのままのキーで歌いきるのです。これだけでも充分に強烈なインパクトがあります。かつて「NHK紅白歌合戦」で、ポール・サイモンが「明日に架ける橋」を1人で歌ったことも何となく思い出しましたが…。
正直言ってしまえば私は本来彼らの歌を懐かしく感じるような世代でもないのですが、物心ついたときに初めて聴いていた音楽が映画「卒業」のサントラ盤(歌入りの曲はサイモン&ガーファンクルが担当)だったこともあり、ある意味彼らは私にとっての音楽の原体験ともいえる存在なのです。
そしてその時から、時が流れてもいつもサイモン&ガーファンクルは同じハーモニーを聴かせ続けてくれていることを、ただ嬉しく思うのです。
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購入金額
720円
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購入日
2016年01月20日
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購入場所
フェレンギさん
2016/01/21
もうお分かりでしょう。
大ファンでございます。
多くの日本人からは「ライミン?」もともと中華屋さんか?と訝しげに尋ねられますが、一定以上の年齢の音楽ファン、欧米人からは「素敵な屋号」だと言っていただけます。
ここにもファンが居らっしゃるのを知り 嬉しい限りでございます。
jive9821さん
2016/01/21
私もその単語を目にすると、間違いなく「There Goes Rhymin' Simon」や「Live Rhymin'」(どちらもLPを持っています)を思い出してしまいます。
世代としてはもう少し後なのですが、親が聴いていた音楽の影響なのでしょう。どうしてもサイモン&ガーファンクルとビートルズが常に私の中に残っているのでしょうね。