レビューメディア「ジグソー」

広く普及した名作SCSIドライブ

当時のSCSI HDDとしては定番といわれていた製品で、アイ・オー・データ機器の外付けHDDなどの中身としてもよく使われていた製品です。スペックは以下の通りです。

・容量:9.1GB
・回転数:7,200rpm
・キャッシュ容量:1,792KB
・プラッター枚数:3枚
・最大内部転送速度:159~244Mbit/s

Ultrastar 18 ESというモデル名の通り、最大容量18GBのシリーズで、本機DNES-309170は9GBモデルとなります。インターフェースはUltra SCSI 50P・Ultra Wide SCSI 68P、Ultra 2 Wide SCSI 68P、Ultra 2 Wide SCSI SCA80Pと、豊富な種類が用意されていました。

ちなみに当時のIBM製HDDには、それぞれ愛称が付いていました。このモデルの場合はNeptuneであり、それが型番にも反映されていたのです。つまりDNESという型番の中間2文字(NE)が愛称を表していたわけです。4文字目のSはインターフェースの種類で、SCSIモデルを表します。IDEモデルはA(ATAデバイスのい意味)でした。

今回取り上げたUltra SCSIモデルでは、インターフェースの規格上の速度上限が20MB/sであり、Ultra SCSIの帯域幅ではディスクの性能を活かすことが難しくなりつつあることがわかります。もっとも、当時のIDE HDDでは多くの製品がこの速度域には達していませんでしたが。

当時としては比較的高速な製品だったのですが、その割に発熱や振動・騒音などは少なく、使い勝手の良い製品だったという印象です。68Pモデルも含めて複数台使っていて満足度も高かった製品でした。
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