レビューメディア「ジグソー」

恐るべきエアーフロー! CPUの性能を引き出せる素敵ケース

このレビューは、企業から無料で提供された製品に対して消費者の視点でレビューをおこなう、coneco.netの体験レビューとして作成されています。

 

 

商品を提供していただいたマスタードシード株式会社様の商品ページはこちらから

 

このケースは好き嫌いの別れるデザインですが、爆熱で悩んでいる人にはオススメの素敵ケースです。

 

公約
・煙突構造で、排熱性に優れている本商品を使い、IN WIN IW-BR661改で使用することが出来なかった値までi7-4970Kをオーバークロック出来るかを検証します。

・上部にI/Oポートが来ている本商品の騒音性を比較します。

 

 

帰ってきた煙突構造!

SilverStoneの名作、RAVENシリーズが迷走から復活し、レジェンドである
RAVEN1~3まで踏襲されてきた90度回転レイアウトに復活して登場しました!

 

RAVEN4で倒立スタイルという賛否両論のあるレイアウトから
根強いファンの多い90度回転スタイルに戻ったことで
気になっている人も凄く多い商品だと思います。

 

RAVEN=カラスのイメージ通りシリーズを通して真っ黒な見た目をしていますが、
伝統的な3角のギザギザは踏襲しているものの今までのRAVENシリーズと若干面差しが違います!

 

よ~くみてみると・・・週刊少年ジャ◯プ黄金世代のお父さん達には激しく郷愁をさそう眼差し!

ゆ ゆでたま◯先生のキャラクターである、ウォーズ◯ン!? ロビンマ◯ク!?
といった師弟にそっくりではないか@@

 

一瞬でもそう思ってしまったらRAVEN5がウォーズマ◯にしか見えなくなってしまいました><

レビュアー選出のお知らせが来てからは、

 

追記の時にはこの三角の目の部分をどうやって光らせてやろうか
わくわくしながら夢想していたのですが、商品が届いてビックリ!

 

純正で光るや~ん

 

やはり、全世界に読者ががいる不朽の名作!

SilverStoneの開発陣もあの三角の切れ込みは光らせるべきと思っていたようです。

 

しかし、本家サイトにも代理店マスターシードのサイトにも光っている状態の写真は1枚もなし・・

 

光物スキーとしてはちゃんとそこはアピールしてもらいたかったです。

さらに!

HDD作動LEDが光ると目の真ん中の部分が赤く光る!!

モノアイかっ!

もう、これだけでもご飯が3杯は喰えるくらい胸熱な仕様が隠されていました。

 ※うまく露出があわなくて赤く光っている写真が取れませんでした

 

 

さて、興奮してアホな事ばかり言ってしまったのでここからは真面目なお話しです。


爆熱のDevilsCanyonちゃんことi7-4790Kをオーバークロックした時の排熱を
煙突構造のRAVEN05はどれだけ排熱させることができるのか?
ひょっとすると殻割りをしなくてもオーバークロックが伸びるのではないか?

という点に興味があったからです。
※けっして追記で目の部分を加工してロ◯ンマスクか、ウォー◯マンにしてやろうなんて
思っていなかったんだからね!


しかも、元々モノアイの仕様になっていて、プラン立ち消えでトホホとか思っていないんだからね!

 

i7-4790KにはIN-WIN DragonSlayer改を使っていたのですが、せっかくエアーフローの良いケースをPhanteks PH-TC14PE を載せるためにサイドパネルを網からアクリルお弁当箱に改造してエアーフローを妨げていたのが災いしてか、スーパー爆熱仕様になっていたからです。

 

当初は、ZALMAN Reserator3 MAXを使用しておりましたがラジエーター置き場に困り、
フロント14cmファンの部分に設置しましたが、ラジエーターの排熱がすぐメッシュに当たるため熱が篭もる状態になってしまいました。

 

その結果i7-4790K 4.6GHz 1.205VでOCCT Linpack AVXで2分もたずに97度!

 


5分もすると夢の大台達成と心臓に悪いくらい排熱ができなかったのが応募のきっかけでした。

簡易水冷を諦め、Phanteks PH-TC14PEに換装してフロント14cmファンを吸気に、
トップ14cmファンを排気に変えてようやく94度まで下げることができましたが、
まだまだ心臓に悪い爆熱っぷりを発揮してくれています。

 

 

本商品は

18cm徹甲弾型の「Air Penetrator」×2。
強いて言えば上面12cm又は14cmファン追加可能(※大型空冷CPUクーラーを設置すると設置不能)

以上、お終い!

