レビューメディア「ジグソー」

決め手はストレージ系の充実度合


第4世代インテル Core プロセッサーシリーズが発売になってから、Intel Quick Sync Videoも高速になったと聞いてとても気になっていました。
漠然と、Z87 Express Chipset+Core i7-4770Kを想定して、マザーボードを選定していました。
今年は例年になく数多くのZ87 Express Chipsetを搭載したマザーボードが発売されました。
私の場合は、グラフィック/写真編集,ビデオ編集の頻度が高いので、ストレージ系の充実は重要です。

Z87 Express Chipsetになって、チップセットがサポートするS-ATAポート全6ポートが6Gbps対応になったためか、各社のマザーボードで、サードパーティー製のS-ATAポートを搭載するマザボードが減りました。
また、サードパーティー製S-ATAポートを搭載していても、ストレージ専用でRAID非対応のものが殆どでした。
私の場合、起動ディスクが、SSDx2(RAID-0),ビデオキャプチャードライブが、3TB HDDx2(RAID-0)、データドライブが、2TB HDDx2(RAID-0)とストレージだけでS-ATAが最低6ポート必要です。更に、BDXL対応の光学ドライブを繋ぎます。

また、Quick Sync Videoを利用するためには、基本的には、CPU内蔵グラフィックスをプライマリーに設定しなくてはなりません。
私が使っているモニターは、DELL U2711(2,560x1,440)なので、内蔵グラフィックスの出力に、DisplayPortが必須となってしまいます。
Dual Link対応のDVI対応でも良いのですが、今回発表になったマザーボードで、Dual Link対応DVI端子搭載マザーボードは見つけることができませんでした。
今回、殆どのマザーボードが、4K対応のHDMI端子を搭載していたので、DisplayPort搭載マザーも減っていました。

個人的には、サンダーボルトにも興味があったので、サンダーボルト搭載であればなお良し!
(DisplayPortとの兼用も可として探しました)

という感じで探すと、2013年6月28日現在では、未発売のマザーボードしか候補に残りませんでした。
例年、新CPUが発売されると、1週間以内位には手に入れていたのですが、今年は、Z87 Express chipsetのUSB 3.0スリープ問題もあるので、目当てのマザーボードの発売を気長に待って、ゆっくり4770Kのシステムを構築しよう!
と考えていた矢先、

ZIGSOW管理人さんからのメッセージ 「インテル(R)Core(TM)i7-4770Kプロセッサー」 レビューアー選出のお知らせ を戴き、状況が一変しました。

いつ買うか?今でしょ!ということで、急きょ現在入手可能なマザーボードから選択を始めました。

先ず、サンダーボルトを諦めました。
次に、サードパーティー製S-ATAポートのスペックで、購入するマザーを絞りました。
SSD/HDDで6ポート+光学ドライブで最低でも7ポート必要です。

サードパーティー製マザーで、RAID非対応を候補から外し、更に折角S-ATA 6Gbpsポートが複数あるので、PCI Express x1接続のチップを候補から除外し、マザーボードを搭載するPCケースを考慮して、XL-ATX,E-ATXという大きめのマザーを候補から外すと、GIGABYTE GA-Z87X-UD5Hが候補として残りました。
運良く、ネット注文で、市場価格からは幾分安く注文することができました。
パッケージ
パッケージ

本体
本体



約1年ぶりのGIGABYTE製マザーボードです。
Z68時代には、GIGABYTE製マザーを同時に3枚使っていたのですが、Z77,X79世代では、3台のデスクトップPCが全てASUSTeK製に変わっていました。
理由は単純で、Core i7 3960X,X79 Express搭載マザーボード発売日に、GIGABYTE製マザーボードが発売されてなかったのが、ASUSTek製マザーボードへの切り替えのきっかけでした。
たった1年のブランクなのに、UEFI BIOS導入の為か、初めてのメーカーのようにセットアップが変わっていました。

今回セットアップするシステムは、
CPU : Intel Core i7-4770K
MotherBoard : GIGABYTE GA-Z87X-UD5
Memory : AVEXIR AVD3U26661104G-4CI 16GB
GPU:GIGABYTE GV-NTITANOC-6GD-B
Boot Drive : A-DATA S510Series 120GB SSDx2(RAID-0)
Capture Drice : Seagate 7,200rpm 3TB HDD Barracuda ST3000DM001x2(RAID-0)
Data Drive : HGST 0S03191 7,200rpm 2TB HDDx2(RAID-0)
Backup Drive : A-DATA S510Series 120GB SSDx2(RAID-0) Marvell 88SE9230に接続
Optical Drive:Pioneer BDR-206MBK
TV Tuner:PIXELA PIX-DT230-PE0
CPU Cooler : ENERMAX ETS-T40-TB
Power Supply : ENERMAX E1050EWT
PC Case:Windy ALCADIA ZR3000 SH SSV

