-更新履歴-
2013.7.15 起動画面、使用感を追加
ECSのLGA1155マザーボード「H61H2-M2(V2.0)」です。
BUYMOREで修理上がり品(アウトレットかも)で購入しました(;=゚ω゚)=333
【メーカー/型番】ECS / H61H2-M2(V2.0)
【チップセット】Intel H61
【Socket/Slot】LGA1155
【対応CPU】~Corei7-3770K
【メモリスロット】DDR3×2
【拡張スロット】PCI-E(×16)×1、PCI-E(×1)×2
【主なオンボードデバイス】VGA(D-SUB+DVI)、S-ATA3G×4、6chサウンド(VT1705)
【フォームファクタ】M-ATX
【リリース時期】2011年4月頃
【製品のHP】
http://www.ecs.com.tw/ECSWebSite/Product/Product_Detail.a...
-庶民の味方!?ECSとは・・・-
ローエンドマザーのラインナップでは他社を圧倒するECSのH61マザーです。
ECSはエリートグループ・コンピューター・システムズの略称で、「精英電脳」と言います。
ECSは今となっては国内ではマイナー扱いされているメーカーですがSocket5/7時代には意欲的な製品を次々を発売し、多くの機能をオンボード化することで低価格化を実現、またCPUやメモリまでオンボード化したり、搭載チップに怪しいブランドネーミングを付けるなど話題に欠かせないメーカーでもありました。
ECSは1998年頃(だったと思う)に、台湾のマザーボードメーカーの最大手でPC100ブランドで有名だったPCChipsに吸収されてしまいます。その後、系列会社となり、スペックは全く同じマザーでも基板の色や意匠を変えることでECS、PCChipsのそれぞれのブランドで製品を販売していました。
PCChipsも昔は日本法人があったと思うのですが、いつの間にか消えてしまいましたね・・・
そんなECSですが、某所で安さが正義と言われるだけあり、低価格にフォーカスした製品が多いです。確かに他の大手メーカーに比べると、品質より価格をとっている印象があります。とは言え、動作が不安定とかいうことは一切ありません。むしろ、下記のような上手いコストダウンを行っているメーカーと言えるでしょう(;゚∀゚)=3
・OCをしない限り必要の無いようなVRMの容量、FETの放熱板
・高価な固体コンの使用箇所を極力減らす
・ボードサイズをいち早く小型化
・普段使わないような拡張性を最初から見限る
・使うICチップも廉価なもの(音源ならALC662やVIAの1705、LANは蟹の100BASE)
・部品は片面実装のものが多い
まあ、私の御託はこれくらいにして、製品の方を見ていきましょう(^^;
-輝かしきECSのマザーボードを見てみよう!-
■梱包
ECSの修理済みマザーはユニットコム系列の店にたまに入荷されるので、恐らく同店のショップブランドPCに使われている可能性が高いです。梱包は化粧箱ではなく、静電気防止袋に入った状態なので実質バルク品ですね。
■付属品
・S-ATAケーブル×2本(L型とストレート型が各1本)
・I/Oシールド
・ドライバDVD
あれ?何か足りなくない?
っと思う方・・・居られますよね?
そうです。冊子やハンドビラのようなマニュアルが付属しないのです。
以前、購入した姉妹モデルや店頭の他のモデルも同じだったので、バルク品には元々付属しないようです。
■マザーボード
いよいよマザーボード本体です。
ECSには似合わないくらい高級なシルバーと黒をモチーフにしたデザインです。古いマザーばかり使っていたから、ECSはウ○コ色の基板というイメージがありますw
■CPU
LGA1155のSandyBridgeとIvyBridgeに対応します。TDP95Wにも対応する為、Corei7-2700Kや3770Kなどの高速CPUにも対応します。但しCPUサポートリストを見る限りはIvy世代のPentiumGやCeleronGには正式対応はしていないようです。
廉価なマザーなのに新しいローエンドCPUに対応していないのは痛いですね・・・
まてよ・・・逆に考えるんだ!
