Sugar Soulは前世紀末に4年ほど活動したR&Bユニット。メンバーはヴォーカルAIKOとDJ HASEBE、コンポーザーのカワベの3人。とはいってもMONDO GROSSOこと大沢伸一や今井了介、Dragon AshのKenjiにDJのZEEBRAなどと幅広くコラボし楽曲を作ってきた、実験的ユニット。
彼等の最大のヒット「Garden」に続くシングルでその名の通り1999年リリース。前作「Garden」はDragon AshのKenjiとのコラボだったが、こちらはZEEBRAとのコラボ作で、彼がラップとボイスパーカッションを入れている。
ループされている不安定なベースライン、拍抜きや残響が細かく調整されていて打ち込みながらすごくアゲるリズムが印象的な表題曲、「Siva 1999 feat. ZEEBRA」。モジュレーションがかかったようなサビ?のAIKOのヴォーカル。淡々としているのだが、不思議な浮遊感がある曲。ジャケットの燃えているような色彩の地球が意識にオーバーラップする。
つづく「333MHz」はZEEBRAのボイパのみをバックにAIKOが歌う。一切のコード楽器がないのでかなり無機質な感じ。これカラオケで見かけたんだけれど、そーとー自信がないと歌えないね。
3曲目「Siva 1999(BUTTER SOUL GANG MIX)」は1曲目のリミックスだが、ベースのラインが普通のものに換えられて、ギターのカッティングやキューバンな感じのパーカッションが入ったもの。ギターがほぼ絶え間なく鳴っているので元曲よりコード感はあるのだが、むしろ1コードの延々とした感じが強調されている。おなじヴォーカルなのに1曲目の陰な感じとは一線を画す。
このSugar Soul+ZEEBRAのコラボ作品は翌年“Zeus 2000”が出るが、そちらはZEEBRA名義でSugar Soulはフィーチャリング対象。その分曲はメインがラップで、同じサンプリングループに載った曲でもほとんどソウルの味わいはない。
AIKOの上手さか、HASEBEのプロデュース力か、カワベの作るラインが良いのか判らないけれど、打ち込み主体の世紀末クラブシーンにあって、不思議な魅力を放ったユニット、Sugar Soul。「悲しみの花に」や「Garden」のような一般的なキャッチーさはないけれど、機械的なリズムと激しないAIKOの声があの頃の閉塞感を想い出させます。
【収録曲】
1. Siva 1999 feat. ZEEBRA
2. 333MHz
3. Siva 1999(BUTTER SOUL GANG MIX)
4. Siva 1999(Instrumental)
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購入金額
1,260円
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購入日
1999年12月28日
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購入場所
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