SIGMAさんはこれまでにもdp Quattroシリーズとしてdp1、dp2、dp3と出しています。

それぞれにレンズの焦点距離が固定の単焦点で、レンズ交換はおろかズームさえも搭載しないという超硬派なラインナップです。積んでいる素子はFoveonという他のどのメーカーも搭載しない独自のもので、Rawファイルは50MB もあるは、高感度はいいとこ800が使えるかどうか…といういまどきのカメラとしてはどうかというスペック。オマケにこのRawデータは専用の現像ツール以外では現像（Jpeg化）することもできない（PhotoshopやLightroomでも）という徹底した硬派ぶり。

ココへ来て第4のdpとも言えるdp0が発売されたので、予約を入れて発売日翌日に購入。（発売日は台風直撃で暴風圏内だったw）いままで控えめに硬派などと呼ばれていたのが、21mm広角のみズームも何もなし、レンズ性能のためにサイズも妥協なしという潔さぶりは一部で変態カメラとさえ呼ばれますｗ

さて、いろんなところが独自すぎて特徴といったら特徴だらけなんですがｗ 最初にインパクトを受けるのがこのデザイン。dp2あたりだとレンズも短くそれなりにまとまってるような気もするのですが、ある意味カメラというカテゴリさえ超えてきたデザイン。

個 人的にはイタリアンデザイナーのモックアップ前のデザイン案をそのまま作っちゃった！的な感覚ですらあります。これに普通のストラップを着けても何だかに あわない気もするのでリストストラップを着けたのですが、重心がレンズ側に偏っているので右につけるべきか左につけるべきかすら悩んでしまいます。

基本的に高さは4インチのスマホ程度だし、小さいといえば小さいんですが長さは普通の一眼より長く、レンズも結構な長さが張り出してるので持って歩くときには結局小型一眼程度を持ち歩けるぐらいのバッグが必要となります。

普通は前に出るだろ!? という特徴的なグリップは見た目に反して親指の引っ掛かりがよく、以外にホールド性は悪く無いです。（もっともほとんど左手に依存してますけど）

細部の作りこみもなかなか手を抜いてなくていいです。

 このレンズはサイズを無視して画質、描画を再優先した結果らしいのですが、結果として21mmの広角でありながら歪を極力０に近づけることができたということで、dp0の０はディストーションゼロという意味もあるらしいです。

 実写してみると、確かに全く歪みを感じない描写で、真っ直ぐなものはまっすぐに写ります。これ、意外と一眼用のレンズでも達成できているものは少なく、おかげであれ？ほんとにそんな広角？とすら思うことがあります。

色合いはFOVEON独特の「RとGとBで画面作りました」というような色の分離と発色がはっきりしたもので色の純度というかヌケが非常にいいものです。

解像感もレンズによっては手持ちのNikon D810といい勝負というか超えてきたりするほど。拡大、トリミングした時の情報量はとんでもないです。

ただ、ここまでこだわりぬいたプロダクツなのに残念なところが２点。

ひとつはキットレンズや高倍率ズームコンデジと変わらない、あまりにプラスチッキーなレンズフード。

もっとがっかりなのが、このメディアスロットのカバー。せめて何かしらのドア構造にして欲しかった…。一番開け閉めする部分だけにココはそのうちスカスカになったりちぎれたりすることが考えられます…。まぁ、交換時の部品代も安いとは思いますが…。

ま、最初にも書きましたけどあとは1カットあたり50MBもあるデータ量ですかね…。20枚で1GB…ある意味逆に仕事用には保存データが重すぎる…かな。

興味がある人は下記Blogに写真をUPしてますヨ。

http://tessue-photo.blogspot.jp/