「俺、宝くじ当たったら、このマザーに3770K載せるんだ・・・」という夢が見られる分良いのかも知れませんw
ECSなのに固体コン・・・時代は変わったものだ(^^;
■チップセット
もちろん、LGA1155で最も廉価なH61です。
メモリは4バンクのみサポート。USB3.0やS-ATA6Gには無縁なローエンド仕様。そもそも、このマザーで組むならメモリは2GB×2枚、ハードディスクは320GB程度の小容量のHDDが似合う(SSDとは無縁)と考えれば妥当でしょう。
Office用途やネットサーフィンでは特に困ることもないでしょう。
■グラフィック
Core2Duo等のLGA775世代までは、内蔵グラフィックと言えばチップセットGPUが内蔵されておりチップセットの種類=内蔵グラフィックの性能となっていました。(Timnaとかいうツッコミは無しでw)
LGA1155世代ではCPU側にGPUが登場されている為、マザーボード側は出力コネクタのみとなります。本機ではD-SUB出力とDVI-D出力の2系統となっています。チープさを追及するには漢のD-SUB1本仕様で上等なのだが、まあ付いているものは仕方が無い(^^;
搭載するCPUによって、GPUの種類がIntel HD Graphics4000/3000/2500/2000/無印と変化するが、どれもH.264やVC-1などのHD解像度の再生支援機能を備えており、どのCPUを選んでも、Youtubeの1080pやBDの再生に困ることはないだろう。
(但し、シングルコアのCeleronG4xxは試したことが無いので不明。また、ごく一部、GPU自体を内蔵していないCPUもあるので注意が必要だ)
この世代の内蔵GPUは、2Dやブラウザゲームでは力不足を感じることは少ないだろう。しかし、MMOや市販のゲーム、昨今は同人ゲームに至るまで、そこそこの3D性能を要求するものがある。
このH61H2-M2にはしっかりとPCI-Express×16が搭載されているので、好みのグラフィックカードを増設し性能を強化することができる。IvyBridge世代のCPUに限られるがPCI-E Gen3.0もサポートされる。(とは言え、マザーボードの電源供給能力がそれほど高いとは思えないので、ミドルレンジより下のカードに留めるか、補助電源の必要なカードを使用した方が無難だと思われる)
何より、この価格でゲームマシンとしての拡張性が残されていることが嬉しい。
■サウンド
サウンドは低価格モデルなら、RealtekのALC662を思い浮かべますが、こいつはVIAのVT1705搭載です。他社の超ローエンドマザーにも採用されていることから、チップの単価も安いものだと想定される。
VT1705は6チャンネルのHD Audio Codecで、再生・録音ともに24bit 192kHzをサポート。内蔵のDACはS/N比100dB、ADCはS/N比93dBと今となっては目立つスペックではありません。(マザーの仕様のページだとADCも100dBになっている・・・)
http://www.viatech.co.jp/jp/products/audio/codecs/vt1705ce/
ただ、日本のバブル期のロボットのようなミニコンポの上位モデルでもS/N比は85dB程度だったので半導体の進化を感じますね。
もっとも、実際のPCのAudio Codecの音って、痩せた感じでスペックから想像できるような音はまず出ないのですが(^^;
わざわざ、こんな廉価モデルに6chサウンドってどうなのよ?とか言われそうですが、数量と価格の暴力で恐らく6chコーデックの方が安いのでしょう。2ch用のコーデックはノートPCなどで低消費電力を売りにする場合を除き使われないものだと考えております。
あと海外だと安い5.1chスピーカーの製品を多く見かけるので、PCを使った廉価なホームシアターの需要があるのかも知れません。
■LAN
GigabitLANなんて最先端技術など必要ありません。エラい人にはそれがわからんのですよ。っという訳で、Atheros AR8152による10/100BASEとなります。(あれ?写真ではAR8151になってますね) オンボードLANらしくWake-On-LANは搭載。
■拡張性
メモリソケットは2本。これでもデュアルチャネルは構築できるので問題なし。
S-ATAは3Gが4本。4本だと少ないという意見もありそうだが、昔のIDE時代のマザーボードはプライマリとセカンダリのポートにそれぞれマスターとスレーブで合計4台付けられる仕様が普通だった。M-ATXで廉価なマシンを組むなら必要十分であろう。(昔みたいにDVDROMドライブ+CDRWドライブのような光学ドライブ2台体制とかしないだろうし)
