鶴田謙二の最新刊「ポム・プリゾニエール La Pomme Prisonniere」です。
遅筆漫画家の代表みたいな扱いをされていますが、最近は割とまともに働いているせいかぽつぽつ作品集が出版されます。
過去のインタビューによると
「雑誌に掲載された時点で完結としかできない。」
「書いたそばから単行本を出すということができないので、単行本という段階が無い」
ということだそうです。
発売されているのは知っていたのですが、近隣の本屋で入荷せず…。
先日東京に出たので購入してきました。
でっかい売り場で作者名・タイトル・出版社の情報のすべてが頭から飛んでしまう(汗)
プラプラ歩いてたら視界にタイトルが飛び込んできてうれしかった。
ストーリーなどほとんどない。
購入後、とりあえずぺらぺらめくってみる。
連載時には目にしたことがなかったので初見。
中身はだいたい裸の女と猫の絵…。
あとがきを読んでみると、本作は2002年4月に白泉社より発売されたイラスト集「ひたひた」の続編(第2章、リベンジマッチマンガ版)という扱いとのこと。
この本に収録されている内容は、白泉社の「楽園」という年3回刊のコミック誌に連載された「ひたひた」の5年分、21作+描き下ろし1作分が収録しています。
「楽園」による「ひたひた」の連載は継続されているそうです。
裏面帯に「21世紀コミック界最大の奇跡⁉ 鶴田謙二毎号掲載中‼‼‼」
確かにエピソードタイトルを確認すると、ほぼ全てのタイトルに「ひたひた」と付いています。
単行本化の際に過去の画集「ひたひた」と同じタイトルはだめってことでNGが出て、結局変える羽目になったそうです。
鶴田謙二は気に入ったタイトルを再度付けたがる人のようで、以前にも「Forget-me-not」という作品集を出しているにもかかわらず、「Forget-me-not」という同じタイトルで全く関係ない作品を雑誌掲載、単行本化しています。
タイトルを決めるのがめんどくさいのか?っという疑念も…。
実際読んでみると、セリフがほとんどない。
サイレントマンガというやつでしょうか。
そもそも鶴田謙二はイラストとマンガに境界などない人ですが…。
鶴田謙二の女性メインキャラなんてだいたい同じ絵なのでわかりにくいのですが、登場する主人公は女性二人。
全てのエピソードを通じて登場するのは猫のオニ(ONI)君のみ。
主役の一人は2003年9月に講談社より発売された「Forget-me-not」の主人公「伊万里マリエル」。
こっちは茶髪で眉毛に髪がかかってる。
他にも「Forget-me-not」からヴェッキオも登場しています。
人間関係から「Forget-me-not」1巻の後の話のようです。
「Forget-me-not」1巻の続きの原稿はあるが、雑誌が無くなったので取りに来ない」みたいな話も耳にしましたが、「ひたひた」の原稿がそれなんでしょうか。
もう一人の主役が「朝日奈ナルミ」。
「ひたひた」にも収録されている、カレンダー「はだかの王様」の女性と同一人物だと思います。
表紙絵の女性で、黒髪、前髪パッツン、たまに眼鏡という特徴です。
当然ながらカラーは巻頭のみなので、作中はあまり見分けがつきません(汗)
凄いなと思ったのがその巻頭カラー。
12ページあるのですが、そのうち5ページがゲスト(汗)
巻頭カラーくらい自分で書けよw
まあ、「中村明日美子」、「寺田克也」、「沙村広明」、「木尾士目」、「石黒正数」と豪華なメンツですが。
156ページで1296円ていくらなんでも高くないか?
まあ、買うけど…。
現在も「楽園」で「ひたひた」という連載は継続中。
次巻は旅情ものだそうです。
今回収録の原稿は連載1回8ページ×21回&書下ろしで丸4年かかってる。
『ポム・プリゾニエール La Pomme Prisonniere』(鶴田謙二)ロングレビュー!
昨今の鶴田
2011年 エレキテ島 1巻発売
2014年 アフタヌーン6月号よりエレキテ島連載再開、3ヶ月で力尽きる。
2015年 アフタヌーン4月号に12ページ 掲載。
エレキテ島は死んでないみたいだ、もしかして2巻が発売されるかも!
10年後くらいに…。
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購入金額
1,296円
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購入日
2015年08月29日
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購入場所
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