TransBook T100TAは、ノートパソコンにもタブレットにもなる「2in1デバイス」である。
T100TAの10.1型モニタはタッチ操作が可能であり、パソコンとしての基本パーツをディスプレイ部に内蔵しているため、単体ではタブレット端末として、キーボードドックとドッキングさせれば、ノートパソコンとして使うことができる。
過去にWindows 8.1のプレミアムレビューに選出された際に購入したもので、タブレット端末とノートパソコン、双方の利点を享受することができるので、Windows 8.1搭載機には最適な端末であろうと思い、この機種を選んだのだ。
10.1型ということだけあって、外箱はかなり小さい。
Zenbookが発売された頃から、ASUSの製品は洗練されたデザインになったように感じている。
外箱の意匠もまた然り。シンプルでスマートさを感じさせるデザインだ。
付属品は、 マニュアル、保証書、USB ACアダプタ、Office Home and Business 2013のプロダクトキーカード。5万円程度の端末でありながらOffice付き。コストパフォーマンスは非常に高い。
スペックは以下のとおり。
■スペック
・OS:Windows 8.1 32bit
・CPU:Atom Z3740 1.33GHz/最大1.86GHz
・ディスプレイ:10.1型ワイドTFTカラータッチスクリーンIPS液晶
・解像度:1366×768
・GPU:Intel HD Graphics(第7世代)
・メモリ:2GB
・ストレージ:(タブレット)eMMC 32GB、(キーボードドック)HDD 500GB
・インターフェース:microHDMI×1、microUSB×1、 SDスロット、USB 3.0×1、
3.5mmステレオミニジャック
・Bluetooth:ver.4.0
・Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n
・カメラ画像数:126万画素
・重量:(タブレット):586g、(キーボードドック):597g ※ともに実測値
・幅×高さア×奥行:(タブレット+モバイルキーボードドック)263mm×171mm×24.45mm
艶やかな光沢感のある天板面。ロゴを中心に同心円状のヘアライン加工が施されている。樹脂製ではあるが、質感は悪くない。
一般的なノートパソコンと見た目は何ら変わりない。
ディスプレイの最大開角度が120度と一般的なノートパソコンよりも小さい。小型な端末であるだけに、ディスプレイを見下ろす格好になりがちであるため、もう少し倒すことができるようにしてほしかった。(一般的なノートパソコンでは145度あった。)
浅く腰掛けてディスプレイを見下ろしてみると、視野角と映り込みの影響で文字が視認しにくい。
T100TAでは、ヒンジ部分が設置面との接点になり、キーボード面に傾斜がつくようになっている。これによりキーボードが打ちやすくなっている。
インターフェースを確認してみよう。左側面には、キーボードドッグ側にUSB 3.0×1、ディスプレイ側にWindowsキー、音量調整ボタンが配置されている。
モバイル端末としてはやや厚みがあるように感じるが、重さ1.13kgと携帯性は高い。
右側面には、ディスプレイ側にSDカードスロット、microHDMI×1、microUSB×1、3.5mmステレオミニジャック。
前面には、ディスプレイ側に電源ボタン。
背面には、インターフェースはない。頑丈そうなヒンジが目立つ。
モニタをキーボードドックと分離してタブレットに。10インチあるとゆったりとして使うことができる。使用感は一般的なタブレット端末と特に違いはない。OSはタブレット側にインストールされており、13GB程度占有している。やはりWindows搭載機で32GBのメモリでは心許ない。
キーボードドックには、バッテリーと500GBのHDDが内蔵されている。
タブレットとドッキングさせれば、より長時間、より多くのデータ容量を扱うことができようになる。
省電力性能が高いCPU Atom Z3740が用いられていることもあり、バッテリーの持ちが非常に良い。キーボードドックと一体で使用すれば、十分に1日は使っていられそうな印象である。
このキーボードドックがオプションではなく、標準品であることがT100TAの凄さでもある。
バッテリーとHDDは内蔵しており、取り外しは不可。通気口が1か所もないことから、発熱量の少なさが伺われる。
最近では標準的になったアイソレーションタイプのキーボード。
モバイル端末であるだけに、キーサイズは小振り。キーサイズに起因する打ちにくさはどうしようもないが、キーの配置は悪くない。
打ち込んだ後の反発力が強く、テンポ良く打ち込める打鍵感が個人的には好みであったりする。
パームレストは樹脂製でマットな色調、ヘアライン加工が施されている。天板面は光沢感のある表面加工であったことからすると、統一感のないデザインといわざるを得ない。
左右ボタンが一体型のタッチパッド。元々がタッチパッドが苦手ということもあるが、画面をスクロールするにしても、カーソルを移動するにしても、画面をタッチする方が直感的に操作できるので、タッチパッドはあまり使っていない。
このヒンジ部分の作りを心配していたのだが、実際に使ってみると、強固な結合力があり、頑丈な作りをしているので心配なさそうだ。
モニタとキーボードドックを分離する際には、中央のボタンを押しながらモニタを引き抜く。キーボードドックに内蔵されているHDDは、外付けハードウェアとして認識されていることから、データ破損を防ぐためにも、分離前にはハードウェアの安全な取り外しからHDDを停止させておく。
■総評
タブレット端末とノートパソコンという2通りの利用を想定して購入したのだが、ほぼノートパソコンととして使っている。
というのも、メールチェックしたり、ブラウジングするくらいのことであれば、スマートフォンやAndroidタブレットで事足りてしまうことが多く、Windowsタブレットでなければならない理由が見当たらないからだ。
やはりWindows搭載機に求めるものといえば、Officeを使って文書や表を作成する機能であろうし、そうした使い方をするのであれば、キーボードが必須となるだろう。
したがって、私自身としては、タブレット端末にもノートパソコンにもなる2in1デバイスではなく、タッチパネル機能付きの小型ノートパソコンという使い方がしっくりときたということなのである。
Atom Z3740は、タブレット端末向けに設計されたCPUであり、ノートパソコンに搭載されるCPUとしては非力である。しかしながら、この端末に求められるであろう用途、ブラウンジングや動画視聴、Officeを使う程度の用途であれば、全くもって非力さを感じさせない。
キーボード込みでも重さ1.13kgと携帯性に優れ、高速起動。バッテリー持ちも良く、モバイル端末に求める要素を一通り備えている。それであって、キーボードが標準装備、ストレージ容量は500GB以上と十分にあり、さらにOffice付きで価格5万円なのだから、人気が出たのも頷ける。
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購入金額
53,650円
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購入日
2014年05月17日
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購入場所
エディオンネットショップ
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