さて,正直な話としましては酷評とならざるを得ません。なぜなら,腐ってもJBLを冠するブランド製品だから…。
Wikipediaから引用すると“初動特性と音場表現能力に優れているとされ、プロの録音スタジオ、映画館などでも多く使われている”( http://ja.wikipedia.org/wiki/JBL_%28%E4%BC%81%E6%A5%AD%29 )というメーカー,ブランドを冠する製品としては,値段なりと言ってしまえばそれまでですが,正直あまりにも中途半端ではないかと思います。
小型の独特な形状のスピーカーにUSB DACまで内蔵し,製品コンセプトはどのようなものかはわかりませんが,おそらく製品ページの特徴にも真っ先に記載されている“パソコンのUSBに接続するだけの簡単セッティング”という特徴見出しを鑑みれば素晴らしくまとまった製品だとは思います。しかし,こじんまりと値段なりにまとまっていると言わざるを得ないのではないでしょうか。
それはPC周辺機器としてはよくまとまっていると思うのですが,昨今流行のPCオーディオとして評価した場合には残念なまとまり方ということになってしまいます。
PCオーディオを引き合いに出しながら恐縮ですが,PCオーディオというほど奢った環境ではないながらも個人的にはそれなりだと思っている音楽鑑賞用のPCスピーカーは,USB DAC経由で接続されたONKYO GX-77Mという製品です。安くなってきたとはいえ価格帯も全然違いますし,何より本製品のようにUSBバスパワーではなくACから内蔵アンプへ十分な電力供給があります。比較対象になっていないという意味で適切な比較ではないかもしれませんが,聴き比べてみると明白に低音の量感というか厚み?重心?が異なります。
やはりしっかりとした重心のある低音からバランスよく高音まで鳴る(と思う)音響機器メーカーのPC用アクティブスピーカーと比べても,オールインワンのポータビリティを志向した製品の中で高音質を狙った製品といったように,明らかに位置づけが異なるものと思われます。
ノートPCの拡張として,PCオーディオというほど格式ばらずにワンステップ,より耳を傾けて音楽を聴くようにといった用途には,下手なPC周辺機器メーカーの小型スピーカーを購入するよりはコストパフォーマンスに優れた製品だと考えます。
そういった人にはあまり影響ないかもしれませんが,“JBL”というブランドに期待して値段以上のものを高望みし,オーディオ用としてのそれを期待しなければ値段以上にまとまった価値のある製品だと思います。
P.S.
ただし,製品としての評価は先の音質的な評価中にも書いた通り,よくまとまった製品だと思います。
そもそも購入意図が,単にシステムサウンドを鳴らしていただけのPCスピーカーの電源を取るコンセントがなくなったから(ぉ)というものなので,評価は四つ星です。
つないだらそのまま使え,USBバスパワーで当然のことながら,PCの電源に連動してON/OFFされるので非常に便利です。
低音の量感も,システムサウンドくらいを鳴らす用途ではクリアな音質のメリットのほうが大きく,ゲームの音を鳴らす時に低音不足に感じるくらいです。
そのような用途,評価においては,唯一とも思える欠点たるケーブル長(特に左右スピーカーを接続するケーブル)だけがどうしても足らずに,延長ケーブルを別途必要としたことが惜しまれるくらいです。
ちなみに本製品とは全くもって関係アリマセンが,本製品(USB DAC-スピーカー),音楽鑑賞用のUSB DAC,さらにはRADEONのHDMIオーディオデバイスなどとは別に,別途夜間のゲームや動画鑑賞用にヘッドホン専用に安物USBオーディデバイスも接続されており,サウンドデバイスがカオスな状態になってしまいました(^_^;)
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購入金額
5,000円
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購入日
2013年頃
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購入場所
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