 

という漢らしい設定の本商品ではどうなるか??

 

結果はOCCT LINPACK AVX使用で、IN-WIN DragonSlayer改+Reserator3(100度オーバー)から比べると
約10度以上温度を下げ、PH-TC14PE(94度)と比べても6度下がって88度になりました。
※室内はエアコンをいれて、温度計で室温27度、湿度58%での計測結果です。

 

 

熱は上に上がっていくという自然の摂理をそのまま採用した煙突構造は、
なるほど納得なエアーフローであり、実際に効果もありました。

爆熱のCPUでお困りの方 オススメです!

といった具合に最初に結論から始まりましたが詳細については下記レビューをご覧下さい。

【レビュー構成】
【ケース】SilverStone RAVEN05(本商品】とIN WIN DragonSlayer(IW-BR661)
【CPU】Intel Core i7-4790K


【M/B】ASRock Z97 M OC Fomula


【CPUクーラー】ZALMAN Reserator3 MAX 

        Phanteks PH-TC14PE OR


【メモリ】G. SKILL F3-14900CL9Q-16GBZL (DDR3-1866 4GBx4)

【ビデオカード】Palit GeForce GTX 670 JetStream 2GB OC (NE5X670H1042-1042J)


【SSD(システム)】プレクスター/plextor PX-128M5P


【HDD(データ)】TOSHIBA DT01ACA200
【電源】HEC COUGAR GX(V2) 800W/80PLUS GOLD (HEC-GX800V2)

 

 

  • 【ルックス】★★★★★(※ある種の人には)普通で考えると★★★☆☆

 

倒立型の異端児RAVEN4から変わって、伝統の90度反転型であるRAVEN1のスタイルを継承しています。
見た目は、ある一定の年齢層の方には『ロビ◯マスク』や『ウォー◯マン』にしか見えないかも知れません。

個人的にはRAVENシリーズのなかではRAVEN3が鎧を着た騎士のイメージで一番かっこいい気がしますが、
重量12.5kg、サイズが235mm (W) x 522mm (H) x 570mm (D)と重量級に対して、

 

本商品RAVEN5は
重量7.69kg、サイズは242mm(幅)×529mm(H)×498mm(D)と奥行きがかなり短くなりました。

 

実際には横幅の242mmもサイドパネルの受けが飛び出ているだけで、本体部分は222mmとコンパクトになっています。

 

メインPCとして使っているここ最近の一番のお気に入りケース、
Fractal Design ARC XL (232(W)×572(H)×552(D) mm)と比べても一回りコンパクトです。

 

外観のツルンとしたスタイルは、ネットで見るよりも実物の方がカッコ良いです。
食わず嫌いで敬遠している方は、可能であれば実物を見てみる事をオススメします。

CPU温度を下げたい方には激しくオススメ出来ます。

  • 【組み込み易さ】★★☆☆☆

 

 

 

 

☆マザーボードの固定☆

見慣れた角度でないので、首をかしげて見たり、角度を替えてみたりと若干頭を使います。

 

一番の厄介ポイントは、通常のケースだとマザーボードの上端から、ケース天面まで少なくとも2cmくらいの余裕があるのですが、RAVEN5は、マザーボードが90度右回りになっているため、フロントサイドにマザーボード上部が来ます。

 

フロント部分とマザーボードの間には隙間がほとんど無い為、マザーボードを固定するのが一苦労です。

 

CPUクーラーを取り付けた状態でもネジ締めが出来るように、ネジ穴部分の延長線上にメンテナンスホールが開けてあり、そこからドライバーを差し込んで締めていくのですが、
VESSELの+2ドライバーでも首の長さが15cmで足りませんでした。

最低限あと+3cmは必要ですが、一般家庭には、まず置いていないかと思います。

車いじりが好きな人でない限り普通持っていないのではないでしょうか?

手持ちの工具でもビット工具用の延長ソケットで20cm以上の物を持っていますが、
そちらでは穴が小さくて入りませんでした。

 

CPUクーラーを設置する前に付ければいいじゃない?