先ず、今回のマザーボードは、キーボード/マウス兼用のPS/2ポートがあるためなのか、POST画面表示時にUSB切替機経由のUSBキーボードとワイヤレスUSBマウスを認識しません。

マニュアルを見ても、優先度の高い(キーボード/マウス用)USBポートは無いようです。
ASUSTeKのマザーボードでは問題なく動作していたのですが…
急きょ、別のUSBキーボードとマウスをケースのフロントパネルのUSB 2.0ポートに刺しました。
こうやって書くと、たったの1行なのですが、BIOS設定を行うために、10分以上あがいた上で漸くたどり着いた結果です。
最初は、POST画面中にDELキー(F2キー)を押すタイミングが合わないのかと、何度もALT+CTRL+DELキーで再起動を行いました。
これからも、BIOS画面を呼び出す度に、別途USBキーボードを刺さなければなりません。何とも面倒な仕様です。
Windows 8が起動してしまえば、USB切替機経由のキーボード/マウスで問題なく操作できます。
BIOSホーム画面
BIOSホーム画面

S-ATAポート設定画面
S-ATAポート設定画面

Marvell ATA設定入口
Marvell ATA設定入口

Save & Exit
Save & Exit

前述のように、私の場合は、Z87 Express ChipsetのS-ATAポートは、全てRAID構成なので、BIOSで、ストレージをRAIDに設定して、再起動すると、CTRL+IキーでZ87 Express ChipsetのRAID設定画面がでてきます。これは、Z68から変わらないインターフェイスです。

Intel Z87 ExpressのS-ATAポートは、BIOS画面でRAID設定をすると、POST画面で、RAID設定画面を呼び出すことが出ますが、Marvell製チップセットのS-ATAのセットアップは、BIOS設定画面から呼び出す形になります。
従いまして、Marvell製チップセットのS-ATAポートにつないだストレージの設定は、BIOS画面を呼び出してからでないと設定変更ができません。(POST画面から入れません)

Z87 Express のS-ATAポートに接続した全てのストレージをRAID-0構成にして、先ずはOSのインストールから始めます。
POST画面中にF12を押して、起動ドライブの選択を行います。
勿論、UEFIドライブからのインストールです。
X79 Expressでは、X79 Express管理のS-ATAポートは、OSインストール時にドライバーを追加でインストールしなくてはならなかったのですが、Z77 Express同様、ストレージのドライバーインストールは不要でした。
しかし、Z77 Expressでは、Windows 8のインストール完了後は、直ぐにイーサネットも使えていたのに、今回は、マザーボードメーカーのDVDからドライバーをインストールしないとWindows Updateも行えません。
その代わりといってはなんですが、今回は、グラフィックドライバー(HD4600用)をインストールしなくても、WQHD解像度での表示が可能でした。もちろん、ドライバーを入れていないので、表示速度は遅いです。
OSのインストール後は、順次セットアップとアプリのインストールを行うのですが、Windows 8になって、他のPCと同じHotmailアドレスでログインすると、ブラウザーの"お気に入り"が、表示順まで同期してくれるのは重宝しています。
私は、デスクトップ3台とUltrabook1台を同一アカウントでログインします。

今回のマザーボードには、既にレガシーデバイスになってしまった、IEEE1394のヘッダーが二つ付いていました。
いまだに、HDVのビデオをIEEE1394経由で取り込むことがあるので、ちょっと得した気分です。
ASUSTeKのマザーボードでは、別途購入した、PCI Express x1のIEEE1394ボードを刺して使っていました。


