他のNEC純正扱いとなっている同時期のSCSIホストアダプターは、全てAdaptec製のボードにNECの型番ラベルを貼っただけのものなのですが、どういうわけかこのボードだけはNECが独自基板を起こしていて、外観上もAHA-2940AUとは明らかに別物です。
これは恐らく、一部機種(初期型のMMX Pentium搭載タワー型Valuestar)において出荷状態からUltra SCSIホストアダプターをPCIスロットに搭載していたものがあり、そのボードをそのまま単品で出荷したものではないかと思われます。標準搭載品もPC-9821X-B09も、共に基板に印刷されている型番は「G8XSF」となっていますので。外観上の違いは「PC-9821X-B09」という刻印が入ったシールが貼付されているか否かだけです。
BIOSは一応PC-9821専用品ではありますが、CopyrightはAdaptecとなっていますので、AHA-2940AUのPC-9800対応部分をそのまま使っているのではないかと思われます。
搭載コントローラーなど主要部分が共通ですので、PC-9800シリーズで使う限りにおいて性能面ではAHA-2940AUと変わりはありません。また、一部Mate-RシリーズでオンボードSCSIコントローラーとして搭載されていたのもAIC-7860Qであり、これとも基本的には同等であると考えて差し支えないでしょう。
敢えてAdaptecと別基板を起こした意図はわかりませんが、一時期かなり安く売られていたこともあり、コストパフォーマンスに優れたいいボードという印象が残っています。
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購入金額
480円
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購入日
不明
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購入場所
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