購入目的
今月初め (2015年7月)、父がトイレで倒れて緊急入院。3年ほど前に急性心筋梗塞を患い、今後は脳梗塞などが発症するリスクを主治医から説明されていたので、とうとうその時が来たのかと覚悟したのですが、幸いにも肺炎による高熱で意識が朦朧としたことが原因でした。とは言え、つい先日まで2週間あまりの入院生活を余儀なくされました。
ところで、我が家は年季の入った家屋のため、和式トイレだったりするのです。和式トイレはメリットもありますが、高齢の父には色々とデメリットが多くなってきました。例えば、「座っていきむ」という行為が心臓に負荷を与えやすいため、あまり好ましくなかったり……。そのうえ、今回はトイレで倒れたという事実に父もショックを受けたみたいで、家族会議の結果、簡易設置型の洋式トイレを導入しようという話になりました。そこで購入したのが今回の製品です。
トイレ本体+補高スペーサー (床にはタイル柄のクッションフロアを敷設)
選択理由
我が家の和式トイレには、2つの問題がありました。
- 段差があること
- その段差が一般的なものに比べて低いこと
1つ目については、段差のある和式トイレに対応した製品を選ぶことで解決できました。この時点で候補製品が3種類ほどに絞られたのですが、2つ目の問題が厄介でした。
候補製品は、いずれも段差の高さが20cm~28cm前後に想定にされており、便座の位置が段差の高さ+トイレ本体で40cm程度になるよう設計されたものばかりでした。ところが、我が家のトイレの段差は約16cmとかなり低く、どの製品を選んでも便座の位置が30cm程度になるため、座るときにバランスを崩すことが懸念されました。何とか便座の位置を高くできないかと調べてみると、購入製品には高さを調節できるスペーサー (オプション) も販売されていることが分かり、この点が購入の決め手になりました。
設置と使用感について
トイレ本体の設置は和式トイレに被せるだけなので、とても簡単でした。但し、高さ調整でスペーサーを利用する場合、上蓋と便座をトイレ本体からスペーサーに移す必要があるので少々厄介です (スペーサーがトイレ本体にセットされた製品もあるみたいですが、我が家ではトイレ本体とスペーサーを別々に調達しました)。
※メーカーから借用した「取り付けについて」(私が購入した製品はOD両用式です)※
便座の位置については、我が家ではスペーサー込みで約37cmの高さを確保することができました。家族の中では一番背が高い私 (男性・身長167cm) でも、余裕をもって座ることができます。父の身長は150cm台前半だと思いますが、こちらも今のところ不便はないとのコト (和式トイレの中腰スタイルに比べれば、はるかに楽になったようです)。
尚、スペーサーの固定ツメに関してですが、トイレの奥側 (ダンパー側) に2箇所あるだけで手前側にはありません。そのため、スペーサーが安定していないように感じます。スペーサーが左右に動くことはありませんが、上蓋や便座を持ち上げるときにスペーサーまで掴んでしまうと、ツメで固定されていない手前側ががたつくことが気になりました。
スペーサー以外の点では、トイレ本体の底部にある滑り止めのゴム (4箇所) が小さいため、乱暴に座ったりすると設置位置がズレるかもしれません。いろいろと体勢をチェックしてみたところ、座り方を浅くして前屈みに体重をかけたときにトイレの奥側 (ダンパー側) が浮いてしまいます。設置したトイレが外れてしまうことはないみたいですが、この点には気をつけて使用しなければならないでしょう (取扱説明書を改めて確認すると、縁に腰掛ける時には注意するよう記載がありました)。
また、上蓋と便座がゆっくりと閉まる設計 (オイルダンパー採用) になっているので、誤まって指先を怪我する恐れは少ないように思います。その半面、上蓋や便座を開けるのが少々硬くなっている気もしますが、安全に配慮された結果ですので許容範囲とも言えるでしょう。
【追記】2015年10月30日 (使用期間3か月経過)
トイレ本体と補高スペーサーの接合部分 (添付写真の溝の部分) はゴムパッキンで密着する構造ではなく、座り方が悪いと接合部分に隙間が生じてしまうのか、あるいは、小水が勢いよく内側の接合部分に当たってしまうためなのか、小水が外側まで染み出していることが何度かありました。大量に漏れだすようなことは未だに経験していませんが、適宜確認して掃除をしてやる必要があると思います。
製品紹介
■ サニタリエースOD両用式 (アイボリー)
http://www.aronkasei.co.jp/anjyu/products/products.php?id=92
私が購入した製品の色はアイボリーですが、ライトブルーも選べます。姉妹品には、ゴム素材 (ポリエチレン) を使ったソフト便座タイプや暖房便座タイプもあります。購入を検討される方はこれらの姉妹品もご覧ください。また、介護保険の受給が認定されると、購入資金の一部が助成 (支給) されるようです。我が家では介護保険を利用できませんでしたが、今回の件で介護製品全般の価格に驚きました。少しでも負担を軽くするため、介護保険を受給されている方は助成制度を確認するようお勧めします。
■ サニタリー補高スペーサー#8
http://www.aronkasei.co.jp/anjyu/products/products.php?id=403
便座の高さを調整できるスペーサーは、#5も選べます。私が購入した#8は便座の位置をトイレ本体から+8cm、#5の場合は+5cm、それぞれ高くすることができます。スペーサーの色はアイボリーしかありませんので、ライトブルーのトイレ本体を利用している場合はちょっと残念な見た目になるかもしれません。
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購入金額
4,989円
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購入日
2015年07月15日
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購入場所
APUショップ(楽天市場)
北のラブリエさん
2015/07/19
だいぶ楽だったようです。
千里一歩さん
2015/07/19
最近の住宅事情は洋式トイレが全盛のようで、和式トイレを簡易リフォームするアイテムはなかなか見つかりませんでした。父の退院に合わせて準備しましたが、和式トイレに比べれば、足腰の負担がかなり軽減されるようです。
CLWさん
2015/10/30
千里一歩さん
2015/10/31
最近の住宅事情は洋式トイレが前提のようで、今回のモチモノ登録のような製品で条件にぴったり合うものがなかなか見つかりませんでした。大きめのホームセンターでも取扱いが少なかったですしね……(´Д`;)