10年以上前、2003年の夏モデルとして発表された、ビクター(当時。現JVCケンウッド)の5倍モード対応VHSビデオデッキ、HR-700シリーズの最廉価機。上級のVT700やV700のようにBSチューナーも付いていなければ、VT700やST700が備えるTBC(タイムベースコレクター、時間軸補正装置)も付いていないベースグレード機。
ただその分、数が出たので?VHSビデオデッキの国内生産が終了した現在でも安価に程度がよいタマが手に入る。まだ説明書がネット上に残るのはありがたい。
とはいえ、チューナーは地アナのみ(VHF、UHF)で、映像入出力がコンポジットとS端子のみということで、もはや地デジ時代のテレビにつけるには完全に「時代遅れ」。
地アナアンテナとS映像/コンポジット入出力
まぁ、今後これで「録画」することはないので、VHSテープ時代の資産をサルベージするため再生できればそれでよいわけ。
そういう意味では、ヨレめの古いテープの映像を安定化する「デジタルワイドTBC(タイムベースコレクタ)」を備えるT番つきがよかったのだけれど、この機能を付けると当時の売価で1割ほど高価になったので、当時はそれに価値を見出さない人が多かったのか、このシリーズが「5倍モード搭載」が一番のウリになるような普及機だったせいか、そちらは品薄だったので状態が良いものが安かったこちらを入手。
今となっては予約関係機能は使わない(使えない)し、チューナーも放送している電波がないので無用のもの、画質的にも新たに録画する価値なしと、再生・早送り・巻き戻し・取り出しの基本機能しか使っていないが、さすがに「VHS」の特許を持つビクター、基本画像は(当時の基準で)問題ないし、今は亡き「ビクターのテレビ」にも通じる色乗りの良さもある。このシリーズにはテープ巻き戻しには特に高速化の仕組みが入っていて、見て⇒巻き戻して⇒しまうという動作でまったくストレスがない。
今回「秘宝レビュー」でこのビデオデッキで再生したものを、オネステックのVHS to DVD
MY-VIDBOXをかまして秘宝PCに取りこみ。このMY-VIDBOXはS映像もしくはコンポジット入力をUSB出力できるものでこのデッキにぴったりなのだが、ちょっとオネステックが怪しめのメーカーで、MY-VIDBOXもロットによってドライバが違ったり、HPのサポートもよくわからない階層にあったりして苦戦。なんとか所持するMY-VIDBOXが「NW03」と呼ばれる躯体の中ではWindows8まで対応するものであったことを探し出してアップデート、無事使用することができた(ドライバダウンロードページ)。取りこんだ画像も(良くも悪くも)それなりで、まあ許容範囲かな、と。
元がS-VHSとはいえダビング2世代目と考えるとこんなモンかな..
ただリモコンの使い勝手はイマイチだなー。カバーがついていて上側がTV系操作と録画関係、下側が再生まわりなんだけれど、スライドカバーもきちんとした位置で止まらないし、上側はよく使うボタンとそうでないボタンが混在している感じ。これ、実際に当時使っていたらスライドカバー取っちゃったかもしれない。
ま、現在は頭から再生して秘宝PCに取りこみ、編集はソフトのVHS to DVD側で行うので、本体操作だけで用は足りるのだけれど。
でも、11年を経ても多少の色焼けはあれど新品同様に動作するド安定ぶり、というのはVHS規格制定社ビクターの意地?まさに「偉大なる普及機」です。
【仕様】
受信チャンネル:VHF=1~12ch、UHF=13~62ch、CATV=C13(63)~C63(113)ch
アンテナ=75Ω F型コネクター VHF/UHF一軸
入出力端子:S映像/コンポジット入力×2、S映像/コンポジット出力×1
外形寸法(幅×高さ×奥行き(mm)):400×98×262
質量:3.1 kg
許容動作温度:+5℃~+40℃
許容相対湿度:35%~80%
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購入金額
3,800円
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購入日
2014年11月頃
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購入場所
ヤフオク
hatahataさん
2014/12/24
VHSのテープがたんまりと、デッキは故障… どうしようかと。
参考になりました。
cybercatさん
2014/12/24
良心的な中古ショップを探せば、個人売買と違って掘り出し物の確率も低いかわりに、ハズレクジも少ないので、1ヶ月ほど見極めてショップが信頼できそうならオークションショップから買うというのが手軽です。
自分はそこまで待てなかったので、評価をみて突撃しましたがw
hatahataさん
2014/12/24
オークションでもショップを捜せばいいんですね。
さらなるご指南ありがとうございます。
cybercatさん
2014/12/24
良いモノに巡り会えるとよいですね。