拡張スロットは上記で述べたPCI-E×16が1本と、PCI-E×1が2本。
個人的には普通のPCIが・・・というのは野暮ですね(^^; そもそも最近はグラフィックカード以外の拡張カードを挿す機会がめっきり減ったので特に問題は無いでしょう。
ファン用コネクタは、CPUファン用とケースファン用の2系統。CPUファンの方は4PのPWMタイプなので温度に応じて適切に回転数が調整される為、リテール付属のCPUクーラーでもそこそこの静音性が確保できるはずだ。
ピンヘッダーとしては、シリアルポートが残されています。工場のラインの監視用や開発関係でも使えるのはありがたいですね。もちろん、フロントオーディオのヘッダやUSB2.0ヘッダー×2(4ポート)も備えています。
■リアI/Oポート
PS/2ポートはキーボードとマウスで2系統持っています。古いデバイスの使いまわしや、安物のPC切替器を使っている私にとっては非常に便利。今でも電脳街で最も安いキーボードやマウスはまだPS/2ですしね。
ディスプレイ出力はグラフィックの項で紹介したとおり、D-SUB+DVI-Dの2系統。
USB2.0は4ポートと標準的。ピンヘッダと合わせるとネイティブで最大8ポート使えます。
LANは1ポートのみ。普通ですね(^^;
音源ポート×3。これも普通ですね。
-実際に使ってみた-
写真を撮り忘れたのだが・・・
こいつ修理上がり品のクセにLGA1155のピンが1本、壮大に曲がってやがりました(怒) カッターの先で直せる程度で良かったですが、ピン曲がりは保証の対象外になるのが普通なので、可能ならレジにて確認させて貰った方が良いでしょう。
とりあえず、余ったパーツで組みます。
【CPU】CeleronG530
【CPUクーラー】リテールのintel純正
【メモリ】PC10600 DDR3 2GB×2
【HDD】S-ATA 400GB
【マザー】ECS H61H2-M2(V2.0)
【電源】Power MANの450Wの250円電源
【OS】Windows7 HomePremium 64bit
裏から見ても激しくチープ感が漂います・・・
I/Oポートが寂しすぎですね(^^;
そして、電源ON!
一発でBIOSが拝めました。シンプルなマザーだしね・・・
聖なるECSのドライバDVDを突っ込みます。
今時のマザーのようにドライバやユーティリティーは一括でインストールできます。もちろん、選択も可能です。
ECS独自のユーティリティも充実している他、ノートンやAdobe Reader、CyberLink系の30日トライアルが含まれています。
とりあえず、WEIを採ってみました。
まあ、マザーによって大きく変わるものでは無いので、普通ですね。
使用感は・・・普通のH61マザーですね。特に不安定なこともなく・・・
CPUファンもデフォルトで適正のコントロールされているのが十分静音と言える回転数だと思います。
オンボードのVT1705について。
VIAのミキサーです。
基本的にはRealtekのALCシリーズと同等の機能は備えています。
・各入出力ボリューム
・スピーカーテスト&ch数切り替え
・サンプリングレートとビット数
・10バンドのグラフィックイコライザ(プリセットも有)
・環境エフェクト(プリセットのサラウンド)
・マルチチャンネル時のボリューム補正
音質は可も無く、不可も無く。
ノイズ感はほとんど無いですが、解像度が低く、試聴に使用したATH-A9XというHiFiクラスのヘッドホンが、1000円クラスのTV用ヘッドホンに様変わりしたようです(^^;
音域は低音から高音まで出ているようですが、全体的に音が乾いてカスカス気味です。こう考えると国内メーカー製PCのヘッドホン出力って音のバランスが良いですね・・・
とは言え、普通の自作PC用のマザーレベルの音質です。
ECSはOEM向けが多いのか、サウンドに極端なハズレは少ないです。
同じ系統の8chチップのVT1708Sを搭載したASUSのP8B75-Mよりはずっとマシなバランスの音が出ます。ただ、間違っても高音質とは呼べないレベルです。
環境エフェクトは・・・相変わらず蟹以下で全く使い物にならないです(^^;
-PCChipsのあのモデルにそっくり・・・-
そして、このマザーはPCChipsブランドのP61Gとそっくりさんですw
色が違うからパッと見は全然違いますけどね。
ECSの方がV2.0と若干新しいようなので僅かにコネクタのレイアウトが変更になっていますけど。
http://www.pcchips.com.tw/PCCWebSite/Products/ProductsDet...
