Socket370のCPUをほぼ一通りサポートして、DDRメモリを使用可能なマザーボードです。スペック的には平凡なのですが、なかなか平凡ではないのが採用しているチップセットでした。ALi ALADDiN-Pro 5Tという、ALi(Acer Laboratories inc)製のP6バス対応チップセットが搭載されていて、当時最新のTualatinの他、VIA CyrixIII/C3などにも対応していました。
また、先にDDRメモリを使用可能と書きましたが、厳密にはDDRメモリ用の184Pソケット2本と、SDRAMメモリ用の168Pソケット3本が実装されていて、どちらかを排他利用という形で選択して搭載する形でした。この辺りはいかにも互換チップセット搭載品といった趣です。
ちなみにALiはその名の通りAcerグループの半導体部門という位置付けでしたが、後にチップセット事業については台湾のUMCとの合弁という形で切り離されULiという会社となり、このULiは最終的にNVIDIAに吸収されています。現在NVIDIAにはULiブランドの既存チップセットの継続生産以外には、PC向けチップセット事業は残されていませんが、SoCの開発などにULiの技術が活かされているようです。
TUA266自体は、Coppermine世代向けのCPU向けに発売されていたSocket370対応マザーボード、CUA266をTualatinコアのCPUに対応させたものという位置付けで、いわばマイナーチェンジモデルでした。そのためか店頭で見かける機会もあまり多くなく、販売期間もごく短期間で終わっていたようです。私も新品当時にはあまり見かけた回数は多くありませんでした。
私の所有分は、ジャンク品として購入したものでした。前述の通りマイナーな製品であり、コレクションの一環として購入したものでしたが、動作確認をとったところ全く問題なく動作してしまったため、PC-9800系に載せるためのCPUを入手した際の動作確認用マザーボードとして使っていました。
これで1台組み立てることもできたかもしれないのですが、当時はまだPC-9800系をメイン機としていたため、組み立てても使わないだろうと思い、結局そのままとなってしまいました。今思えばきっちり使ってみて、安定性などを検証してみれば良かったとも思うのですが…。
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購入金額
0円
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購入日
不明
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購入場所
ふっけんさん
2013/10/01
今でも幻のSocket7用のAladdin 7搭載マザーが欲しいくらいです(^^;
jive9821さん
2013/10/01
実は以前AMD CPU用のMAGiK1を搭載した、IWill XP333も持っていたのですが、これは誰かにあげてしまったので、手元には残っていないのが残念です。今思えばnForce2のマザーボードをあげてしまえば良かったのですが。
TUA266はAGP Proに対応しているなど、地味に凝った部分もあっただけに、もう少し真面目に使っても良かったかと、今になって後悔しています。
私の場合はPC-9800系がメインであっただけに、Socket7では面白いネタがないんですよね。多分探しても出てくるのはASUS TX97-X程度だと思います。