The Doobie Brothers。何度かご紹介している1970年代を中心に1980年代初期まで活躍したアメリカンロックバンド。初期はギタリストTom Johnstonの野太い声と複数本のギター(正ギタリストは二人だが曲によってはベーシストもギターを弾いた)によるカントリーロック、Tomが病気療養した後はミスターAOR、キーボーディストMichael McDonaldのハスキーな甘い声によるブルーアイドソウル系のロックと幅広い守備範囲のバンドだったが、これはその最初期の作品。
彼らは(一時)解散直前は最大8人(ツインギター、ツインドラム、キーボード、ベース、パーカッション、サックス)で活動していたが、デビュー前はまだ4人組。ツインギター(TomとPat Simmons)+ドラムスJohn HartmanとベースにDave Shogrenという構成。その4人で創ったデモテープが元音源。マイナーレーベルから発表されたが、本国で“Introducing the Doobie Brothers”として発表されたものに、さらに日本独自に異なる曲のデモテープを追加してできたものが本作“MAKE IT EASY”。
この手の音源はアマチュアくささが抜けず、録音状態も良くない場合が多いが、どうしてかなりの高品質・高音質。そして、専任のキーボーディストがいない(テープではオーバーダビングでTomが担当)ため初期のカントリー系ロック一辺倒か..と思うとMichael加入後の後期を髣髴とさせる結構小粋な作品もあり、後期のAOR・ソウル系路線はMichaelの好みだけではなく、もともと彼らの中に萌芽があったことがわかる。
「BY YOURSELF」。♪トゥルルトゥトゥ トゥルルトゥトゥ♪と彼ららしいコーラスで始まる豪快なアメリカンロック。メロタムのヘッドをパンっと張ったデッドな音が懐かしい。後期のツインドラム時代は当然結構ユルめのリズム感であったが、この頃から彼らはそうだった(^^ゞ
「BLUE JAY」は速いアルペジオの生ギター+エレキギターにさらにエレキギターでオブリが入るカントリー調のロック。こういうの聴くとDoobiesの基本はギターバンドなんだって納得できる。
「SONG TO J.C.」はギターのカッティングが小粋なアメリカンロック。ブルージィなギターソロが定番の作りだけれど。
他にも踊れるブギの「ON OUR WAY UP」など楽しい曲もあり、4人といえどもしっかりDoobiesしてる。この作品は本国に逆輸入される形で“Runaround Ways”としてリリース(曲順は異なる)。元はデモテープとはいえ、質の高い作品です。
【収録曲】
1. BY YOURSELF
2. MAKE IT EASY
3. QUICKSILVER PRINCESS
4. BLUE JAY
5. COKE CAN CHANGES
6. RUNAROUND WAYS
7. PAUPERS DIARY
8. I'LL KEEP ON GIVING
9. EXITEMENT
10. ANOTHER WAY
11. SONG TO J.C.
12. ON OUR WAY UP
13. TILTED PARK CRUD HUNCHERY
“Runaround Ways”のmp3試聴ファイル
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購入金額
2,800円
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購入日
1993年頃
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購入場所
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