さかいゆう。いままで何度かご紹介しているが、
外見に反して?(失礼!)透き通る七色の声によって、ポップスの王道路線の曲にファンクやジャズエッセンスをまぶした曲を歌うアーティスト。
シングルでは「ストーリー」や「まなざし☆デイドリーム」、「薔薇とローズ」などのスマッシュヒットはあるが、どちらかというとアルバムアーティストで一般的に売れに売れているという感じではない。アルバム製作は2年に1作、シングルも5年で5枚とあまり多作でもないので(ともに2015年4月現在)、知る人ぞ知る、という感じになっているが、業界人にもファンが多いツウ好みの音楽。
そんな彼の4枚目のシングル。名バラード「君と僕の挽歌」
の次の曲はどう来るのか、と思っていたら変化球で来た。
「僕たちの不確かな前途」はオールディーズの薫りがぷんぷんのノスタルジックアメリカンポップ。コード進行とバッキングもまさにオーソドックス。ちょっといままでのさかいカラーではないと思ったら、同じオーガスタの山崎まさよしがギターで参加。バックも山﨑バンドともいえるベースの中村キタロー(初期の久保田利伸のバンドメンバーでもある)とドラムスの江川ゲンタと、マルチプレイヤーでわりにワンマン重ね録りが多いさかいにとって、このちょっとルーズなノリは新しい。リズミカルなサビの歌詞は彼らしいが。♪ああして/こうして/そうして/また/What goes on?(Life goes on!)/生きることはまるで『旅』みたいさ/そうかな?そうかも...そうだね、そうさ!/Say good-bye(and good-luck)/今は探すんだ/それぞれの明日を♪
「ONE WOMAN」は大儀見元のパーカッション大きめのピアノバッキングのバラード。途中で弦も入り盛り上げるが、大きくなるバックに負けないさかいのしみる声が聴かせる。この人ホントに歌うまいな。
期間生産限定盤ならではのボーナスCDはすべてライヴ(元音源としては3会場)。すべてピアノ弾き語りで「君と僕の挽歌」のように元々想像が付く感じのバラード系曲も良いが、出色は「ストーリー」。もともとアゲる系のポップな曲をピアノのみで聴かせる。これはちょっと切ない、おセンチな感じのアレンジ。シンプルなだけにメロディの良さが良く判り、切ない詞が心に沁みる。間奏も結構ニューエイジ~ジャズのフレーバーがあって聴かせる。これはApple Store Ginzaで2010年5月に行われた『Live from Tokyo』のライヴ音源(2~4が同会場)。このライヴの音源は“Live from Tokyo EP”としてiTunes専売で配信されているけれど、このうち「ストーリー」だけがかぶっていない(2と3は“Live from Tokyo EP”と重複。“Live from Tokyo EP”にはあと2曲カバー曲が入る)。こいつ(「ストーリー」)がいいンだけどなー。
こういう限定盤って多いのはDVDだけれど、これは一見地味なCD。ただ内容が良くて、これは限定盤マニアでなくても「期間生産限定盤」推奨。つか、iTunesの“Live from Tokyo”に未収録曲があったなんて、行った人じゃないとワカランわなー。
【収録曲】
<CD>
1. 僕たちの不確かな前途
2. ONE WOMAN
3. 100%
4. CREEP
5. 僕たちの不確かな前途<backing track>
<ボーナスCD>-Sakai Yu Acoustic Live Selection-
1. How Beautiful (Live ver.)
2. ウシミツビト (iTunes Live from Tokyo ver.)
3. train (iTunes Live from Tokyo ver.)
4. ストーリー (iTunes Live from Tokyo ver.)
5. 君と僕の挽歌 (Live ver.)
「僕たちの不確かな前途(PV Short)」・・・不確かすぎるだろw
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購入金額
1,890円
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購入日
2014年12月27日
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購入場所
フタバ図書
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