こちらもHTC Flyer同様、Clover PaintのユーザーさんがNote10.1とNote 8.0を購入したため、もう使わないという事だったので、それならということで開発の参考にするため安く譲っていただいたものです。
Clover Paint(拙作Android向けペイントアプリ)は、当初GALAXY Note(初代)でS-Penに対応し、その後GALAXY Noteは売って、GALAXY Note 10.1を購入、それを使ってアプリの調整をしていたのですが、ThinkPad Tabletではかなり使用感が違いました。以下、主にGN10.1と比較してのレビューになります。
ご注意
出荷時TPTはAndroid 3.1ですが、Android 4.0.3にアップデート済みのため、そちらでの感想になります。TPTのデジタイザーはホバーやホバー中の2ボタン押下検知に対応しますが、アプリが対応していても、Android OSがそれら機能に対応したのは4.0.x以降です。Android 3.1では利用できません。
良い点
・ペンのボタンが2つ
GN 10.1のS-Penは1ボタンしかないわけですが、TPTは付属のペンこそ1ボタンなものの、2ボタンのN-trigペンを別途購入すれば2ボタン利用可能です。さらに、GN 10.1のような邪魔なメーカー組み込みのジェスチャーがないため、アプリ側で自由に機能を割り振れます。そういった意味での操作感は非常に良いです。
・カーソル位置ズレがない
これはN-trigを採用したデジタイザー全般に言えることなのですが、ペン先と画面上のカーソル位置のズレがほぼ全くありません。画面の端まできっちりカーソルが合うため、この点もペイントアプリでの利用に向いていると言えます。
悪い点
・重い
GN10.1と比較すると、非常に重く、分厚いため、携帯しにくいです。
GN10.1 → 600g/8.9mm
TPT → 759g/14.5mm
いくら堅牢性が売りとはいえ、GN10.1に慣れた身には辛く、タブレットとは言いがたい重量感があります。
・条件にもよるが、非常に遅延が大きい
また、ペイントアプリで利用する際には描画の遅延(ペン先を動かした時の、画面に引かれるラインの遅れ)が気になるものですが、拙作Clover Stylus Checker(描画遅延やスキャンレートの安定度など、ペイントアプリで端末を利用した際の描き心地に影響するスペックを詳細に調査するためのアプリ)ではGN10.1が90ms、TPTが110ms程度と大きな差は出ないものの、実際のペイントアプリでUI部品を多く表示しながらペンを走らせると大幅な遅延が発生します。
描画性能そのものが低いという事も考えられますが、Clover SCでも画面に情報を表示すると、TPTの場合GN10.1では見られない顕著な遅延が発生することから、メインスレッドで少し重い処理をすると、描画スレッドやその他処理にも大幅な悪影響が出るものと考えられます。
2コアが上手く働いていないということでしょうか。
・メモリが少ない
メモリが1Gのため、やはり余裕が殆どありません。Clover Paintで3000ピクセル級の画像を開いたらもう殆ど動作しないと言っていいです。
全体の使用感としても、非常にもっさりしているという感触があります。
Androidでも電磁誘導式デジタイザーに対応したGN10.1/GN8.0や、さらに新しいタブレット端末(AT703等)が登場している現在、お絵描き用途でこれを買う理由は全くないと言っていいでしょう。
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購入金額
10,000円
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購入日
2013年05月頃
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購入場所
個人から中古買取
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