Gino Vannelli(ジノ・ヴァレリ)。前回、ひねくれ者としてはw、代表作のこちらではなく、その次のVinnie ColaiutaとNeil Stubenhausの超絶リズムコンビに支えられた変態プログレフュージョンAOR(←なんじゃそりゃ)の“Nightwalker”
を先にご紹介したが、彼の代表作はなんといってもこちら。
このアルバム、AOR名盤100選、なんかだと必ず顔を出す超名盤。代表曲はしっとりと歌うGinoの男臭い歌声が沁みる「I Just Wanna Stop」なんだけど、実はこの作品もかなりカオス。
プログレあり、ソウルあり、ロックバラードあり、フュージョンタッチのボーカル曲あり、とてんでバラバラ。そこを存在感のあるGinoの声が入ると何でも彼のわぁるどになってしまう、という感じ。そしてコイツもリズム隊がもの凄い。
このときのメンツは以下の通り。
Gino Vannelli:vocals, synthesizer
Joe Vannelli:Electric Piano, Synthesizer
Mark Craney:Drums
Carlos Rios:Guitar
Leon Gaer:Synthesized Electric Bass
Jimmy Haslip:Electric Bass (on 5,6,9)
Ernie Watts:Tenor Saxophone
Manolo Badrena:Percussion
Victor Feldman:Vibes
Stephanie Spruill , Julia Tillman Waters, Maxine Willard Waters, Ross Vannelli:Background Vocals
ベースは基本Leon Gaerなんだけど、Jimmy Haslip(Robben Fordの初期に行動を共にしたスゴ腕ベーシスト)が数曲で弾く。圧巻なのはドラマーMark Craneyのプレイ。彼はUKのEddie Jobsonとやっていた手数系ドラマー。まぁ、あらゆるスキマというスキマにフィルイン突っこんでくる様な音の弾幕系のプレイ。このドラムがプログレ系やフュージョンタッチの曲はともかく、バラード系まで弾幕と迄は行かなくても散弾銃程度には弾が多いドラミング。そこを声のパワーでねじ伏せるwみたいな。
「Appaloosa」。のっけからヘヴィなギターのリフとバーンと打ち鳴らされるピアノ、重めの16ビートのインパクトの強い曲。間奏部の、チョイ頭を引っかけたギターの入り方が泣かせる(このプレイは当時無名のCarlos Rios)。ドラムのフィルインがこれでもかと入るのが「AOR」というイメージとは違うものだな。
「The River Must Flow」。クロイ!スラップベースとギターのクリアなカッティング、両chの端で鳴るラテンなパーカッション。女声コーラスの入り方がモロ。
「Brother To Brother」。実際にこのアルバムには実兄Joe Vannelliがキーボードで、実弟Ross Vannellがコーラスで参加、3人でアレンジをしているが♪Brother to brother/Now don't let the devil get you down♪~兄へ(弟へ)/どんな悪しき事があっても切り抜けていこう~と兄弟の結束を歌った熱い曲。間奏部の謎展開以外は爽やかなフュージョン系コード展開にドライヴするベース、叩きまくるドラムスのフィルインが神!展開部のコード進行は変態だけども、その後のCarlosのソロはすげーカッコイイ。続くJimmyとMarkのベース&ドラムのオンビートソロはフュージョン系でやられるような超テクニカルなもの。「I Just Wanna Stop」のようなMichael McDonaldが歌ってそうな「ザAOR」の名曲もあるが(つかこの曲だけ?w)、基本はカオス。
熱いエネルギーとGinoの声の力を感じられます。(とくにドラマー)必聴で!
【収録曲】
1. Appaloosa
2. The River Must Flow
3. I Just Wanna Stop
4. Love & Emotion
5. Feel Like Flying
6. Brother To Brother
7. Wheels Of Life
8. The Evil Eye
9. People I Belong To
ライヴですが..「Brother To Brother」(ふさふさ胸毛で歌うセクシィな?Gino)
Gino Vannelli website
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購入金額
3,200円
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購入日
1990年頃
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購入場所
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