レビューメディア「ジグソー」

壊れないスピーカー

Technics SB-F2

参照
オーディオの足跡
http://audio-heritage.jp/TECHNICS/speaker/sb-f2.html

と言う仕様ですが、何せ1978年発売、何と35年前、奇しくも
私がアメリカに行ってみたくてしょうがなくて初めて渡った
年です。
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Yahooオークションで送料込みで4,000円位でした。2年ほど前から
気になってしょうがなくてmr_osamin さんに尋ねたりして一年ほど
前に手に入れたのをそのまま使用していましたが、この度ようやく延命
処置作業に
テクニクスが壊れ無いをコンセプトに作った密閉スピーカーだそうです。
分解掃除
まるで車のオイルパンの様です。
直径1cm 長さ12cm程の2本のボルト
直径1cm 長さ12cm程の2本のボルト

ガスケット傷つけないように慎重に
ガスケット傷つけないように慎重に

錆などほとんど無く 綺麗なままです
錆などほとんど無く 綺麗なままです

スピーカーの平端子も腐食なし
スピーカーの平端子も腐食なし

ネットワーク部 腐食なし
ネットワーク部 腐食なし

Tweeter Horn EAS-7HH02S
Tweeter Horn EAS-7HH02S

Woofer12cm EAS-12PL143S
Woofer12cm EAS-12PL143S

フロントバッフルを取るのに、随分苦労しましたがガスケットゴムに
AEROSPACE PROTECTANT 303 DXを少しずつしみ込ませて使い古しのカードで
どうにか開ける事が出来ました。ゴムもしっかりしていてまだまだ使えます。
マイナスドライバーでこじ開ければ簡単なようですが、同じ様なガスケットを
作るのは非常に面倒なのでなるべくガスケット等を傷つけない様にしたかった
のでこの方法でしました。
完全密閉なので内部ユニットの金属腐食などは全くありません。
スピーカーとグリルとのスポンジ?ガスケットはさすがに朽ち果てていましたが
ガスケットはボロボロです
ガスケットはボロボロです

前面バッフル、グリル、スピーカー全体図
前面バッフル、グリル、スピーカー全体図

オーディオの足跡では
エッジには方向性がなく直線性の良い低歪の発泡ウレタンを採用し、
エッジ共振を防いでいます。
と書かれていましたが随分埃等有りましたが12cmWooferのエッジは健在です。
エッジはゴムのようです。
コーンからフレームまでの幅のあまり無い薄いエッジ
ウーファーと言うよりも凄く広範囲フルレンジのようです。
掃除の後、今の柔らかさを保持したいので液体ゴム
を薄めて裏にぬってみました。
有名なトゥイーターユニット5HH17をコストダウン改良トゥイーター
磁束密度や音圧レベルを随分落としていますが分解前でも元気よく鳴ってくれて
ました。
今回はフロントグリルやその周りのガスケット、たまった埃の掃除、35年間で
電解コンデンサーが容量が抜けしているかもしれないのでフィルムコンデンサー
に、バナナ端子が使える様にターミナルの交換

全体は消毒用エタノールで掃除をしてプラスチック、ゴム部は303 DXを塗り
ケーブルコネクタやネットワーク基盤はFALCONの水抜きで掃除
※FALCON水抜き(イソプロピルアルコール+防錆剤、メッキ等は剥がれる恐れ有り)
スピーカーとグリル ガスケットはフェルトを着けました。

スピーカーネットワークコンデンサ交換にあたって古い電解コンデンサを計って
みましたが容量抜けはしていませんでしたが逆にコンデンサ表示より全て7~8%
多かったですがフィルムに交換しました。
スピーカーネットワークにERSE PulseX 250Vポリプロピレンコンデンサで統一
したかったのですが3.3μFが無く6.8μFだけに、3.3μFはTAI YANG メタライズド
ポリエステルフィルムコンデンサ100V/3.3μF
配線などを変えれば音が良くなるかとも考えましたがこの大きさのスピーカー
ユニットではそれ程の変化も期待できそうも無いですしオリジナルの配線ケーブル
も悪くなさそうなので変更なし、もし気が向けば後日、太目の物に変更。
ネットワークの新旧コンデンサ、新しいターミナル
ネットワークの新旧コンデンサ、新しいターミナル

