ロミュラン帝国が22世紀後半に主力とした、中型戦闘艦。
通称はクリンゴンの中型艦同様に「バード・オブ・プレイ」だが、本級の正式名は現時点で不明。
光学迷彩の一種(センサー・ステルス機能もある)である、遮蔽装置を搭載した最初期の艦である。
この時代のロミュラン艦の武装は非常に特徴的で、非常に攻撃力が大きい反面、その弾速が極めて遅く、大半の宇宙艦よりも遅いために回避が容易だった。
ただし、この欠点の多い武装が採用されていた理由は、あらゆるセンサーや光学装置の目を誤魔化すことが出来る、当時としては究極のステルス技術たる遮蔽装置の実用化が挙げられる。
ロミュランは遮蔽装置と、弾速は遅いが強力なプラズマ兵器を組み合わせることで、予想外の位置からの近距離攻撃による「一撃必殺」を意図したのだ。
このバードオブプレイは、そうしたロミュランの戦術思想を体現するべく開発された艦であり、遮蔽装置の搭載に特化した設計を持つ。
そのため、航行能力などがかなり犠牲になっており、特徴的な武装と相まって実用性が低く、後継艦も建造されたものの「戦術思想が固定化された使いにくさ」のみが目立つようになる。
そのため、クリンゴンとの技術提携が始まった23世紀に、クリンゴンの設計したD-7級巡洋艦へ遮蔽装置を搭載して主力艦とするようになると、本級とその後継艦は前線任務から一気に姿を消した。
結果、このバードオブプレイの設計思想は長らく放置されていたが、小型ブラックホールを動力とする大型艦建造技術が確立した24世紀頃になり、ロミュランは自国のオリジナルであった本級と、D-7級の持つ利点を取り入れ、ディダリクス級という従来にない大型戦闘艦を多数建造している。
誤った戦術思想に特化した結果、運用面に多数の問題を抱えた本級と、それに続く後継艦は基本的に失敗作であったとする意見が多いが、本級の存在無しに遮蔽技術の本格的な採用は無かった訳で、ロミュランの遮蔽技術が以後数百年に渡って他種族を凌駕し続けたことを考えると、単なる失敗作とも言えないのである。
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購入金額
2,495円
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購入日
2015年10月13日
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購入場所
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