大げさな型番を付けられているものの、中身は他のK6シリーズ搭載製品と同様に、BUFFALO製のHK6-V2/N2タイプの下駄に、K6-III 333MHzを組み合わせたものとなっています。
このシリーズの特徴は2つありました。まず1つめはとにかく安かったということ。実は全く同じ変換下駄に、上位モデルのK6-III 400MHzを組み合わせたHK6-MS400-N2というモデルが同時期に販売されていましたが、これは実売価格4万円前後という、かなり高額な製品でした。その点、HK6-MS333-N2000は1万円強、HK6-MS333-V2000に至っては1万円割れも見られるというほどの手頃さでした。動作クロックは66MHz違いますから、当然全く同等の性能という訳にはいきませんでしたが、同クロックのK6-2搭載製品と比べれば遙かに高性能だったこの製品がこれほど割安であれば、当然人気は出るわけです。
そしてもう1つの大きな特徴は、本物のK6-III 333MHzを搭載していたということです。実はBUFFALOのCPUアクセラレーターでは、CPUの定格クロックから少し外れた動作クロックを設定されているものも少なからずあり、当初はこのモデルもより高いクロックのK6-IIIをダウンクロックさせているだけではないかと思われていました。というのも、AMDのデータシート上にK6-III 333MHzという製品は存在していなかったからです。ところがこの製品のCPUクーラーを取り外してみると、表れたCPUの刻印は確かにK6-III 333MHzだったのです。
これはAMDによると、「特に発表はしておらず、データシートにも記載はしていないが、特定顧客向けに出荷していた実績がある」とのことで、HK6-MS333シリーズは恐らくこの出荷分の一部を格安で確保することに成功したことから生まれた製品ということなのでしょう。
この製品は私も安さにつられて2つほど購入したのですが、よく考えると既に主要PCはK6-III 400MHzなどで動作していたわけで、結局常用されることは無いままでした。
もっとも、上記の通り極めてレアなCPUであることは間違いなく、コレクションとしての価値も十分あったと思えば十分に納得することはできるわけです。
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購入金額
11,980円
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購入日
2000年02月頃
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購入場所
ふっけんさん
2013/09/17
製品としての対応機種は持っていませんでしたので買いませんでしたが、今考えるとコレクションアイテムに欲しいですね。
jive9821さん
2013/09/17
私の場合はかなり後までPC-9800系を使い続けましたので、K6-III自体は2桁は持っていたのではないかと思います。初期の2.4V版などは2.2V版に差し替えて余ったものもありましたし…。
BUFFALOのCPUアクセラレーターは、個人的な付き合いもありとにかく沢山購入しましたが、結構面白い製品も多く、思い出深いものばかりです。
CPUのコレクションとしてはあまり自慢出来るものは持っていないのですが、変わり種としてはPentium4 2.0GHzのFSB533MHz Northwood辺りでしょうか。これも掘り出せたら掲載しようと思っています。
リンさん
2013/09/22
私もNECのCUBEを使用していた時に下駄をはかせました!!
思い返せば私の下駄生活の第一歩はこいつでしたよ!!
思わずCoolしちゃいました!!
ドライバみたいなのを入れたりしましたね☆
jive9821さん
2013/09/22
この時期は他メーカーも下駄やCPUアクセラレーターを発売していましたが、メルコ(BUFFALO)は特に本気度が高く、これらの製品を比較的PC改造に縁のないユーザーまでが使っていたという光景もよく見かけましたね。
Socket7辺りまではこの類の製品がごく普通に売られるというおおらかさがあり、今よりもPCをいじっていても楽しかったです。