 

と思われるかと思いますが、大型の空冷クーラーを取り付けた状態では、
EPS8ピンや、CPUファンケーブルを取り付ける為の手の隙間がないからです。

 

簡易水冷を使用している方は、マザーボードを固定した後でCPUクーラーを設置するのであれば、首の短いドライバーで締めることも出来そうですがこのへんがちょっと残念なポイントです。

 

大型空冷クーラーを使用する方は、ちょっとコツがありますが、何回か付けたり外したりすれば、マザーボードを固定した後でもEPS8ピンや、CPUファンケーブルを取り付ける事が出来る様になるかと思います。

 

おかげで指が血まみれです><

 

☆PCI-Eスロット部分☆
7段切ってあります。

全てのブラケットはネジ留め式で付け外しが出来ます。

取り付けは特に問題なく設置できますが、ネジを締める部分にカバーが付いているのがメンドくさいです。

構造上このカバーがないと、なにか小さめのものが落っこちた時に、底面の18cmファンに当ってしまうため仕方がないのかと思いますがメンドクサイです(大事なことなので2回繰り返しました)

ツールフリーでワンタッチだったら満点でしたが、めんどくさいので30点です。

 

グラボは最大で31cmの物まで付けることができます。


底面のファンを外せば34cmの物まではいります。

ちなみに、私が使用しているPALIT GeForce GTX 670 JETSTREAM(長さ24.5cm)を取り付けても底面のファンまで6.5cm余裕が有ります。

 

底面を水冷のラジエーターに置き換えても大丈夫でしょうが、ラジエーターをサンドイッチすると物によっては干渉してくるかと思います。

 

☆裏配線スペース☆
裏配線スペースは、真ん中辺りは20mmとそれなりにありますが、底面ファンのあたりで、約8mmとATX24ピンコネクターは通すのが困難です。

 

というのもシャーシ真ん中に剛性を上げるためにリブがついており、この部分のせいで、
ケースの真ん中で分断されるからです。

 

この部分は底面に18cmのファンを設置するにあたり、マザーボードトレイをそのまま底面まで持ってくると18cmファンが設置出来ないため、マザーボードトレイをオフセットさせるために表側から裏側に向かって逃げている部分が、裏配線スペースを潰しています。

 

仕方がない部分にはなりますが、せっかくの18cmファンからの風が微妙にケーブルで塞がれてしまうところが残念ポイントです。

 

リブの部分は避けながらケーブルを通すことも可能ですが、そうすると下段の2.5インチシャドウベイが塞がれてしまいます。

 

逃げている部分が表側からみると奥に凹んでいるので、ATX24ピンケーブルなどは素直にそこを通したほうが良さそうです。

 

EPS8ピンは裏配線ができます。
裏からグルっと回す時に、ケースの折り返し部分に隠して、後ろ側から上部に通してフロントに持って行き、フロントヘッダーピンなどが出ているメンテナンスホールを通して、
裏から表に持って行くことも可能ですが、気をつけなければならない事が1点あります。

それは電源から固定しましょう!

なぜなら、マザーボードを固定してしまうと手が入らないので
EPS8ピンがCPUコネクターに刺せないからですw

 

ちなみに、私の電源のEPS8ピンの長さが「(8ピン)+(4+4ピン)+(4ピン)」(60cm+30cm+30cm)で60cm部分のみでギリギリ回すことが出来ました。

55cmやそれ以下の長さのケーブルの場合は裏配線をする場合、延長ケーブルが必要になってきます。

 

☆Air Penetrator☆
このケースの肝の一つが、18cm徹甲弾型の「Air Penetrator」になります。

通常のファンが風を扇型に吐き出していくのに対し、「Air Penetrator」は直進性が非常に高い気流を作り出しますので、RAVEN05のような煙突型ケースには持って来いのファンになっています。

 

底面から 2台の18cmファンで ガツン と吸って、

熱と一緒に上部から吐き出す煙突構造の正に縁の下の力持ち的なFANです。

 

マスターシードさんのHPに気流がどのように動くのかの動画がありましたので
気になる方はチェックしてみてください。


「Air Penetrator」の気流について

 

普通に売っているものとケーブル回しが少し違うようで、付属の「Air Penetrator」からは
二本電源ケーブルが伸びており、形状から1本はフロントのファンコントローラーに繋いで、もう1本はファンコネクターに繋ぐ事は解るのですが、どっちのケーブルがどっちに付けるのかを説明書にも書いていなく、なんとなく短い方をファンコン、長い方をファンコネクターと接続しましたが若干不親切に感じました。

 

