レビューメディア「ジグソー」

ウォームなサウンドでイルミネーションもできる

(10/22)間違って旧バージョンで登録してしまっていたので移動しました。

 

new_western_elec から発売されている、真空管とオペアンプを使うハイブリッドヘッドホンアンプです(new_western_elecの商品解説ページを参照してください)。最近大阪のデジットでも発売されるようになったため入手しました。

特徴として、一つはYAHAアンプのように「真空管を12Vで駆動する」こと、もう一つは真空管はカソードフォロワとして使い、オペアンプでバッファしますが、0dBと名乗るように電圧が増幅されず、音源のボリュームを小さめ(iPodのボリュームを真ん中)にしているとアンプのボリュームを最大にしたところであまり大きな音にはなりません。

 

基板のみが発売されており、実装すべき部品は別途調達する必要があります。電子工作に慣れている人にとっては、部品がセットになっていないことはデメリットにはならず、逆に、好みのオペアンプやコンデンサを選ぶといった楽しみがあります。また、真空管にも相性があり、JJ製のECC82では正常に動作しないことがわかっています(ソース)。

 

基板のみのパッケージで販売されていた
基板のみのパッケージで販売されていた

 

プリント基板なので実装はしやすい
プリント基板なので実装はしやすい

 

基板のほか、真空管(12AU7)、抵抗、コンデンサ、オペアンプ(2回路品を2個)、ボリューム、電源ジャック、ミニジャックといった部品を用意します。筐体は別売りの専用アクリル板があるので、併せて購入しました。スペーサーやネジも別売りです。

一緒に購入した部品
一緒に購入した部品。今回は実店舗で入手できたロシア製12AU7(Electro-Harmonix)を使う。

 

別売りの専用アクリル板を使用して組み上げています。入力カップリングコンデンサはWIMA MKS2ですが、抵抗はすべてKOAの標準品(但し金属皮膜抵抗)です。今回、オペアンプは2段ともMUSES8920を使用しています。最終段(C-amp)の石はNJM4556Aのような高出力オペアンプが必要です。

オーディオジャックは普段使っている3極ミニジャックではなく、4極ミニジャックの細い形状のものを使用しますが、幸いこれも実店舗で入手できました。但し、第2リング(根本に近い側)とスリーブは基板側でショートされており、3極ジャック相当で使用していることになります(実際に3極プラグを刺しても問題ないようになっています。そうでなければリコールものです)。

なお、1000μFはデカップリングなのでOSコンでも問題ありませんが、330μFは出力カップリング用なのでOSコンは不向きです(一応動作はします)。最初の試聴後カップリングコンデンサを東信工業のUTSJに替えています。

当初組み上がりの様子。330μFがOSコンになっているが、実は良くない
当初組み上がりの様子。330μFがOSコンになっているが、実は良くない

 

よく見るとヒーターが点灯しているのがわかる
よく見るとヒーターが点灯しているのがわかる

 

後日カップリングコンデンサを交換し、イルミネーション用にLEDを購入しました。⌀3のLEDなら何でも良いのですが、今回は桜色のLEDを使いました。真空管ソケットの4番ピンが接地、5番ピンが12Vなので方向を間違えないように接続します(この電圧では極性を間違えると雪崩降伏でLEDを破壊します)。また、電流制限抵抗も必要なのでかなり無理矢理な実装になります。

LEDの実装方法
LEDの実装方法

 

イルミネーションの例。真空管ソケットの穴を利用してLEDイルミネーションができる
イルミネーションの例。真空管ソケットの穴を利用してLEDイルミネーションができる

更新: 2016/12/31
音質

真空管らしいウォームなサウンド

YAHAアンプ(店頭での試聴のみ)と比べて外来ノイズが入りにくいようです。バッファに2段ともMUSES8920を使用した影響があるかもしれませんが、真空管アンプらしくウォームなサウンドです。

なお、Electro-Harmonixの球でしか試していません。入手できるのがそれのみだったからです。

更新: 2016/10/22
導入難度

電子工作に慣れた人向け

基板のみが販売されているので、部品を別途調達する必要があります。また、真空管は今では入手経路が限られている(そして素子単価が高い)ので入手できるかの問題もあります。

それでも、電子工作に慣れた人から見れば苦になりません。プリント基板なので正しい場所に正しい部品をはんだ付けするだけであり、実装は楽です。ただ、イルミネーションLEDだけはやや特殊な実装方法を取ります。

更新: 2016/10/22
取扱難易度

真空管なのに低電圧駆動

電源は12VのDCアダプタを使います。真空管といえば、大きなトランス、感電の危険がある300VのB電源、(半導体素子と比べて)図体がでかい……といった特徴がありますが、素子が大きいのはさておき、0dB HyCAAアンプではそんな危険な電圧を使うことがありません。

 

但し、電圧の増幅をあえてしないため音源のボリュームが小さいと出力も小さいままです。ただ、真空管は負帰還をかけない限り電圧を極端に増幅するか全く増幅しないかというのが基本なのであまり大きくなっては困るヘッドホンアンプの場合は逆に良いのかもしれません。

 

言うまでもないですが真空管は基本的に筐体がガラスなので(メタル管は例外ですがそれは軍用が主で、あまり出回っているものではありません)取扱には注意が必要です。

  • 購入金額

    1,836円

  • 購入日

    2016年10月07日

  • 購入場所

    デジット

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