ゆず。ストリートライヴから出てきた二人組のシンガーソングライター。メンバーは北川悠仁と岩沢厚治。最近は機材の進歩で、ストリートというハンデがある舞台でも、かなりエレクトリックな音楽や打ち込み系のジャンル、ハードなパフォーマンスができるが、彼等は王道。アコースティックギター...というよりフォークギターというのがしっくりとくるようなギターの使い方で、どこか懐かしい曲達を歌う。同じストリート出身のコブクロ
よりもさらにフォーク~ニューミュージック系の20世紀J-POP(←そういう言葉は当時なかったように思うが)の直接の後継者、という感じ。
そんな彼らの最新ベストアルバム(2014年10月現在)。今まで彼等は年代ごとにベストアルバムを出していて、本作は“Home [1997-2000]”、“Going [2001-2005]”に続く3作目のベストアルバムでその名の通り2006年から2011年の作品がシングル中心に収められている(厳密にはあと一枚「裏ベスト」としてシングル未収録曲のベストチョイスアルバム“ゆずのね 1997-2007”がある)。
初期はアレンジを自分たちとプロデューサーの寺岡呼人だけが手がけていたが、このベストアルバムに収められている曲アタリから、外部のアレンジャーを入れるようになって、楽曲の多彩さが増した。それでもきちんと「ゆず節」になっているのは、きちんと「我」が確立したと言うことなのだろう。
ハッピーで、肯定的で、元気になる歌が詰め込まれている。
「シシカバブー」。言葉遊び的な曲だが、♪シシカバブー♪というキメゼリフ?と底抜けに楽しい彼等の雰囲気で、ハッピーになれる歌。生ギの加工された音とシンセブラスの音がファンキィでちょっと異色...というかこの曲が北川と岩沢にとって初の共作というのが意外だ。
「いちご」は彼等の爽やかさが良く出ている曲。実は結構意味深な曲w♪だから甘いいちご/頬ばるように僕を愛して/ダーリン/ハートに着てるドレスを脱いで/君を感じさせて/Kissして触れて/一つになって抱きしめ合えたら/Ah/真っ白なミルクに溺れたい/一緒にいこう♪でもそんなことを感じさせない二人のあっけらカーンとした歌い方がいやらしさを感じさせない。種子田健のぐんぐん引っぱるベースも気持ちエエなぁ...
「Hey和」は彼等らしからぬ?大きな愛を詠う曲。♪人は何故にこんなにも苦しみを抱き/全てを奪う争いは今もまだ止まない/子供たちの笑い声/未来を写す瞳/重ねた手と手を/かけがえのない日々/愛しい…♪折も折、シングル発売(2011年1月)直後の震災においても多くの人に希望を与えた曲でもある。コーラスと彼等のギター以外は打ち込みという淡々とした風情が、むしろ深い感情を感じさせる。
なんにせよこの作品、タイアップだらけ。「虹 (日本生命CM)」から始まって「桜会 (JR西日本CM)、「逢いたい(TV『ゴーストフレンズ』主題歌)」、「シシカバブー(TV『サラリーマン金太郎』主題歌)」、「Yesterday and Tomorrow(TOYOTAラクティスCM)」、「明日天気になぁれ (映画『しゃべれどもしゃべれども』主題歌)」、「ストーリー(TOYOTAラクティスCM)」、「慈愛への旅路 (2010年横浜国際女子マラソンテーマソング)」、「超特急 (TV『恋愛観察バラエティ あいのり』主題歌)」、陽はまた昇る(TV「めざましどようび」テーマソング)」「Hey和(日赤「はたちの献血」キャンペーンソング)に「栄光の架橋[Symphonic Orchestra Version](NHKアテネ放送テーマソング)」と主題歌、CF曲でないのを探すのが難しいくらい。
それだけ仮らの歌が親しみやすく、愛されているという証拠。飾らない人柄と、つい口ずさんでしまうような覚えやすい歌で人気の二人の、歌えばハッピーになれる曲達が収められた作品です。
【収録曲】
1. 虹 (29th)
2. 桜会 (30th)
3. 逢いたい (27th)
4. シシカバブー (26th)
5. Yesterday and Tomorrow (25th)
6. いちご (28th)
7. 明日天気になぁれ
8. ストーリー (24th)
9. from (32nd)
10. 慈愛への旅路 (31st)
11. 超特急 (22nd-1)
12. 春風 (23rd)
13. 陽はまた昇る (22nd-2)
14. Hey和 (33rd)
15. 栄光の架橋 [Symphonic Orchestra Version] (21st-Version違い-)
16. T.W.L [Y.Z ver.]
「いちご」
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購入金額
2,800円
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購入日
2012年頃
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購入場所
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