☆ケーブル類☆

フロントポートや、電源スイッチなどは最初からケーブルスリーブをしてありますが、
個人的には大っ嫌いなゴム引きのスリーブで、見てくれは黒で締まっておりカッコ良いのですが、ゴム部分が埃を強烈に巻き込んで離さず、設置4日目には黒いケーブルがうっすら白くホコリまみれになっていました。

長さは充分な長さが有り、長すぎな場合はフロントの鉄仮面の裏に押し込めるスペースがあるのでそちらに押し込んで調節してみました。

マザーボードトレイには所々にメンテナンスホールが設けられているので、差し込みたい場所の近くまで裏側を通す事ができます。

 

ちょい残念なのは、約2万近くもするお世辞にも決して安いケースとは言えない価格帯にも係わらず、メンテナンスホールが穴剥き出しで裏側が丸見えなので、穴隠し的なグロメットが欲しかったですね。

 

☆3.5インチシャドウベイ部分☆

かなりダメダメです。
ケージ自体はツールフリーでHDDの取り出しが出来たり電源ケーブルを通すホールがあったりと2個しかHDDを付けれませんが、かなりしっかりとした造りをしています。

 

何がダメダメかというと

電源の長さが16cm位までの物を使わないとHDD2個の3.5インチシャドウベイ部分が使えない点です。

確かに、自社製品の電源では800Wのものでも長さが16cmで充分と考えたのかも知れませんが、他社製の電源では800Wクラスの物になると18cmの方が多いかと思います。

 

私の電源は長さが18cmあるのですが、電源のプラグインケーブル部分にがっつり3.5インチシャドウベイ部分が干渉して設置ができません。

苦肉の策としてはHDDケージを分解して1個のみとし、プラグインケーブルを片側に寄せて何とか設置することができました。

 

 

HDD二個を使用し、かつ800Wクラスの電源を使いたいなら
この機会にうちの製品に買い換えちゃいなYOっていう意図がアリアリと見えちゃいますw

 

私の取り付けの場合は、左側のケージを外して、右側のケージのみとしましたが、
その場合はネジ1ヶ所でしか固定する事しか出来ず、結構ぷらぷらしています。

使用に支障はありませんが精神衛生上心配になります。

 

左側のケージを残そうとすると、ATX24ピンケーブルに当たり、こちら側は完全に取り付けできませんでした。

 

左側を外して右側のみのHDDケージにしたおかげで若干スペースが取れましたので、
そのスペースに余ったケーブルや大好きな光物のイルミナシオンの制御機を置くことが出来たのは結果オーライでした。

 

RAVEN4で採用されていたホットスワップオプションは見送られた模様です。

3.5インチベイが2個しかないRAVEN5にこそ採用してもらいたかったオプションではありますが、内部スペースはそれなりにあるので置こうとおもえば他社のベイを置いておくだけってパターンもありです。

 

また、RAVEN4には2.5インチシャドウベイが4個あったのに対して、RAVEN5では2個に減らされています。

5インチベイを無くし、3.5インチも2個に減らし、しかも180mmの電源を使うと3.5インチベイは1個しか設置できないにもかかわらず2.5インチベイが2つしかないのは、それなりに大きな本体だけにちょっと残念なポイントです。

 

録画機に使いたい方や、やったらデーターを持っている方にはあまりオススメ出来ません。

 

☆CPUクーラー部分☆

説明書には162mmまでと書いてあります。

Phanteks PH-TC14PEが、ファンなしの状態で160mm(H)、ファンありで171mm(H)
・・・蓋がしまりませんでした。

 

仕方なくフロントとセンターのファンを14cmから12cmファンに交換し、
リアーは少し斜めにずらして無理やり押し込んでみました。

 

かなりギリギリで入ったため、ヒートパイプが飛び出ている
Silver Arrow SB-E(高さファン無し165mm(H))は取り付けが出来ないかと思われます。

 

幅が242mm(※ケース本体は222mm)もあるのだから、Silver Arrow SB-E位はしっかりと飲み込めるサイズで作って欲しかったですね。

 

煙突エアーフローの恩恵を最大限で受けるのは空冷クーラーだと思うのですが、その辺りは設計の方達はどうお考えだったのでしょうか?

幅が200mmとかのケースなら大型空冷CPUクーラーが入らなかったとしても諦めが付きますが、242mmも幅があるのになんでだ~!!

