NECのフリースタイルパソコン、Lavie Hybrid Fristaです。
今回レビューするHF150/AAWはCPUにCeleronを搭載した最下位機種となります。
上位機種とは「CPU」「メモリ容量」「液晶の色純度」「Blu-ray 光学ドライブ」「無線LANのアンテナ数」が違います。
121ware.com > 製品情報 > LaVie Hybrid Frista > 仕様 http://121ware.com/navigate/products/pc/151q/01/lavie/hf/spec/index.html
このかたち、意外と良い
本体はフリースタイルPCの名前の通り、フットプリント(底面積)の少ない変わったかたちをしています。
一般的なデスクトップPCと同じように、キーボードは本体とは完全に切り離されたかたちになっており、ノートPCなどでよくある「手元が廃熱で熱い」といったことは完全にありません。
また、液晶ディスプレイとキーボードの距離を自由に変えることができ、腕や目への負担を軽減することができます。
なら一体型デスクトップで良いのでは?と思いますが、15インチを超えてくると、設置スペースも考えなければなりませんし、本体が動かしづらいのでまた違った感覚になると思います。
NECさん製品紹介では、持ち運んで膝の上でも使えるという写真が掲載されていましたが、本体が約2.8kgもあり、さすがに支持するのはしんどいので、このスタイルは使わないと思います。
綺麗なタッチパネル付きフルHD IPS液晶画面
フルフラットスーパーシャインビューLED IPS液晶と銘打たれているだけあって、高視野角で綺麗な表示の液晶ディスプレイです。
現在のPCでは多数派の「IPS」と書かれていない液晶と比べると、その表示品質の差は歴然です。タッチパネルが付いているため、表面は光沢で写りこみしやすいです。
上位機種はさらに「EX2」が付いており、「高色純度」となっています。
本機を見ると若干色はあっさりしているように見えますが、気になりません。また、そこそこ明るいです。
解像度もフルHD(1920x1080)です。一般的なWXGA(1366x768)と比べると、エクセルの表、やWebページを縦に多めに表示でき、作業効率が全く違います。
タッチパネルも精度よく反応します。私はあまり使わないのですが、PCに慣れていない方にはかなりの好評です。なお、画面のWindowsマークはスタートボタンとして機能します。
ただし、タッチパネルの宿命で、格子状の模様が角度によってわずかに見えたり、指紋がつきます。
また、段差のないフルフラットパネルにわずかなゴミが混入するのは仕様のようです。
キーボードとマウスは少し使いづらいかも
キーボードとマウスはともにBluetoothで接続するかたちになります。キーボードは本体に収納することができます。
キーボードは筐体に収めるように、非常に薄く作られています。
NumLock、Scroll LockのLEDは、PC本体にインストールされた専用アプリでの表示となります。
そのわりには打鍵感は良好です。ただし、少し癖があります。
Homeキーが独立して無かったり、左下がCtrlキーではなく、Fnキーである上に、キー割り当てを変更することもできません。
マウスはチルト式ホイールのついたごく一般的なものです。
左右クリックはやや固めで、個人的にはもう少し軽いほうが好みです。
左右チルトは、初期設定で「チャームバー・アプリ一覧」ですが、「戻る、進む」に変更することができます。ブラウザを使う場合に便利です。
また、無線の宿命ですが、まれに打鍵を取りこぼしたり、打鍵してから時間がかかることがあります。
なお、Blutoothはペアリングという接続作業が必要で、購入して初めての電源ON時には使えません。
Windowsセットアップ時にはタッチパネルを使うことになります。
BroadwellのCeleronはそこそこ速い
本製品はCeleron 3205U、コードネームBroadwellのCPUを採用しています。
最近のCPUらしく恐ろしく低消費電力です。
ワットモニターで測ってみると、画面をつけたまま放置すると約8W、さらに画面が消えている状態で約3W、スリープに入れると0W表示でした。
実際使ってみると、最近のCeleronはそこそこ速いという評判通りでした。描画周りで少し待たされる感じがしなくはありませんが、HDDの待ち時間かもと思う程度です。
メモリは、DDR3L-1600 4GBで低電圧版が搭載されています。Google Chromeなどでタブをたくさん開くと足りなくなってくるので、もう4GB追加しました。
メモリの増設はプラス0のドライバーで蓋を開けるだけで簡単にできます。最大の8GBx2まで増設可能です。
接続端子など
インターフェースは本体上側にボリュームの上下、電源ボタン。
左側にDVDマルチドライブ、右側にUSB3.0x2とSDカードリーダー。
裏側右手にGigabit対応のLAN(RJ-45)、HDMI、電源コネクタ。
