SIMM(Single In-line Memory Module)という名前でありながら、接点が表裏両方に存在しているのですが、これはどちらの面にも同じ信号が来ているためです。現在はDIMMであり、表面と裏面とでは信号が異なります。
一般的にPC-9800シリーズの本体にはパリティチェック機能があり、パリティ付きまたはECC付きのSIMMを必要としていましたが、主にチップセットにIntel 430VXを採用した、後期型のValueStarシリーズを中心にパリティチェックがないものも発売され、それらに向けて用意されたのがこのEMHシリーズの製品群でした。なお、ECC付きのモジュールにはEMH-E型番が与えられていました。
先日ふっけんさんがPC/AT互換機向けのSIMMとして、同じBUFFALO製のVMH-E64Mを掲載されていましたが、VMH型番のものは対応機種がPC/AT互換機ということを表しています。
もっとも、EMHシリーズもVMHシリーズもJEDEC準拠のSIMMであり、仕様も同等ですので、敢えて決め打ちで使う必要は無く、私自身もVMH-EをPC-9800系で使ったりもしています。
私が所有していた本体は殆どパリティチェックが存在しているものばかりで、このEMH-64Mの出番は余りありませんでした。かつて所有していた最後期型のValueStar、PC-9821V16/S(通称青札)がこれに対応していた程度です。そのため挿す場所がなく、手近に転がっていたので今回取り上げたというわけです。
このモジュールは基板も日本製ですし、搭載しているDRAMチップも沖電気製の国産品となっているという、純国産仕様という辺りがなかなか面白いところです。もっとも、SIMMの時代にはむしろ日本製の方がメジャーであり、私の手持ちを見回してもSAMSUNG製チップが若干ある以外は、殆ど日本メーカーのチップが載っているわけですが…。
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購入金額
0円
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購入日
不明
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購入場所
ふっけんさん
2014/06/14
OS上に表示されなくて、ハングアップしているようにしか見えないのかな?
jive9821さん
2014/06/14
今はそもそもパリティチェックというよりはECCですから、1ビット分のエラーは補正されてしまいますので、本当にエラーで止まる可能性も極めて少なくなりましたね。もっとも、ECCを使うシステム自体ごく少数ではありますが…。
Schrödingers Katzeさん
2014/06/15
少なくともX-Mateは、パリ無しの機種が多かったように思いますし、どちらかというと、シリーズ上位だったりするとパリティーや、ECC(これは自分が最初に見たのXvだったようなきがするけど。)を必須とするものがあったように思います。
ただ、設定変更で切れないのは、一般ユーザーにとっては、いまひとつで、パリティーを合成する回路を付けたSIMMまでありましたよねw
結局「検出できるかどうか」なので、こういったエラー補正を持っていないメモリの場合は露見しないだけで実際にはエラーが出ていたりすることは多々あります。
型番は概ね「保証だけの問題」ですね。一応多少は最適なものを選んでいるという話だったように思いますけども。
jive9821さん
2014/06/15
一応補足しておきますと、
Xa/C:パリ有り指定
Xa/K:パリ無し指定
Xa/R:パリ無し指定
Xa/W:ECC指定
Xv/R:パリ無し指定
Xv/W:ECC指定
Xt系:パリ有り指定
Xb/Xa7e:パリ無し指定
Xc系:パリ無し指定
だったはずです。まあ、XbやXc辺りは中身がValueStarそのものでしたが…。簡単に言えばWildCat機の初期がパリ有り、それ以降のWildCat機がパリ無し、430HX機がECC付きです。Xt系はWildCatですが、一応高信頼性を謳って最後までパリ有りでした。上位下位というよりは、その製品の発売時期に左右されます。
初めてパリティジェネレーターを見たときには、「わざわざそんなモノを作る方がDRAMを1bit分増やすより安いのか」とある意味妙な感心をした記憶があります。