二代目広沢虎造の全集。最もお馴染みの曲が「石松三十石船道中」。「浪曲の代名詞」になっている「♪旅行けば~」だ。
学生時代、ディスクジョッキー志望の視聴者参加のラジオ番組で、今でも友人の北海道のタレント兼音楽家らと優勝を掛けて戦った。複数の参加者で、イントロを聴いただけで曲目を言い当てると言う物だ。その最終予選の公開番組で出題された曲の1つ。
当時、「音楽の幅を広げよう!」と、浪曲などにも手を拡げていた事もあって、この曲は良く知っていた。この曲が出題されて「しめた!」とスイッチを押した。「思いっきり目立とう」と虎造ついて長々と述べたが、なぜか、「曲名は忘れた!」と嘘を言った。「その方が受けるだろう!」と思ったから。案の定、場内は大爆笑!昔から、「喝采願望がある」と言うのか…。
最初は浪曲は取っ付き難かったが、聞き慣れると面白いもんで、余り他人には言えなかったが、大いにはまった。父親が趣味で「電蓄」を持っていたので、親の留守を見計らっては聴いていた。何かの理由で父親に「電蓄を使っている事」がバレたが、「石松の話が面白くて」と正直に言うと許して貰えた。父親も虎造の「石松三十石船道中」が大好きだったからだ。
「浪曲は難しい」なんていう人も居るが、ただ、「話の先が知りたい」と思って聴いていた。やっぱり、「二代目の声」は変な力が入っていないし、それに「独特の品」がある。昔の銭湯では虎造の「♪旅行けば~」と節まねをしてうなる声が頻繁に聞かれたと言う。もちろん、自分はリアルタイムて聴いた訳ではない。
ところで、ラジオ番組のコンテストの話だが、結果については余り良く覚えていない。たしか、番組上は「お祭り」として意味があったが、出演者としては「どうでも良い内容」だったのだろう。改めて後日行われた「決勝戦」で友人が優勝して何万か賞金を貰った筈。こっちは「準優勝」で8888円だった。良く分からないが、小切手で受け取り、「名目」が「賞金」では無く、「出演料」となっていた。1割は税金として天引かれ、「手取り」は「8000円」だった。「賞金」と言うのも嬉しいが、「出演料」と言うのも、「タレント」になった様な気がして嬉しかった。金は、何に使ったのかは覚えていない。
その時の彼だが、長い間、最近亡くなった「ジャンボ秀克」さんの事務所の隣で芸能事務所を立ち上げ、自分でも文筆業で活躍している。もちろん、今でも健在だ。インターネットにも誘ったが、彼は現在は目が悪くてネットでの活動は無理の様だ。昔はワンボックスのMacを使い、「ブログ」なども活発にやっていたのだが、とても残念だ。
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購入金額
0円
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購入日
不明
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購入場所
タコシーさん
2014/09/07
浪曲なんて忘れていましたね
三波春夫も村田英雄も元は浪曲師なんですよね
hachiさん
2014/09/07
そうです、そうです。「喰いねえ、喰いねえ、寿司喰いねえ」ってヤツ…。本人を前に、「アイツあ、バカだから」って言っちゃう…。
この話の転換が好きで、ついつい聴いていました。落語の「古典」に通じる所があります。二代目虎三の声は聞きやすいです。