「イカ天」から25周年になるのですねぇ。コアなファンでなければ、最新オリジナルアルバムも含めた選曲で、バランスも取れているのでしょうが、インディーズの「人間椅子」やデビュー前の「イカ天」コンピレーション・アルバムさえ持っているゴリゴリのコアファンであれば、いくらデジタルリマスターといわれても、結局価値を見いだすのは新曲4曲。こちらも期待を裏切らないいつもの「人間椅子」節で、安心しました。

　しかし、25年でベスト盤4作目というのは、レコード会社の姑息なやり方なのでしょうか。個人的に評価している「水没都市」や「刀と鞘」などがなかなかピックアップされず、「ダイナマイト」や「品川心中」などが入るのは、なんだか解せない。

　欲を言えば、20周年記念盤の時の「鉄格子黙示録に後半部分、しかも歌詞付きがあったのか」といった驚きが、今回はなかったのが寂しい。

　でもこれからもパチンコや酒に走ることなく音楽を作り続けてもらうよう、お布施のごとく、5000円を喜捨しました。