adaptecからリテール版で発売されていたAHA-2940U2W(Macintosh版はPowerDomain 2940U2W)と同じコントローラー、AIC-7890ABを搭載していましたが、AHA-2940U2WではAIC-3860Qとの併用によりパラレルSCSI(Narrow 50P)もサポートしていたのに対して、このAHA-2940U2BはLVD対応の68Pコネクターが外付け・内蔵各1つずつだけ用意されているという、シンプルな構造の製品でした。
最初にPower Macintoshシリーズ用と述べましたが、私自身はPower Macintoshシリーズの本体を1台も持っていません。現在に至るまで、自宅で使ったMacintoshシリーズといえば、MacBokk以外にはG4 CubeやMac mini程度しかありませんので。
それなのに何故わざわざこのボードを入手したのかといえば、PC-9800シリーズで使うためです。以前どこかで少し触れましたが、PC-9800シリーズではPC/AT互換機用の起動BIOSが搭載されたボードは、本体側のリソースと競合するため使うことが出来ないのです。アイ・オー・データ機器などでは両対応のボードを発売していましたが、これはPC-9800シリーズに対応させるために独自のBIOSを搭載していたことで可能となっていたのです。
Macintosh用のBIOSが搭載されているボードの場合、ブート機能を使うことは出来ないものの起動阻害も起こさないというメリットがあり、他のデバイスで起動した後でWindows上でドライバーを組み込んでやれば、ドライバーが有効となった後はそのデバイスを扱うことが出来るようになるのです。
そこでこのボードも、他のデバイスから起動した後でドライバーを組み込むことで利用していた時期がありました。PC-9800シリーズ対応品が出ていたLVD転送対応のSCSIホストアダプターは、採用していることローラーがLSI Logic製かInitio製のものしかなく、adaptec製コントローラーでの性能を測定する場合に、このボードが使われていたのです。
最近ではさすがにPC-9800シリーズを使っての性能測定などをする機会は無くなってしまいましたので、このボードも使われる機会は失ってしまいました。元々数百円クラスのジャンクボードであり、十分楽しませて貰ったとは思いますが。
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購入金額
0円
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購入日
不明
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購入場所
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