ピアニスト加羽沢美濃。NHK教育のららら♪クラシックでの名司会でも知られる才女。そんな彼女が以前毎年取り組んでいたシリーズ。その年のヒット曲をピアノアレンジし、演奏する作品。アレンジャーとしての才能を生かし、クラシカルなモノからジャジィなフィーリングのもの、ヒーリング系の心が洗われるようなモノからラテン系の激しいタッチのモノまで変幻自在の曲調とプレイで楽しませてくれた。本品は1999版のこのシリーズ3枚目。相変わらずてんこ盛りでその年の音楽界を描ききっている。
「Hungry Spider」は槙原敬之の曲。美濃自身好きな曲らしく、ダイナミックでドラマチックな仕上がりになっている。左手の半音階を使ったグルーヴィな強いベースラインと、右手の和音で攻めるメロディラインの対比がイカす！←死語
「First Love」はこの年の話題をさらった宇多田ヒカルの名曲。「このシリーズは1アーティスト1曲」の禁？を破って、衝撃のデビュー曲「Automatic」とともに収められた。元曲とかなりちがうクラシカルなアレンジがされた「Automatic」と異なり、こっちはストレート。この曲はインストアレンジも多いが、元がピアノメインのアレンジで、曲の構成的にも仕掛けられるブリッジもなく、新規性を出すのが難しい曲。美濃はいたずらにスローになりすぎることなく、でもセカンドコーラスは1オクターブメロディを下げ、左手の強さを増して、鍵盤を広く使ったアレンジ。う〜ん、上手い！
安倍なつみ
のアルバムでも触れた「Memory青春の光」。安倍Versionのステディなリズムに対して、ソロピアノらしい緩急をつけた弾き方で、元曲の媚びとか憂いをうまく表している。プレイ的にも装飾音符を多用しており、切ない。
他にも、FFⅧの「Eyes on Me」は少しジブリっぽい雰囲気もある仕上がりで叙情的だし、「だんご3兄弟」は（本人もライナーに書いているけれど）驚きのショパン風ドラマチッククラシカルアレンジｗ
2006年以降このシリーズは途切れているけれど、彼女のアレンジはありきたりのメロディモロなぞりのピアノカバーと違ってステキ。もう一度取り組んでもらいたいシリーズです。
冬にでるんだけど撮ってるのは夏？いつも涼しげな感じデス。
1. BE TOGETHER (鈴木あみ)
2. 朝日を見にいこうよ (SMAP)
3. Hungry Spider (槙原敬之)
4. First Love (宇多田ヒカル)
5. Memory青春の光 (モーニング娘。)
6. Energy Flow (坂本龍一)
7. フレンズ (Rebecca)
8. フラワー (KinKi Kids)
9. Winter,again (GLAY)
10. Automatic (宇多田ヒカル)
11. Eyes on Me (Faya Wong)
12. なぜ… (Hysteric Blue)
13. ラストチャンス (Something Eles)
14. LOVE～Destiny～ (浜崎あゆみ)
15. だんご3兄弟 (速水けんたろう・茂森あゆみ)
16. 最後の果実 (深田恭子)
17. Pieces (L'Arc～en～Ciel)
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購入金額
2,940円
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購入日
2000年頃
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購入場所
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