さかいゆう。外見に似合わず?美しい七色の声を持ち、メジャーデビュー後はポップスの王道路線で攻めているが、
もともとの彼はアメリカで受けた影響によりポップス~ブラック~ジャズごった煮のテイスト。
インディース時代のカラーは今は部分的にしか出していない。
ただ、それはアルバムでのこと。
シングルでは結構遊んでいた。
「まなざし☆デイドリーム」は「のだめカンタービレ」の主題歌。そのためこのシングルの装丁は2つあり、こちらは島村秀一によって「のだめ」のキャラクターが描かれた「のだめ盤」。アルバムに入っていた「~album ver.~」とはややミックスが異なるが、大きな違いではなく、クラシックの名曲JJ.S.Bachの「主よ人の望みの喜びよ(Jesus, Joy of Man's Desiring)」のラインから入っていくがブラスのラインやバスドラのオンビートで浮き立つようなリズムのポップなできばえ。
一転して「sammy」はすべての楽器をさかいが奏でる静かな「洋楽」テイストのややブラッキーでゴスペルチックな側面もある少しもの悲しい曲。コーラスのラインの付け方が素晴らしく粘る。売れセンの曲ではないがミュートトランペットの様な声での口ペットのソロ?も叙情的だ。
彼のルーツが窺える「Across The Universe」は当然The Beatlesの曲。(発売順としては)The Beatlesのラストアルバムとなった“LET IT BE”に収められた元曲はギターの調べで導入され、シタールのような音(タンブーラ?)やワウのかかったエレキギター、さらにオーケストラや女声コーラスが入ったエキゾチックでゴージャスな仕上がりだが、本作のはさかいのピアノ弾き語り。ヴォーカルを大きめに録ったミックスは原作のヴォーカルがやや埋もれ気味のミックスとは真逆なのだが、なぜか芯のところで「同じ匂い」がする。最後の方に少しピアノにテンションノートを入れるのが、さかいらしい遊びか。
結局このシングルはウルトラキャッチーな表題曲以外は3曲目の「みち」も含めて静かな弾き語りやバラード、しかもバンドサウンドではない曲ばかりあつめられており、「まなざし☆デイドリーム」でさかいを識って購入した層にはさかいの中にある対極のもう一面を見せる造り。ポップでキャッチーな彼の中には、詩人で叙情的でクロっぽい彼もいる。そんなことを識ってもらうためにはこういう造りもアリとはいえるけれども、その落差が大きくて結構チャレンジングな造りだと、思います。
【収録曲】
1. まなざし☆デイドリーム
2. sammy
3. みち
4. Across The Universe
5. まなざし☆デイドリーム (backing track)
「まなざし☆デイドリーム」
-
購入金額
1,500円
-
購入日
2012年08月頃
-
購入場所
ヤフオク!
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。