現在ではアニメ=こども向けというステレオタイプなイメージを持つ人はいないだろうが、以前はそのイメージが強かった。特にロボットもの、ヒーローものなど男子向けのアニメが顕著だった。しかし「機動戦士ガンダム」などをはじめとするプロットがしっかりとしていて、恋愛だけでなく環境問題や父子の相克など深めの問題もからめるような作品が出てきて状況が変わりはじめた。
本編の方はこうしてオトナが鑑賞するにたるものになったが、主題歌が一般の鑑賞に堪えるようになるのは少し遅れた。
それはこのあたりから始まったように思う。
MIO。現在はMIQ(三玖=みく)と改名した女性ヴォーカリスト。パワフルかつソウルフルな歌声を持つシンガー。「戦闘メカ ザブングル」の挿入歌でデビューしたが、同じ富野由悠季監督が手がけた後継番組「聖戦士ダンバイン」で主題歌デビューする。
そのオープニングテーマ「ダンバインとぶ」。「戦闘メカ ザブングル」の主題歌「疾風ザブングル」は串田アキラが歌い、従前の主役メカ名連呼の力強い歌だったが、「ダンバインとぶ」は歌詞こそ従前の路線ながら、アレンジはスラップベースを効かしたスピード感溢れるもので、ちょっと今までと違うな、と。MIOの声ははっきりと発音されるパワフルなもので、単体の歌としてもちゃんと聴き応えがあった。
続く富野監督の番組「重戦機エルガイム」でもMIOは主題歌「エルガイム ―Time for L-GAIM―」を手がけた。売野雅勇と筒美京平のコンビで曲も良く、詞もラストに♪L-GAIM♪と入る以外はコーラスで♪heavy metal♪と「重戦機」の当て字読みが入れられるだけで、ロボットものの主題歌離れしている。チャートでも16位まで上昇した。この英詞版がこの作品にも入っているが、さらにフェイクラインも洋楽のようでロボットアニメの主題歌とは思えない。
ハードな「RAZOR'S EDGE」。1980年代後半の和製HMというようなシャウト系の曲。ヘヴィなギターのリフと張り合うMIOの通る声がいい。THE ALFEEや杏里、STARDUST REVUEなど数多くのアーティストに詞を提供したLinda HennrickとホーンセクションSPECTRUMの新田一郎の手になる曲でノッリノリ。
懐かしい曲が半数、そしてその路線の識らなかった曲が半数、とまさに「Perfect Best」。
ただこのCD、曲はイイ感じなのに一つ残念なところが。「GET IT!」のラスト、サビからフェイクに入り、一番盛り上がったところでノイズが乗る...orz
今のデジタル技術を持ってすればもう少し補正の仕方があったような...今も現役のMIQ姐さん、パワフルな歌声を聴かせてくれる。アニメソングが一番輝いていた頃のあの力強い声は健在。これからもぜひ歌い続けてホシイ!
【収録曲】
1. HEY YOU/「戦闘メカ ザブングル」挿入歌
2. わすれ草/「戦闘メカ ザブングル」挿入歌
3. GET IT!/映画「ザブングル グラフティ」 イメージ・ソング
4. Coming Hey You/映画「ザブングル グラフティ」 イメージ・ソング
5. ダンバインとぶ/「聖戦士ダンバイン」オープニング・テーマ
6. みえるだろうバイストン・ウェル/「聖戦士ダンバイン」エンディング・テーマ
7. エルガイム ―Time for L-GAIM―/「重戦機エルガイム」オープニング・テーマ
8. スターライト・シャワー/「重戦機エルガイム」エンディング・テーマ
9. 不思議CALL ME/「星銃士ビルマルク」オープニング・テーマ
10. 夢銀河/「星銃士ビルマルク」エンディング・テーマ
11. Good-bye, Lonely Blue/「エリア88」オープニング・テーマ
12. 悲しみのDestiny/「エリア88」エンディング・テーマ
13. LONG AGO AND SO FAR WAY/「エリア88」イメージ・ソング
14. RAZOR'S EDGE/「エリア88」イメージ・ソング
15. 永遠よりも
16. Captain Is The Star Child
17. WHY (English Ver.)
18. Time For L-GAIM (English Ver.)
19. GET IT! (English Ver.)
20. Dunbine Fire (English Ver.)
「ダンバインとぶ」
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購入金額
1,874円
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購入日
2015年05月22日
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購入場所
バンダレコードweb店
れいんさん
2015/07/06
ヘビメタル!
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cybercatさん
2015/07/06
北のラブリエさん
2015/07/06
cybercatさん
2015/07/06