レビューメディア「ジグソー」

予約・販売期間約1日だけの超貴重盤

シカゴの毎度お馴染みのヒット曲を、シカゴ・シンフォニー・オーケストラ(シカゴ交響楽団)との共演で演奏した模様を収録したライブ盤です。

 

これだけであれば何ということはないのですが、告知ページ公開から2日もしないうちに告知が削除され、告知ページ公開後しばらくして予約を受け付けていた公式通販の商品登録も削除されてしまったため、実質的には1日少々しか予約の申込が出来なかった作品となります。

 

恐らく初回プレスが少数だったための措置で、後に販売再開となるのではないかと思っているのですが、現時点ではその僅かな期間に申し込んだリスナーのみが本作を手にしていることになります。

 

(追記:公式サイトの担当より、権利関係の調整が難航したため発売は取り止めとなったとの回答があったそうです)

 

 

 

 

 

 

収録は2014年の1月25日・28日に行われているため、メンバーは先ごろ脱退を発表したジェイソン・シェフを含むラインナップとなっています。収録曲は以下の通り。

 

Disc.1

 

1.Introduction

2.Questions 67&68

3.If You Leave Me Now

4.Call On Me

5.(I've Been) Searchin' So Long

6.Mongonucleosis

7.Will You Still Love Me?

8.Wake up Sunshine

9.Look Away

10.Ballet For A Girl In Buchannon

 

 

Disc.2

 

1.Old Days

2.Does Anybody Really Konw What Time It Is?

3.Hard Habit To Break

4.You're The Inspiration

5.Beginnnings

6.I'm A Man

7.Street Player

8.Just You 'n' Me

9.Saturday In The Park

10.Hard To Say I'm Sorry / Get Away

11.Feelin' Strionger Every Day

12.25 or 6 to 4

更新: 2017/02/15
総評

オーケストラのスケール感は伝わらない

選曲はいつも通りのものが大半ではありますが、「Will You Still Love Me?」「Street Player」のように公式のライブ盤ではなかなか収録されなかった曲が含まれた辺りは評価したいところです。

 

「Street Player」はシカゴが不振だった時期の作品「Chicago 13」に収録されていて、実はルーファスが一足先に自アルバムに収録している楽曲です。作者がルーファスのデヴィッド・ウォリンスキーとシカゴのダニエル・セラフィンの2人ということで、どちらがオリジナルというべきなのかは何ともいえませんが…。当時シカゴ版は特にヒットしたわけではないのですが、最近はダンス用の楽曲として使われることも多く再評価されていたこともあり、シカゴのライブでもセットリストに時々復活するようになっています。

 

本作の出来につきましては、まず演奏は良くも悪くもいつも通りのクオリティというべきでしょうか。基本的に安定しているのですが、スタジオ録音のような緻密なものではなく、そこそこアバウト(オーケストラと合わせるので崩したりはしていません)です。

 

音質については、シカゴのメンバーの楽器やヴォーカルについてはまずまずですが、オーケストラ側があまり感心出来ません。メンバー側の演奏を中心に据えるためだったのでしょうが、音量のバランスが極端に小さく、そこそこ人数がいるはずのオーケストラの音が完全に埋もれてしまっています。

 

 

 

 

 

 

 

結論としては「オーケストラライブ」などという捉え方をするよりは、いつもより少し音色の多いライブ盤と考えておいた方がしっくりきそうな作品です。

 

同じオーケストラライブであれば、Blu-ray盤ですが水樹奈々の「LIVE GRACE」シリーズの方が、音作りとしてはずっと正しいのではないかと思います。

更新: 2017/02/09
レア度

正式リリースは断念された模様…

実は昨年の来日時のメンバーのコメントで、本作の一般発売についても言及されていて、初回申込で買えなかった多くのファンはそれを楽しみに待っていたのですが、その後も公式な情報は何も無いまま1年以上が経過していました。

 

日本のファンサイトの管理人さんが、公式サイト上で直接コンタクトを取ったところ、この公演で共演しているシカゴ交響楽団との権利関係の調整が上手くいかず、現時点でのリリースは完全に白紙となってしまったという回答を得たそうです。

 

そうだとすると、現時点で存在する本作のCDはせいぜい全世界で1~2000組程度ではないかと見られ、特に日本では十数セットという恐ろしいレアものとなってしまった可能性があります。現時点で中古盤を含め、流通は皆無といって良い状態なのですが、過去の中古販売歴を見ると既に新品の10倍ほどの恐ろしい価格がつけられているようです。

 

私の場合は「新譜はとりあえず申し込んでおく」が奏功した訳ですが、このようなことになるのであれば予備のセットを買っておけば良かったと、少し後悔もしています。まあ、買えただけでも幸運であったことは間違いありませんが。

  • 購入金額

    3,214円

  • 購入日

    2015年04月25日

  • 購入場所

    Chicago Spin Shop

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