っていう感情しか湧きませんでした。

 

☆光学ドライブ☆

ここもこのケースのマイナス面で、スロットイン式の光学ドライブが要求されます。

5インチベイを取っ払っているのに一応光学ドライブスペースを確保してくれているのは、
同じく5インチベイを取っ払った

[NZXT] H440W

よりも評価出来る点ですが、スロットイン式・・・たけ~んだよ

ノートPC用の光学ドライブが入れれるようにしてあるのなら満点だったポイントだけにちょっぴり残念です。

光学ドライブのステーは3点でのネジ止めなので、取り外しは簡単です。
むしろこのステーは、バックパネルを押さえるのに役に立つのでCPUクーラー交換時にも大助かり!

使用しない場合はスロット部分にゴムのバーが付けられるようになっていますが、
ちょっと触るとすぐに引っ込んでしまうので取り出すのに苦労します。

 

【工作精度】★★★★☆


各種ネジ穴の位置や、噛み合わせ等は made in CHINA とは思えないほどしっかりしており、ガタツキもなく堅牢な感じです。

さすが、SilverStone と思わさせられます。

・電源の固定穴もピッタリとフィットしていますし、グラボを取り付けても斜めにならない!
・ファンのネジ穴もピッタリ
・サイドパネルもしっかりハマる
・クイックリリースも押せばすぐサイドパネルが外れる

お気に入りケースのFractal Design ARC XLはデザインはカッコ良いのですが、
・電源穴が合わない
・グラボが斜めになる
・サイドパネルが閉まらないから穴を広げる
と工作精度はお世辞にも良いとは言えないものでしたので余計に気持ちよく組めました。
★が-1なのは、上部のバッドモービルのような蓋がスルッとハマるときもアレば、
ツメが上手く噛まずに締まりづらい事が多いので-1点としています。

 

【排熱性能】★★★★★

排熱性能は満点です!

【CPU】i7-4790K 4.6GHz 1.205V
【CPUクーラー】Phanteks PH-TC14PE
【室温・湿度】エアコンをいれて、温度計で室温27度、湿度58%
上記環境でOCCT LINPACK AVX 1時間パス時の温度

IN-WIN改のサイドパネルを外していてもで94度になる所が、
RAVEN5ではサイドパネルを閉めても88度と6度も下りましたので、
今まで4.6GHzに留めていた常用オーバークロックを4.7GHzにする事が出来ました。

i7-4790Kだけでなく、X79の爆熱シリーズを使用している方達に非常にオススメできます。

【騒音】★★★★★爆音です

※ビデオで撮ったので、気になる方は動画をご覧下さい。

 

空気を下から吸い上げて、上に放り出す構造上、騒音はある程度うるさいだろうな~と
思っていましたが、想定通り爆音です。

Fractal Design ARC XLも天面は全て開いていますが、一面ホコリ対策と防音の為にスポンジが
敷いてありますのでそれ程気になりませんでした。

対してRAVEN5は、天面は剥き出しで内部の音などダイレクトに上がって来ます。

それを加速させるのが「Air Penetrator」の直進性の高い風がダイレクトに音も上に運んできてくれます。

とは言っても、風量は3段階に設定ができますので、Lowに設定している分には騒音は気になりません。

騒音を測るのに、スマホのアプリで測定したのですが、

Low 約50dB
Mid 約58dB
High 約64dB

という測定結果になりました。

大まかに
120dB:ジェットエンジン
100dB:ドリル工事
90dB:相当うるさいいやな犬
80dB:電車
70dB:賑やかな事務所
60dB:通常の会話
50dB:割と静かな事務所
40dB:図書館
20~30dB:ヒソヒソうわさ話
0dB:人が聞き取れる限界「20マイクロパスカル(20μPa)」
という目安がありますが、
50dBと60dBには、人の耳に聴こえる音の中で、
『静か』と『やかましい』の丁度切れ目になるそうです。
※ちなみに30dBと40dBは『非常に静か』と『静か』の分け目で、
80dBと90dBは『やかましい』と『非常にやかましい』の分け目になるそうです。

リビングにPCを置いているのですが、この僅か10dB前後の音量の差が、
Lowでは全く気にならない騒音も、
Midにするとちょっとうるさいかな?になり、
Highにすると奥さんにテレビが聞こえづらいと怒られるレベルに変わります><

 

【価格】★★★☆☆

2,000円前後で販売している「Air Penetrator」を二個同梱している事を考えれば、

実売価格19,000前後の値段は決して高い物ではありませんが、

2万円近くするケースなのに!!

