スガシカオ。ファンキーで久保田利伸や平井堅に通じるようなクロさも持っているが、でもリリカルで内向的で昏さも持つアーティスト。初期と比べるとその狂気的な詩の世界は徐々に角が取れているが、ナンセンスで、叙情的で、精神界にダイヴするような詞は、生だとか性だとか人間の根源をえぐっているようなものも多く、おもしろい。
そんな彼の作品は「初回限定盤」が多くコレクター兼コンプリーターのcybercat泣かせなのだがw、そんな彼の2008~2010年のあたりのシングルはすごかった。以前触れた「はじまりの日 feat.Mummy-D」
の様に、数曲入りのシングルCDに10曲以上入りのフルサイズライヴ映像が収められていたのだ。
これもそのひとつ。3曲入りのCDに17曲入りのライヴDVDがつく。前年(2008年)のものとはいえ、「NOBODY KNOWS」や「フォノスコープ」、「午後のパレード」といったヒット曲も含まれた「FUNK FIRE '08」ツアーファイナルがMCまで含めて通しで入るゴージャスなもの。
CDはサザンの関口和之の代役を務めたこともある根岸孝旨のファンキィなベースに乗せて表題曲「Party People」で始まる。他のメンバーはこの時期以前のツアーバンドThe Family Sugarのメンバーであったキーボーディスト森俊之とドラマー沼澤尚、そこに途中に切り込むパーカッションは大儀見元。ちょっと懐かしい感じのオルガンとワウギターのうねりに、ラッパのオカズフレーズがファンキィ。
2曲目「ぬるいビール」は一転して、生ギターとクラビ風の音を使った、フォーキィなファンク。物憂げなギターのフレーズにあう詞もイイナ。♪結局その日/彼女は来なかった/何だかいろいろあったみたい/じゃ記念撮影/うかない顔したかも…/いっか/笑う理由もないし/“今度、連絡するよ”って/なんとなくうなずいた/新しくなった校舎/ずっと許せなかったことも/ぬるいビールみたいに/気が抜けてしまった♪この暗く日本的な歌詞から受ける印象とアコースティックな色合いのあるクロい独特のノリがスガのいいところ。
DVDに入ると、2007年に一新したツアーバンドFUNK FIRE(ベーシスト坂本竜太、ギタリスト田中義人、ドラマー岸田容男、キーボーディストpochi(林田裕一))による若く熱い演奏が聴かれる。特にギタリスト「天才」田中義人の背面弾きやスティックぐるぐる回しながらシンバル連打し最後にチャイナゴングをブチかます岸田容男のドラムソロなど熱気が伝わる。どう考えてもDVDの方が大ボリュームで、選曲的にも当時のヒット曲・シングル曲を網羅しており、「ベストアルバム」の様相なのだが、こっちがオマケ。
これは彼一流のサービス精神なのか、それとも画像なしのシングル曲に対する絶対的な自信なのか...やっぱりな~んも考えていないのか?wwwな?w【収録曲】
<CD>
1. Party People
2. ぬるいビール
3. TOKYO LIFE
<DVD>
-FUNK FIRE '08-
1. OPENING
2. Thank You
3. NOBODY KNOWS
4. フォノスコープ
5. 黄金の月
6. 13階のエレベーター
7. Go!Go!
8. たとえば朝のバス停で
9. Call My Name
10. FUNKAHOLiC
11. SWEET BABY
12. 19才
13. リンゴ・ジュース
14. 奇跡
15. イジメテミタイ
16. 午後のパレード
17. ストーリー
「Party People」
「ぬるいビール」
...この落差(^^ゞ
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購入金額
1,890円
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購入日
2013年頃
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購入場所
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