アニメに限らず、ドラマ、小説、ゲームなどフィクションの舞台となった土地にファンが行ってみたくなるのは昔からの常です。
で、この本はアニメと鉄道どちらにも、または片方興味があるファン層を狙ったガイドブックになっています。劇中に登場する交通機関としての鉄道は結構適当に描かれることが多いのですが、最近のアニメはそうとも言えません。かなり忠実に再現されることがあります。また場合によっては現地でロケハンする場合もあるそうです。
というわけで、ファンは劇中に登場した場所を「聖地」と呼び、旅行で聖地を巡る「聖地巡礼」をするわけです。
で、まあそれは結構地域振興にもなったりします。ファンはグッズとか結構買いますし、劇中で宿泊している施設や訪れた場所には入館料や宿泊料を払って泊まります。
車で移動する人も多いですが、アニメの場合は劇中のキャラクターが鉄道を使うことも多く、すごく田舎が舞台設定だとしても鉄道も使うほうがそのキャラクターと同じ道のりを辿っていることになり充実感も増すというものです。
という、ファンならではの行動原理と地域振興がマッチしているわけです。
発売時期(2013年7月)の関係で表紙は「ガールズアンドパンツァー」ですが、他にも「あの花」や「夏色キセキ」など数多くの作品が紹介されています。
かくいう私も、先日「大湊」まで行ってきましたが、この地は艦これの聖地となるでしょうか?
大湊は微妙かもしれませんが、同じ大湊線には「陸奥横浜」という駅があります。
菜の花で有名な場所ですが、ここは「CLANNAD」のフィナーレの舞台となったことで聖地として観光に訪れる人が多い場所です。
ローカル線の大湊線ですが、こうしてアニメが地域振興になっていつまでも列車が走り続けてほしいものです。
さて、本の説明に戻りますが、この本はどちらかというとアニメファン向けでしょうか。鉄道ファン的にはあまり新しい情報はないなという印象でした。出版社は鉄道趣味雑誌を多く発売しているネコ・パブリッシングですが、それほど鉄道寄りの記事にはなっていません。「アニメファンにも鉄道に乗ってほしい」というような趣旨で書かれた本かなと思います。
ただし、ラッピング列車の全体図など資料価値の高い写真を載せているのはさすがで、このような写真から模型の改造などに利用するのはとても有用だと思いました。
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購入金額
750円
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購入日
2014年01月13日
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購入場所
BookOff
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