監督・主演のヤン・イクチュンは、初監督(それまでは一俳優)にして撮影中に予算が足りなくなった時に持ち家を売り払い予算を工面したという逸話もある。
それだけの情熱をレンズで焦点絞った時でしか生まれないクリエイティブだと思う。
邦題は「息もできない」、洋題は「Breathless」、原題は「똥파리(トンパリ)」。
原題は訳すと”クソバエ”。
どうしてそうなった。
「シバラマ」というセリフが連発で耳について離れなくなるけど、韓国では絶対言っちゃいけない言葉だそうで。
「人を殴るヤツは、自分は殴られないと思っている」という主人公のセリフが印象的で、登場人物の誰もが知らない秘密というか悲劇というかを観客(自分)だけが知りながらストーリーが進む。
荒く見える撮影も、際立つ暴力のリアリティを支えており、こころにクる仕様になっている。
エンディングの曲がまたなんとも言えないズーンとしたモノがあって、すばらしい終わり方だと思う。
人によって大なり小なり、こころを抉って、何かを残す、そんな映画だと思います。
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購入金額
3,990円
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購入日
2013年頃
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購入場所
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