かつて存在したソニーのPalm OS搭載PDA第一弾
2000年発売。ソニーがかつて展開していた「Palm OS」を搭載したPDA「CLIE」シリーズの初代機になります。Palm OSはもともと3Comが販売していたPDA「Palm Pilot」用に開発された16bit OSで、シンプルなUIと優秀な手書き文字入力「Graffiti」、そして英語版しか存在しなかかったころから有志の方により日本語環境が早いうちから構築されたことにより日本でも豊富なPalmware(Palm OSで動作するソフトウェア)が用意されていたことから多くのユーザーから支持されました。現在はPalmSource社が持っていたPalm OSの権利を日本の企業であるACCESS(組み込み向けWEBブラウザであるNetFrontシリーズを開発していることで知られる会社です)が買い取って「Access Linux Platform」に進化。分社後TreoやTangsten Tといったハードを出していたほうのPalm社はhpに買収されて同じく旧Palm OSのエミュレーション機能を持つ「Palm WebOS」をリリースし、端末も出したもののすぐにhpが事業を閉鎖・端末も生産終了とし、現在はオープンソース化しています。
ちなみに同時期に発売したPDAとしては
Windows Powerd PocketPC(Windows CE 3.0搭載)
CASIO CASSIOPEIA E-700
hp Jornada 548
Palm OS
IBM WorkPad 31J(*PHSモジュール内蔵)
Handspring Visor Deluxe
TRG TRGPro
Zaurus OS(Sharp)
Zaurus MI-E1
などが販売されていました。あぁ今振り返ってみると懐かしいラインナップだなぁ…(遠目)
液晶が見づらかった初代カラーCLIE。通信で10万使いました(白目)
CLIEの初代モデルはSTN液晶を搭載したPEG-S500Cのほかにモノクロ液晶を搭載したPEG-S300も存在しました。スペックとしては
OS:Palm OS 3.5 S
CPU:DragonBall EZ 20Mhz
RAM:8MB
ROM:4MB
液晶:160x160ドット 256色カラータッチパネル(バックライト搭載)
外部ストレージ:メモリースティック
ジョグダイアル搭載
というスペックになります。このころからすると今のスマホやタブレットの性能の進化はあまり想像できなかったですね…(遠目)
元々中学校時代の英語のALT担当の先生が3Comの初代Palm Pilot英語版を使っていたのを見ていたのもあってすでにPocketPC機(すでにこの時点で2台目になるCASIOPEIA E-700)を運用中だったのにもかかわらずできたばかりの近所のハードオフで2002年ごろに購入した記憶があります。実はこの時運用していたPEG-S500Cは本屋によっている時にどこかに紛失してしまい、それからはまたWindows Mobileや
といったWindows CE機運用メインに戻っていたのですが、数年後に知り合いの方から無償で譲ってもらう機会があり今手元にいるPEG-S500Cは実は2台目になったりします。
Palm OSならではのシンプルな使い心地は継承しつつ、ソニーらしくマルチメディア面の強化も追加したのが特徴となっており、初代モデルから音声再生こそサポートされなかったものの当時としてはスムーズな動画再生をPalm機で実現していたのが特徴になりました。
また携帯と接続するためのモバイルコミュニケーションアダプターが標準で付属していたため、これを利用してTu-Kaの携帯と接続し、Palm向けWEBブラウザのPalmScapeや2ちゃんねるブラウザでWEBサーフィンを楽しんで…いたのですが、当時はパケホーダイなんてものは存在しなかったため、一か月の請求額10万というとんでもない額になってしまったのは苦い思い出だったりします。
STN液晶搭載だった故に外で使うと画面がほぼ見えないという、モバイル機としては重大すぎる欠点があったのは残念だったものの、それ以外はよくできた機種だったと思います。ある意味では今のXperiaシリーズの先祖ともいえる存在かもしれませんね。
また当時はPocketPCやZaurus、Palmへのエロゲの勝手移植(原作ゲームのリソースをそのまま利用するか変換し、互換エンジンで実行する)が流行っていたのもあって、当然この機種でもPalm Kanon(Trasys開発)を使ってモバイルでKanonを楽しんでいたりしました。Trasysのサイト自体はトップを見た感じ業者スパムサイトの乗っ取りにあってしまったようですが、配布ディレクトリとindel.html自体は無事残っているので今でもダウンロードできる状態のようです
現在では普通に公式でAndroid版全年齢(iOS版もあり)/R-18版Kanon(アニゲマ(旧称:ビジュアルアーツマーケット)内での販売)がスマートフォンに移植されていたりしてこれも時代の流れだなぁなんてことを感じたりします。
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購入金額
0円
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購入日
不明
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購入場所
ハードオフ新座店/知り合いからの譲渡品(2台目)
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