スリムでコンパクトなプロ用グラフィックスボードのエントリーモデルです。
価格は未記入としましたが、2014年7月現在、2万円前後の価格となっています。
ブラケットを交換することでロープロファイル規格にも対応します。
裏側はこんな感じです。
仕事で使っているPCのGPU(HD Graphivs 2000)と某CADソフトの相性が非常に悪く(描画が2〜3テンポくらい遅れる)、作業効率が著しく低下していたため、色々と解決策を模索してきましたが、そのままの構成ではどうにもならず、最終的にグラフィックスボードを増設するのが一番効果的であるという結論に達しました。(私が検証した訳ではないのですが^_^;)
グラフィックスボードにも色々あると思いますが、仕事用ということで考えるとDirectXに最適化されたものより、CADや3D CGといったOpenGLでのパフォーマンスに重点を置いたものの方が良いと考えて、このQuadroシリーズを選定しました。
■本製品について
本製品は入門用のエントリーレンジクラスの製品なのですが、元々の目的がCADとの相性問題でしたので、問題が解消すれば良いということで、最低限のチョイスとなりました。
製品の謳い文句の中に、「最新のNVIDIA® Kepler™アーキテクチャGPUを搭載している」とあり、私には何のことやらさっぱりですが、きっと凄いのでしょうww
ゲーム用とは趣が異なる高級感のあるパッケージ
パッケージ内容です。今回は本体とCD以外は使いませんでした。。。
取付方法としては、特に難しい部分もなく、素人でも簡単に取付けられると思いますが、ありがちなミスとしては、組み込み完了後ケーブルを接続する際に、ディスプレイケーブル(DVI)を増設した新しいポートではなく、従来のポートに接続して、画面に何も映らない〜ということがありました^_^;
■取付手順(ザックリ編)
1.既存のオンボードグラフィックスドライバを「無効」にする。(要管理者権限)
2.PCのカバーを開けて、本製品を取付け、カバーを閉めて元に戻す。
F社D751/Cの内部です。
中間ボード的な部分を外して、本製品を取付けます。(1ヶ所ネジ留め)
元に戻して本体カバーを付けたら完成〜
3.ドライバCDからドライバをインストール(要管理者権限)
付属CDからドライバをインストールします。
ドライバが入ったら再起動すれば、作業完了です。
実作業としての所要時間は10分程度なのですが、会社のPCだと色々と面倒な手続きや処理があり、加えて8台分をまとめて作業しましたので、何だかんだで1時間程度は掛かってしまいました。
■ベンチマーク
このようなPC環境ですので、勝手に各種ベンチマークソフトをインストールすることができず、3DベンチマークソフトとしてはCHINEBENCH(R11.5)しか試していませんでしたが、OpenGLを用いた3Dシーンの滑らかさは見てすぐに分かるレベルで向上しています。
素の状態のベンチ結果
本製品増設後の結果、4.78倍の値となりました。
とはいうものの、滑らかな動きが重要なゲームなどに使おうとしたらかなり非力なんでしょうねぇ。
ちなみにこちらは先日レビューさせていただいたNEXTGEAR i420の値です。
■使用感
当初の目的である某CADソフトとの相性問題についても、素早い動作にも描画が対応するようになり、非常に快適になりました。それ以外については、今のところ従来とあまり変わらない感じ(気付いていないだけ?)ですが、これから色々と使っていくうちに効果が実感できるものと信じていますw
■製品仕様
□グラフィックスプロセッサ:NVIDIA® Quadro® K600 グラフィックスプロセッサ
□CUDAコアプロセッサ:192コア
□メモリ:1GB DDR3 SDRAM 搭載
□メモリインターフェース:128bit
□メモリバンド幅 (GB/秒) :29GB/s
□バス:PCI-Express x16(PCI-E 2.0 準拠)
□対応API :OpenGL 4.3~2.1 / DirectX 11(Shader Model 5.0) / DirectX 10.1~8.1
NVIDIA CUDA / DirectCompute / OpenCL API
□スタンダード:EU RoHS / JIG / REACH / WEEE / C-Tick / BSMI / CE / FCC
ICES / ISF / ISV / KCC /cUL, UL / VCCI / EnergyStar
□最大消費電力 :41W
□ディスプレイコネクタ:DualLink DVI-I × 1
DisplayPort (1.2 対応) ×1
□出力画面数:2画面
□サポート機能 :NVIDIA FXAA / TXAA アンチエイリアシング
NVIDIA Quadro Mosaic テクノロジー
NVIDIA Maximus テクノロジー
NVIDIA High Definition Audio機能
NVIDIA 3D Vision® / 3D Vision Pro(オプション)
HDMI 1.4aサポート
□サポートアプリケーションベンダー
:Autodesk, Adobe, AVEVA, AVID, Dassault, ANSYS FLUENT
Landmark, Lattice, PTC, RTT, Schlumberger, Siemens, UGS
Vizrt 他120以上のアプリケーションベンダーの認証を取得
□対応OS:Windows® 8 / Windows® 7 / Windows® Vista™ / Windows® XP