先ずは、Z87 ExpressのSATAポートから
起動ドライブ(SSD)-ランダム
起動ドライブ(SSD)-ランダム

起動ドライブ(SSD)-0 fill
起動ドライブ(SSD)-0 fill

ビデオキャプチャードライブ(HDD)-ランダム
ビデオキャプチャードライブ(HDD)-ランダム

データドライブ(HDD)-ランダム
データドライブ(HDD)-ランダム

SSD.HDD共に、Z77と大差ない速度でした。
接続したストレージの性能は十分に発揮できていると思います。
いくらS-ATA 6Gbps対応のHDDでも、本当にS-ATA3ポートにつなぐ価値があるかといえば、速度的には無駄だと思いますが、私の場合は、他の2システムとのストレージの互換も取りたいので、起動ドライブ,キャプチャードライブ,データドライブは、SSD,HDD共に Z87 Expressに繋いで、2台のストライピング構成にしています。
(他の2台のデスクトップも、Z77 Express,X79 Expressに繋いでいます)
こうすることで、最悪、他のPCにRAIDドライブをそのまま繋ぎかえても、データを読むことができます。異なるチップセットのRAIDドライブでは、RAIDドライブの初期設定から行わなければならないので、結局データを失い、初期化を行う羽目になります。
私が使っているデスクトップPCは、安全より速度を優先するRAID-0構成ではありますが、3台のPCのドライブを同期させることで、キャプチャーデータやデータドライブ内のデータを2重にバックアップしています。(どのPCも同じ作業が可能)

次に、今回マザーボード選定の決め手になった、MarvellのPCI Express x2接続のチップセットがサポートするS-ATA 6Gbpsに、起動同ライブと同じ、A-DATA S510Series 120GB SSDx2を繋いで、RAID-0構成にしてみました。
Marvell 88SE9230-ランダム
Marvell 88SE9230-ランダム

Marvell 88SE9230-0 fill
Marvell 88SE9230-0 fill

残念ながら、Z87 ExpressのS-ATAポート程には速度は出ませんでしたが、500MB/sを突破した速度が出たので、伊達に PCI Express x2接続ではないことが確認できました。
使い道としては、作業用テンポラリードライブにすることになるのではないかと思いますが、テンポラリー用としては十分な速度が確保できると思います。


バックパネルには、多彩なVGA出力が並びます。DVI,HDMIx2,DisplayPort。この中で、DVIとDVI端子直下のHDMI出力は排他利用になります。
背面ポート
背面ポート

いずれのポートにも端子カバーが付けられており、好感を持ちました。
モニターが、WQHD(2,560x1,440)なので、基本的にはDisplayPort以外は使うことがありませんが、外付けGPU(今回は GeForce GTC TITAN)利用時に、Intel Quick Sync Videoを利用したい場合には、他のVGAポートを使うことになるかもしれません。

USB端子は、USB 3.0のみが6ポートバックパネルについています。

そのほかに、マザーボード上に、USB 3.0のヘッダーが2箇所4ポート,USB 2.0のヘッダーが、2箇所4ポート分あります。
マザーボードに、USB 3.0x2の3.5インチフロントパネルも付属しているので、USBポートが不足することはないと思います。

マザーボード上には、ファンのヘッダーが5箇所+CPU用+CPUオプションのヘッダーもあるので、サードフローCPUクーラーのデュアルファン対応や簡易水冷での、ポンプとラジエターファン用を繋いでも、更に5つの冷却ファンが使えます。

ほかに、マザーボード上に、電源ボタンや、リセットスイッチ,C-MOSクリアスイッチが配置され、オーバークロックする際に便利な当に、テスターのヘッダーも配置されています。

しかし、これらは俗に言う、まな板仕様なので、ケースに組み込んだ時点で使い物にならなくなります。
逆に、CPU電圧等を測るヘッダーがむき出しなのは、ケースに組み込んだ際には、心配でもあります。
電源ケーブルや信号ケーブルが当たらないよう配慮した方が良いと思います。

最後に、このマザーボードは、CreativeのSound Blaster X-Fi MB3ソフトウェアが搭載されていて、高音質を謳っています。
他のマザーボードよりも規定値での出力が多少大きいこともあり、S/N感の良いクリアなサウンドが楽しめるのですが、OSが起動して、ワンテンポ遅れて、画面中央にサウンドブラスターロゴが表示されます。ロゴの表示だけであれば、まだ許せるのですが、ファイルエクスプローラーを起動していたりすると、一旦最小化され、ロゴを見せられることになります。これには、毎回イラッとさせられます。
きっと設定で出なくすることが可能だと思いますので探してみようと思います。


まだ使い始めて1ヶ月も経ちませんが、基本的には想定通りの動作をしてくれる優秀なマザーボードです。
オーバークロックも、未だライトチューニングなので、どこまでパフォーマンスが上がるか未知数のところはありますが、ASUSTeKのマザーボードでは、DDR3-2666の設定では、起動すらしてくれなかったメモリも、ちゃんと起動することができました。
互換性の高いお買い得なマザーボードではないかと思います。

  • 購入金額

    26,103円

  • 購入日

    2013年06月28日

  • 購入場所

    ドスパラ オンライン

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