裏側左端にキーボードのリリースラッチがあります。
SDカードリーダーはUHS-I対応となっているようで、読み出し速度が90MB/s程度出ます。
DVDドライブは、メディアを装着時に上から圧力をかける際、結構"たわむ"ので下から手で支えてやるなど、少し注意した方が良いかもしれません。
USB3.0なども同様で、コネクタを差し込んだまま上から何か衝撃を与えると、テコの原理でコネクタが折れそうで少し怖いです。
無線LANはIEEE802.11ac 433Mbps対応のものです。
実際に測定すると、送信が90Mbps、受信が200Mbps以上出ていました。
正面両端にはスピーカー(出力1.5W+1.5W)があります。
この音質が悪い。いまのところ、これより音質の悪いパソコンに出会ったことがありません。
ヤマハ製 AudioEngine機能でましになるのですが、大きな期待はしないほうが良いです。
気になる方はヘッドフォンや外付けのスピーカーを検討すべきです。
過不足ないNEC独自ソフト
NECの独自ソフトは、各種や説明類や、楽天などのアプリがインストールされています。
ほとんどがWindowsアプリとなっていて、邪魔にならないものでした。
121ware.com > 製品情報 > Windows アプリ ノート http://121ware.com/navigate/products/pc/151q/share/software/note.html
デスクトップアプリのLavieアプリナビからは、カテゴリー別にプリインストールされたソフトを見ることができます。
WindowsアプリのSmartVisionでは、不安定ながらREGZA Z3で録画した番組を見ることが出来ました。
追記:Windows 10へアップグレード
Lavie Hybrid Frista PC-HF150AAWのWindows 10へのアップグレードは、メーカーのNECが公式に動作を確認しています。
http://121ware.com/navigate/support/win10/upgrade/pclist/index.html 121ware.com > サービス&サポート > Windows 10 サポート
Windows 10へのアップグレードは、右下のタスクバーアイコンから行おうとしましたが、なぜかうまく実行できませんでした。
MediaCreationToolを使って、インストールメディアをSDカードに作成しました。
インストールメディアのexeを実行し、その後はトラブルなくアップグレードに成功しました。
https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10 Windows 10
アップグレード後は一部のドライバの更新をする必要があります。
ほぼすべて、Lavieアップデートが自動で検知、実行してくれるので簡単です。
「ほぼ」と書いたのは、Realtek HD Audioは手動でアンインストール→インストールする必要があるためです。
【Windows 10 アップグレード用】 Realtek HD Audioドライバアップデートモジュール
http://121ware.com/psp/PA121/121ETC2/ENTP/s/WEBLIB_NECS_SP.NECS_SP_DISP_URL.FieldFormula.IScript_SU_Display?modId=10320 サポート > モジュール検索結果
視野角の良いディスプレイとこの大きさの価値
良いところ
- 安価
- 綺麗なタッチパネル付きIPS液晶ディスプレイ
- IEEE802.11ac 433Mbps対応無線LAN
悪いところ
- スピーカーの音質が非常に悪い
- コネクタやディスクの抜き差しに気を使う
変わったかたちのPCですが、主な使い方は15インチサイズでキーボードが別になっているノートパソコンとなっています。
底面積の少なさを武器にカウンターなどに置いて使ったりと、ちょっと違った使い方も出来ると思います。
液晶モニタが綺麗なPCです。
PCと言えばスマートフォンに劣る液晶画面というイメージを払しょくできます。店頭での展示の時点で明らかに違いが分かり、もうフルHD IPS液晶搭載以上のPCしか買いたくないと思えるほどでした。
CPUがCeleronでも、「液晶がフルHDでそこそこ綺麗」この一点だけでずいぶんと満足感が違うことが実感できました。
使わなかった画像
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購入金額
50,000円
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購入日
2015年10月頃
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購入場所
ヤマダ電機展示品
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