Linux 32bit / 64bit 両対応
□外形寸法:161mm(幅) × 68.9mm(高さ) × 15.5mm(厚さ)
1スロット ロープロファイル規格準拠
(マウントブラケットのサイズ含まず)
本製品にはDisplayPortが付属しているので、私がメインで使っているディスプレイ(プレミアム・レビューさせて頂いたBL2411)のポートと繋げば映像と音声を1本のケーブルで伝送できます。
ただ、現在は専用ケーブルが無い(高いので買う気がでないw)ためDVI-I接続ですが、気が向いたらこちらも試してみたいと思います。
■まとめ
本製品の良い点としては、某CADとの相性問題の解消はもちろんのこと、何より今まで通りに何ら違和感なく使えるところです。突出した凄さはありませんが、非常に安定していると思います。さすがプロフェッショナルというだけのことはありますね。
また、少し心配していた冷却ファンの音も今のところ全く気にならず、グラフィックスボードを増設していることを忘れてしまうほどです。
イマイチな点としては、グラフィックスボードへの期待が大き過ぎた場合に、あまり変化がみられなくて不満を感じることがあるかも知れないというところでしょうか^_^;
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購入金額
0円
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購入日
2014年07月頃
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購入場所
Schrödingers Katzeさん
2014/07/09
で、そのコンフィギュレーションを変更する物理的な改造も、同社の別製品で昔はやってた気はします。
要はOpenGLへの対応だけなので、チップとしてのパフォーマンスがあがるわけではなく、その効果や意味は限定的だったような。
オンボードの表示機能は、ずーっと前から、デスクトップ表示できればいいよねってのが基本なので、贅沢言ったり高機能、高性能が欲しけりゃ増設しろって状況では有ります。
が、デスクトップ自体の表示に3Dのレンダラを活用するようにVistaからなったので、それらではパフォーマンスが出るように3D周りも拡張されてきました。
別にゲームしたり、3Dで何かするためじゃなくて、デスクトップ環境をチャン投獄するために実装されてます。ただ、実際問題として「オンボードでいいや」ってことが増えてるくらい、性能が底上げされてるとは思いますけどね。
精度や確実さが要求されるなら推奨されてるもの、対応としてうたわれているものを使うのが正しいようには思います。
速度は出るけど、色が違うとか、ちょっとゆがむとか、ゲームではソレでよくても、お仕事でソレは問題があるわけでして。
結果として、目的は果たせたようでよかったですね。
izappyさん
2014/07/09
ケーミングノートのNEXTGEAR i420に搭載しているGeForce GTX860Mと比べると、フレームレートは低い値になっていますが、3Dレンダリングの精度については、GeForceよりも高いと思いました。この辺りがゲームに特化したグラボとの違いなんですね。きっと。。。
Schrödingers Katzeさん
2014/07/09
その辺りを「パフォーマンス的なチューニングを行わずに処理をしている」ので、画質は高く、フレームレートが落ちるという形になっているんじゃないかと。
もっとも、チップが違えばパフォーマンスも違いますし、元の動作が少し違う可能性もありますけども。
共存できる環境なら、場合によってはマルチディスプレイで使って、パフォーマンスが低いほうで、比較的軽い処理なんて使い方も出来ますが。
izappyさん
2014/07/09
なるほど、素材の違いもあるけど味付けの違いが大きいという感じでしょうか。
そういえば確かにGTX860Mのドライバにはゲームのプロファイルが登録されていて、最適化設定を選択することで快適にプレイできるようになっていたと思います。
ちなみに今回私が感じたのは、NVIDIAコントロールパネル(ユーティリティ)を開いた時に、デモ的にグルグル回っている立体の見え方が、同じパフォーマンス重視の状態でも、こちらの方がレンダリングの精度が高く見えたということでした。実際に並べて比べた訳ではなく、GTX860Mの方は私の精度の低い脳の記憶ではありますが^_^;
Schrödingers Katzeさん
2014/07/09
見た目だけだと、ディスプレイ自体の特性とか、解像度によっても3Dモデルはちょっと印象変わりますし。
あとは、初期設定が違う可能性もありますから、調整できる項目は確認してみると違う部分があるかも知れません。
ゲームじゃないと、ほかにも何か違うかもしれませんが、チップが違えばドライバも違いますしね。ただ、Geforceなんかは、少なくとも以前は、Quadroと同じで、コンフィギュレーションによって、返すIDが違い、対応するドライバが違った。という側面はありました。
いまのそれがどうなってるのかは確認してみないとわかりませんが。
ただ、条件としては、ゲームだったら設定があるからそうなるかなぁと。
そう思っただけでして。
ベンチマーク的にはインチキなんですが、杓子定規に処理を省くと崩れてしまったりするので、プロファイルが用意されて居たりします。
ドライバ自体にそんな処理が入っていて、無条件に「正しく」動作するようなドライバが、話題になったこともありましたねぇ。