新しいフィルムコンデンサ換装
新しいフィルムコンデンサ換装

この位で元の吸音材を入れ直し組み立て、たぶん35年間直立不動で置かれていた
SB-F2を逆立ちに置いて聴いてます。
オーディオ黄金期、松下電器特有の高クロスオーバー周波数 3.5kHz です
密閉で小型なのですが変にモコモコした低音も出ず金属のキンキン感じの高音も
無く、それでいてチャント低音も出てクッキリした音です。小型のモニタースピ
ーカー様です、これで後10年は軽く持つでしょう。
じじいの耳には丁度良い具合です。
更新: 2015/12/25
スペックの向上

少し手間ですがこれも有りのようです

密閉型のスピーカーは吸音材を多くいれ仮想容量を増やすらしい、
活性炭や炭を使う事でより効果大といろんな方が試した様なので、私も。
SB-F2はアルミダイキャストなので箱鳴り心配ない。
小型密閉式スピーカーは共振周波数が高い、振動板の前後運動が直ぐに
止まってしまう為、容量が大きくなると振動板の運動が遅くなってユニ
ットの能力の低音域まで出て来やすくなる。
やはり私は密閉型の「ボンボン」の方がバスレフ型スピーカー「ボヨ~ン
ボヨ~ン」好みと言うわけで実験

100均で活性炭200gを見かけたので3個購入してきてテストで1個使って
入れてみました,スピーカー内の乾燥剤としてゼオライトも混ぜました。
活性炭はざるで粉状と粒状に分ける。ゼオライトも同じ様に、こうすると
不織布の袋に入れた時に粉状の物が不織布から出てこないので処理し易い。
粒状活性炭の方がはるかに多い、粉状はカーボンパウダーとして塗料と
混ぜて使う事も有るので小瓶等に保存
色褪せたコーン紙に墨と少量混ぜウーハ等のコーンに少量均等に塗る事で
元の発色にする。

ウーハの背面に活性炭入り不織布を設置。

ついでにウーハのエッジももう少し軟化させ、希釈液体ゴムを2度塗り、
以前より柔らかくしてみた、F0が少し下がったかも、より新品のユニット
状態に近寄ったと想いたい。
発泡ウレタンのエッジなのでケミカルで軟化させるとエッジがダメージを
受けますので注意して下さい。
ゼオライト
活性炭やシリカゲルと比べて、高温、低圧といった吸着に不利な条件下
でもよく吸着するらしい
正イオンの周りは電気的な力が強く働きますので、負の電荷を持った
物質や、電気的に偏りのある(分極といいます)分子は強く吸着されます
磁気や静電気に吸着する ???

F0
スピーカーユニットの最低共振周波数
詳しくは
http://www.diyloudspeakers.jp/6000html/speaker-unit/f.html

ダメ耳には低音域が増えた? 以前より元気よく低音が出てくるようです。
もしTechnics SB-F2、SB-F1をお持ちの方、入れてみて変化が有れば
教えて下さい。

  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    2014年08月18日

  • 購入場所

    Yahooオークション

24人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (9)

  • mr_osaminさん

    2014/08/18

    おぉぉ、遂に入手されましたか!
    これ、思ったより重くて手に持つとズシリときます。

    アッテネーターのパーツ交換、さすがです。
    フィルムコンもばっちりですね!
  • げるねおさん

    2014/08/18

    インディアンヘッドさん、はじめまして。

    これは良い音のするスピーカーですね。カチッとしているのにキツさの無い、躍動感のある小粋な音を奏でる素敵なモデルだと思います。

    エンクロージャーの作りも素晴らしい、日本の小型スピーカーの傑作かと存じます。
  • baelさん

    2014/08/18

    メタル系エンクロージャって、実物に遭遇したことないのです。
    良さそうな感じですね。
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