先日のレビューにてゲーム専用機との相性はばっちりだったインテル(R) Solid-State Drive 730 480GB。
今回は2台用意してPC上でRAID0環境を構築、NCsoftの運営する「ブレイドアンドソウル」をプレイして、シングル時とのゲームプレイにおける快適さの違いを検証してみたいと思います。
RAID0のお作法
ハードディスクなどのストレージを複数組み合わせて1台のストレージとしてPCから扱い、データを破損から守ったり、読み書きの速度をアップしたり出来る。そんな仕組みがRAIDです。
今回は2台のストレージにデータを半分づつ同時に読み書きして理論上2倍の速度で読み書き出来るRAID0(ストライピング)を利用してゲーミング環境の向上を目指します。
必要なもの
・オンボードRAID対応のマザーボードorRAID対応の増設カード
現行のマザーボードではチップセットがインテルプラットフォームならZ系とH○7系、AMDプラットフォームなら990FX、A88、A85であればだいたい対応してるんじゃないかと思いますが、メーカーサイトなどで対応の確認をしてみることをお勧めします。
RAID対応のカードならPCI-EXPRESSx4以上の帯域で接続できるカードでないと頭打ちになってしまう可能性がありますのでご注意を。
・RAIDドライバ
マザーボードによってはWindowsの再インストール時にRAIDドライバが必要な場合があるので、メーカーサイト等で確認してダウンロードしておきましょう。
・同容量のストレージ2台
RAID0ではストレージを2台使用します。2台を合計した容量を1台分として使用出来ますが、片方の容量が小さいと小さいほうの2倍でしか利用出来ないので注意しましょう。
マザーボードの設定
マザーボード側のUEFI設定でオンボードRAIDを有効にします。この方法はメーカー、マザーボードによってホント様々なのでマザーボードの説明書やメーカーサイトを参照してください。たぶん載ってます。
マザーボードの設定が終わると今度は起動時RAID設定に移ることが出来ます。増設カードを選択した方はここから。今までに使用していたストレージを利用する場合は設定時点で内容が読めなくなってしまうので必要に応じてバックアップをお忘れなく。
これもメーカー、マザーボードにより設定方法が様々なのでマザーボードの説明書やメーカーサイトを参照してください。たぶん載ってます。
RAID設定用にちょっぴり領域を取られてしまっていますが、959GBとほぼ480x2の容量のストレージが1台分として出来上がりました。
Windowsのインストール
RAID対応のバックアップソフトもありますが、基本再インストール推奨です。途中RAIDドライバを求められたら先に用意したドライバをUSB経由等で読み込ませます。
これでRAID0設定は完了。ディスクの管理で確認するとWindows換算で893GBのストレージ1台として認識されています。
どれだけ速いの?
データを半分に分けて読み書きするので理論上は2倍の速度となりますが、データを半分に分ける過程等が含まれるため若干の速度低下があります。
実際の速度をCrystalDiskMark Nano Pico Editionでシングル時、RAID0時をそれぞれ計測してみます。
検証環境
【OS】 Windows 8.1 DSP x64
【CPU】 AMD A10-7850K (3.7GHz)
【GPU】 ELSA GeForce(R) GTX 750 1GB S.A.C B&S
【クーラー】 HYPER 212 EVO
【M/B】GIGABYTE GA-F2A88XN-WIFI
【Mem】OCMEMORY OCM2400CL10D-8GBN 4GB*2
【ODD】 AD-7240S
【ケース】 Prodigy cobalt blue
【電源】 KRPW-G2-550W/90+
手持ちのミニITXマザーボードでRAID対応のものがAMDプラットフォームしかなかったため、やむを得ずこちらで検証。
インテル(R) Solid-State Drive 730 480GB シングル
前回計測したZ87マザーボードでの計測結果より少々劣っていますがそれでも圧倒的な速度。
インテル(R) Solid-State Drive 730 480GBx2 RAID0
シーケンシャルはほぼ倍。RAID0時は若干ランダムが落ち込む傾向にありますがそんなこともなく良好な数値。細かいデータをたくさん読み込むゲームでのパフォーマンスに期待が持てます。
シングルでも圧倒的なわけだが
そもそも私インテル(R) Solid-State Drive 730 480GBをシングルで半年ほど使用しているので、データのデカい洋ゲーなどではその圧倒的スピード、信頼性の恩恵に預かっています。この圧倒的スピードがブレイドアンドソウルのプレイにどんな変化をもたらすのか検証してみます。
ブレイドアンドソウルをインテル(R) Solid-State Drive 730 480GBにシングル、RAID0環境でそれぞれインストールして、キャラクターセレクト→ゲーム開始までの速度を比較します。
インテル(R) Solid-State Drive 730 480GB シングル
ゲーム開始まで17秒。ブレイドアンドソウルはフォルダ領域が17.9GBの巨大クライアントですがやっぱりシングルでも速い。
インテル(R) Solid-State Drive 730 480GBx2 RAID0
17秒!一緒じゃん!
多少速いような気がしますが誤差の範囲かもしれません。なんとなく予測はしてましたがシングルでも速すぎるのでゲームのクライアント程度だとその差が発揮できない模様・・・
結果として
1台でも速すぎる。2台利用してのRAID0はちょっと贅沢だったかもしれません。ただ意味がなかったのかと言えばそんなことはなく、今回のブレイドアンドソウルで17.9GB、手持ちのsteamやoriginのゲームタイトルなどをかなり控えめにインストールしていますがそれでも200GB強ほど埋まっていたのでいずれ480GBはいっぱいになります。そんな時、より大容量のストレージに乗り換えるのか、2台目を別ドライブとして追加するのか、追加の2台目を合わせてRAID0で扱うのかといった選択肢は広がるはずです。
またRAID0には2台に半分づつ読み書きする都合、データの破損率がシングル時の2倍になるというデメリットがありますが、すでに半年使用していてノートラブルな上、毎日70GB書き込みで5年保証の高寿命のインテル(R) Solid-State Drive 730 480GBが最適な選択肢ではないかと思いました。
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リンさん
2014/08/10
RAID環境ってのが羨ましいです。
ただ、OS起動時の読み込みロスは発生しちゃうのかな。
私の環境でシングルは10秒起動でした(/o\)
カーリーさん
2014/08/10
確かにRAID BIOSのPOSTを挟む分遅くなるんですがどっちにしてもむちゃくちゃ速いので敢えて書いてませんw