■PCChips「P61G(V1.0)」
■ECS「ECS H61H2-M2(V2.0)」
うん。PCChipsの血が流れているような気がしますw
今となってはECSの方が本家なんでしょうけど(^^;
できれば、PCChipsブランドの方が欲しかったですね。
-ECS、PCChipsの仲間たち-
所持しているECS・PCChipsのマザーの一部を紹介。
■ECS H61H2-M5
このマザーの姉妹モデルです。ルネサスチップによるUSB3.0対応が魅力です。
■ECS A75F-M2
Trinity発売と同時に登場したSocketFM2のマザーボード。
同時期に登場したモデルの中では最も安かったです。
■ECS GeForce6100SM-M
恐らく、e-MachinesかGatewayのPCに使われていたと思われるベーシックなSocketAM2マザー。
■ECS G31-T
名のとおり、G31チップセット搭載マザーボード。たぶん、SOTECあたりに搭載されていたと思う。
■ECS 748-A
SocketAで大ヒットしたECS+SiSチップセットの末期のマザー。
当時公開されたBIOSに書き換えると確実に起動しなくなる素敵仕様。
その後、日本ECSのHPからこの機種が抹消されていました。
■ECS L7VMM3(1.0c)
謎のCPU Pro3100+搭載マザーですw
BIOSの起動画面でもちゃんとPro3100+と表示されます(^^;
■ECS P6VEM3
こちらも謎のCPUである1GigaProを搭載しています。
どの辺が1Gだったんでしょうね(^^;
■PCChips M863G
SiS741GC搭載の廉価なSocketAマザーです。こいつの派生モデルが非常に多いのです。
■PCChips M863G
上記のマザーのSocketAをモバイル用のマイナーなSocket563に変更し、なおかつSocket563のMobileAthlonXP-M2200/2100+をオンボードにした変態仕様。
■PCChips M789CLU
またまた謎のCPU Pro1500+オンボードマザーです。
XPだと動作がもっさりしていました。
最近は、あまり店頭で売られなくなったけど、見かけたら購入したいブランドの1つです(;=゚ω゚)=333
-
購入金額
2,980円
-
購入日
2013年07月13日
-
購入場所
BUYMORE 大阪日本橋店
カーリーさん
2013/07/14
下っ端にも結構対応してるようですが違うのかな?
ふっけんさん
2013/07/14
そちらはv1.0の方ですね。
http://www.ecs.com.tw/ECSWebSite/Product/Product_Detail.a...
v2.0の方が新しいと思うのだが・・・何故かリストにありません(^^;
さすがECSだぜ!
カーリーさん
2013/07/14
しますがそれもECSクオリティですねw
ふっけんさん
2013/07/14
でも、ECSのマザーでIvyの3770K対応BIOSで、その後に登場したPentiumG2120が動かなかった事例があるのであながち外れておらず、単にBIOSを用意するのが遅いだけかもw
あまたりんさん
2013/07/15
ふっけんさん
2013/07/15
初自作で440LXのDual Slot1マザーって・・・
すごい冒険心ですね(;=゚ω゚)=333
ってかマニアックすぎるでしょw
地味だけど変体感抜群ですねw
http://www.motherboards.org/mobot/motherboards_d.html?man...