っていうあと1歩足りない部分があるので★3つです。

メンテナンスホールのグロメットや、裏配線の自由度がもう少しあれば★4で、
15,000円前後なら★5つと感じました。

 

 

【総評】

個性的なスタイルの見た目も気を惹きますが、

何よりもCPU温度をこれだけ下げる事が出来る事にまずビックリです。

ストレージ収納量や、大きさの割に内蔵パーツを選ばされてしまう点
(CPUクーラーや電源、光学ドライブ)など
問題点もありますが、それを補って余りある冷却効果には脱帽です。

場合によっては、殻割りLiquid PROをした位の効果が出ますのでダイ欠損のリスクと天秤に掛けるとこのケースを選ぶ利点の方が多く非常にオススメできるケースです。

 

追記では
・殻割りしたDevilsCanyonちゃんはさらに温度が低くなるのか?
・底面18cm×2の掃除機は1ヶ月程度でどれほど埃を吸うのか
を調べてみたいと思います。

 

※8/17追記

ただでさえ、抜群のエアーフローで、通常よりも6度下げることの出来たRAVEN5ですが、
殻割りリキプロ化したi7-4790Kをどれくらい冷やせるのか試してみました。

殻割りは万力+ドライヤーで試してみました。

殻割り【万力+ドライヤー】のやり方

前回、殻割前は4.6GHzのi7-4790Kで、OCCT、AVX 88度と、
いままでのケースよりも6度下げることができましたが、殻割後の温度は73度と
15度も下げることが出来ました!!


※時間が無かったので20分ほどで終わらしましたが、温度の変化はこれ以降はほとんどないかと思います。

後日1時間回したものと差し替えます。

みなさん殻割りをすると、おおよそ10度前後の冷却化が可能なようですが、
RAVEN5なら15度温度を下げることができました。

 

ここでも、約5度殻割りをしているみなさんより温度を下げることが出来たのは、
RAVEN5の強烈なエアーフローのおかげかと思います。

 

また、この強烈なエアーフローを支えている18cm徹甲弾型ファンの「Air Penetrator」×2による吸い込みは、一ヶ月弱の使用で底面フィルターが真っ白になるほどの強烈さでした。

集めてみると2cm四方のウールになってしまうほどです。

お掃除が面倒だ!

という方も、前面から簡単に引き出せるフィルターなので、
良好なエアーフローを保つ為には1周間に1回はホコリを取ってあげることをお薦めします。

また、基本的に吸い込む所が底面のみなので、ケース内はほとんどホコリがないクリーンな状態です。

※上部は剥き出しなので若干はホコリが入りますが、一般的なケースと比べるとほとんどないと言える状況です。

追記を踏まえた総括
デザインの好き嫌いや、スリムスロットオンリーな光学ドライブ!
あとすこし大きければ銀矢も入るのに!
24cmも横幅あるのに、なんで裏配線ほとんど出来ないんだ!

確かに不満点もあるケースではありますが、
それを補って余りあるエアーフローは魅力的です!

それでも残念と思えるのは、コンパクトにする事にこだわり過ぎた点が挙げられます。

ここまでのサイズであれば、奥行きに+1cmして、CPUケーブルまわりに若干の余裕を持たせ、幅+1cmして超大型空冷CPUクーラーを搭載出来るようにした方がより人気が出たのではないでしょうか?
※現状161mmの高さ制限の為、銀矢は搭載不能です。

 

1cmづつ大きくしてもここまでのサイズのケースを購入する層であれば、なんら問題がないかと思います。

というのも、ファーストレビュー以降ASRock Z97 Anniversaryに載せ替えたのですが、
このマザーのCPUの位置が、Z97 M-OC Fomulaよりも1cmI/Oパネル寄りにあるため、
CPUクーラーがケースのリブに当たり、Phanteksの3枚目のファンが設置できませんでした。

仕方なく3連ファンを2連にして、I/O側の上部ケースファンを内側から外側に付け替えて対応できましたが、3連ファンからケースファンに繋がる強力な熱気吐き出しは若干落ちてしまったかなと言うところです。

 

※本文中で、CPUのオーバークロックを示唆する表記がありますが、メーカー想定外の行為になりますので壊れた場合は保証の対象外になります。自己責任でお願い致します。

 

【conecoからのおしらせ】coneco.net体験レビューサービスはこちら

  • 購入金額

    19,332円

  • 購入日

    2014年08月頃

  • 購入場所

    coneco.net体験レビュー

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