米米CLUBは何度かご紹介している大所帯のハイパーパフォーマンス集団(←あえて「バンド」とは言わないw)。いわゆる「バンドブーム」のちょい前、ストリートパフォーマンスの魁の時代から活動し、一時解散などを挟みながら現在も活動する。
デビュー当初はフロントマン二人、ジェームス小野田の奇抜なメイクとコスプレ、芸達者なカールスモーキー石井の司会業?が注目され、キワモノ扱いのバンドだったが、徐々に芸の内容向上はもちろん?演奏力や楽曲制作のテクニックも身につけ、解散前の後期は良質なファンクバンドとなっていった。しかし、1st~2ndまでは演奏も上手いアマチュアの域を抜けず、アカ抜けない。でもその分ごった煮の何が飛び出すか解らないアマチュアリズムに溢れている。これはそんなびっくり箱状態の2ndアルバム。
このときのメンツは、ジェームス小野田(ボーカル)、カールスモーキー石井(ボーカル)、ジョプリン得能(ギター)、博多めぐみ(ギター)、BON(ベース)、マル(パーカッション)、RYO-J(ドラムス)で、博多めぐみとマルという最初期からのメンツがまだいる(博多めぐみは3rdまで、マルは本作までの参加)。曲調は統一されていないし、曲によって明確に上手い下手の差がある作品だけれど、なんだか解らないエネルギーが感じられる。
「OH!」。カオス!このエネルギー!後にメンバーに組み入れられることもあったフラッシュ金子率いるBIG HORNS BEEのゴージャスなブラスと「コーラス」ではなく、「A-Haan(アハーン)」とクレジットされるコーラス隊SUE CREAM SUEの味付けで飛ばすハイパーファンク!“GO FUNK”
大ヒット前夜では一番好きな曲かな。
「晴晴新人類」。Frankie Goes To Hollywoodの「Relax」のようなニュー・ウェイヴのテイストがある不条理ファンク。♪むらさきの雨/くもり空/私はそれを/ほしいと思う/なめなめくじが/首筋を/私はそれを/いいと思う/イタイタくもが/かみつく/私の体は/腐っていた/永遠に消える/灰になる/私はそれでも/生きていた/むらさきの雨/くもり空/私はそれを/ほしいと思う♪(以上歌詞全文)ナンダカワカラナイリビドーガパトスヲオオイツクシテイク...
「STAY」は彼等お得意の沁みるバラード。ただカールスモーキー石井も後期の上手さはなく、アマチュアっぽい感じ。でもラストのダブリングされたサックスと輪唱状態でダビングされた石井のボーカルが絡むベタな演出はこの時期ならでは。
この後アマチュアっぽさが抜けた“KOMEGUNY”
⇒大ヒットアルバム“GO FUNK”と頂点を極め、洗練度を増していく彼等のちょっとそれ以前の「抜けきらない」感じが貴重。商業主義とは妥協していない、いい意味でのアマチュアリズムが賺し見えます。
【収録曲】
1. ストップ・ショット
2. ミッドナイト・レジスタンス
3. OH!
4. I・KA・SU
5. 大人物
6. 晴晴新人類
7. トラブル・フィッシュ
8. アジテーション
9. グキ・グキ・ウーマン
10. STAY
「OH!(Live)」
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購入金額
2,800円
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購入日
1991年頃
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購入場所
北のラブリエさん
2013/08/12
cybercatさん
2013/08/12