CHEMISTRYや鈴木あみ(亜美)等を輩出したオーディション番組「ASAYAN」で、元LUNA SEAのヴォーカリスト河村隆一がプロデュースした女性3人組ユニットがSay a Little Prayer。田口理恵(りえ)・片桐華子・大櫛江里加(エリカ)の3人からなる。LUNA SEAのハードな曲調の印象が強いが、河村はソロでは結構「普通の」J-POPを歌う。そんな彼がプロデュースした(Я-K名義)ためか、ごくごくオーソドックスな造り。でもその分難しい。刺激的でもトリッキーでもない曲で印象を残すのはかなり高度。Say a Little Prayerのメンツはそこまで飛びぬけているわけではないので、ちょっと印象に残りづらい曲となってしまっている。
「Kiss me」。昭和ニューミュージックの薫りがする6/8の曲。アルペジオ風のハープ調の音とストリングスが絡む。途中のオルガンソロもちょっと古めの音造り。PVからすると田口が中心にヴォーカルをとっているが、コーラス(ハモり)が聞こえるので他の二人も歌うようだ。田口の声質は透明感があってよい。
「一周」も6/8のミドルテンポソング。ただ「Kiss me」よりは少し激しく、泣きのエレキギターによるイントロから始まる。かき鳴らされる生ギターとバックビートに入る歪んだエレキギターのコードカッティングの対比がよい。1、2曲目ともに作詞・作曲はЯ-Kで編曲は土方隆行だが、こちらの曲の方が土方のカラーが強く出ているかもしれない。「Kiss me」より古さを感じない。こっちをA面にした方がよかったのに。
「Kiss me (Я-K MIX)」は1曲目のリミックス。リミックスというとダンサブルな方向に、ビートが効いた方向に振るのが定石だが、これは逆。強く6/8拍子を感じさせたドラムはオフられ、リズムマシン然とした電子音でのパーカッションに置き換えられている。そしてバランスとしてはストリングスが支配的になっていて、よりニューミュージック臭が強くなっている。アレンジ的にちょっと古いかなー(1970~80年代風)。
「LUNA SEAの河村」プロデュースと言うことで聴くと超ハズされる。かなり古い感じの流行歌。この手の歌で「聴かせる」には河村級の歌唱力が必要だが、さすがにそこまでではない。オーディションで上がってきただけあって、ヘタではないだけにもう少し違う売り方があったんでは..と。3人とも結構美人さんで、アタればもう少し行けたと思われるのでちょっとミスリードか?ただ現在情報あさると3人ともこのユニットで消えるのではなく、女優やナレーターなどで活動が長かった。片桐だけが結婚(2013年)で活動終息するも、他の二人は未だに芸能界にいるみたいだし。そういう意味ではこのときの活動もムダじゃなかったのかいな、とそう感じた作品です。
【収録曲】
1. Kiss me
2. 一周
3. Kiss me (Я-K MIX)
4. Kiss me (TV MIX)
「Kiss me」
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購入金額
0円
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購入日
2007年頃
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購入場所
Yahoo!オークション
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