世界で唯一(そして多分最後)の電力供給PHS端末。
ブラウザどころかカメラもありません。LINE?それ美味しいの?
その代わり最初からスマホとの連携ありきで設計されている本機ならではの機能が満載。
この設計は今だからこそ見直されるべきだと思うのですがどうでしょうか。
給電+Bluetoothは唯一無二の存在
普通の携帯にある機能は最低限の実装になります。
具体的には「通話」「Eメール」「ライトメール」「アクセサリ(アラームや電卓)」しかありません。
ブラウザはおろか内臓カメラもないため、単体では写真付きメールも送れませんし情報収集もままならない端末です。
ですがこの端末の真髄はスマホ連携。Bluetoothでペアリングしておけばスマホにかかってきた電話を本機で受けることもできるし、他の端末(スマホや音楽プレイヤー)も充電することができます。
BluetoothのプロファイルはA2DP、AVRCP、PBAP、OPPに対応。スマホの音楽を本機に飛ばして聴くことができる(イヤホン端子は一般的な丸型)のも地味に便利ですね。
単体待受で10日以上無給電で動作が可能
消費電力は「素晴らしい」の一言に付きます。
以下の表は実際に充電をしないでどれだけ連続使用ができるか試した結果ですが、二週間近く連続で使用することができました。バッテリーコンディションがよければ(テスト機は2年落ちのバッテリ)もっと稼働時間が増えるでしょう。
※テスト実施時のまとめはこちら。
PHSはが持つ省電力という特性を活かした端末だと思います。ガラケーで同じことをしようとするともっともっと大きなバッテリになってしまうでしょうね。
注意点としては「他端末に給電した場合」はほぼ数時間でバッテリが空になる点です。
そのあたりはモバイルバッテリと違って給電設定が細かくできるので「本体バッテリ残量が10%を切ったら給電停止」などの措置をとられた方がいいかと。
またPHSにしては大容量というバッテリですが、市販のモバイルバッテリに比べれば小さな容量(1,700mAh)なのも注意が必要です。あくまで非常時用と割り切って使う感じでしょうか。
防災端末として再度注目してみては?
単体ではなんら役に立ちそうにもない本機。音声通話はLINEで済むし、スマホの給電は今時もっと大容量のバッテリが巷に溢れています。わざわざBluetoothでペアリングしてまで音声待受をしたり音楽を聞かなくても、それら全部スマホ本体でやってしまえば事は足りてしまいます。
この端末が活躍する環境はズバリ「災害時」です。
もともと輻輳に強いPHS網での音声通話が可能で驚異的なバッテリ持ち。そして緊急時には他端末への給電が可能という特性は、災害時においてどれもなくてはならない機能になってきます。
大容量モバイルバッテリをスマホに繋ぐという手もありますが、日常で使用するには荷物になるし、なによりモバイルバッテリ単体では通話ができません。その点本機はPHSの持つ特性を十二分に活かした名機だと個人的には思っています。
惜しむらくはワイモバイル体制になってからPHSを売る気が全くなくなってしまった事でしょうか。
誰しもが必要な端末ではないと思いますが、いざという時に頼りになる端末だと言えるでしょう。
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購入金額
5,000円
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購入日
2015年05月20日
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購入場所
メルカリ(個人売買)
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