新山詩織、18歳(2014年4月現在)、ついひと月ほど前まで高校生のシンガーソングライター。中学校時代ガールズバンドを組み活動するが、進学した高校に軽音部がなくストリートで歌い始める。
そんな彼女が多感な高校生時代に成した曲が編まれた1stアルバム。前回は「シングルA面」としてはじめて他者(のみ)が曲を書いた3rdシングル
をご紹介したが、今回は中学3年の時に感情をぶつけて書いた「だからさ」から、高校在学中の最後のシングル「今 ここにいる」までの「彼女の高校時代の全て」が語られる作品。
ハスキーで、ちょっと不安定で、でも胸に直球で届く彼女の声が、彼女の心の中の葛藤と切なさと、そして希望を届ける作品となっている。
「ゆれるユレル」。1stシングル。曲はVanir所属のRYOTAROと詩織の共作、詞は詩織。笹路正徳プロデュースなので、アルバム全体としては基本ベースが美久月千晴にドラムが河村“カースケ”智康、ギターが盟友土方隆行なのだがこの曲はエレキギターは知念輝行。ストリングスをバックにしたバンドサウンドで♪ゆれるユレルゆれるユレル..♪と繰り返すところのピアノの旋律が印象的な曲。
エレキギターのコードが単音に聴こえるほどのつぶの揃ったストロークが力強い青春賛歌?「今 ここにいる」。ブリッジの♪泣いて泣いて何度も泣き疲れ/過ぎた日々に/さよなら手を振る/「明日はどこまで行ける?」繰り返して/前を向いていくの♪という部分の透き通った声が胸にくる。
「「大丈夫」だって」。川本真琴
ばりのギターかき鳴らしのイメージがある早口の歌詞詰め込みの曲だが、真琴に比べて柔らかい。Aメロで刻み、Bメロで動く、存在感のあるベースのラインはアレンジャーの笹路自身による。♪やだ/やだ♪と繰り返される2回目だけノンリバーブになるところがハッとさせられる。ただ最後に転調するのはちょっとクドイかな?
DVDには高校時代に出した全メジャーシングルのPVがフルサイズで入る。ナゼか公式Youtubeでは1コーラスしか流れないので、ブリッジの部分までフルサイズで堪能できるのはいいね。粗く、荒い仕上がりだけど、でもそれだけにザクッと胸に切り込んでくる。高校時代という彼女の変わり行く3年間が綴られた作品。
もう少し歳を経たとき、彼女はここに収められた曲とどう向き合うのだろうか?そんな興味がかきたてられるとともに、自分の過ぎ去りし日々を思い返しながら胸の奥が、..ッとくる、作品です。【収録曲】
<CD>
1. Looking to the sky
2. ゆれるユレル
3. 今 ここにいる
4. 「大丈夫」だって
5. たんぽぽ
6. Everybody say yeah
7. 午後3時
8. ひとりごと
9. 17歳の夏
10. だからさ
11. Don’t Cry
<DVD>
1. ゆれるユレル
2. Don’t Cry
3. ひとりごと
4. 今 ここにいる(ディレクターズカットver.)
「ゆれるユレル 」
新山詩織Official Web Site
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購入金額
3,360円
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購入日
2014年03月31日
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購入場所
フタバ図書
みっちゃんさん
2014/04/24
おじさんになると、ジャケットで直感的に決めちゃいそうな感じです。
数年後の大人の女性になった時の歌を聴きたいです!
cybercatさん
2014/04/24
>おじさんになると、ジャケットで直感的に決めちゃいそうな感じです。
ww
そうか!
これ前回