所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。今、DVD市場がおもしろい。CDも最近版権切れなどで死蔵されていた20世紀音源が出てきておもしろい状況を呈していますが、DVDは良く探すとそれを上回るレア盤に溢れています。しかしより流通量が少なく、店頭での品揃えが少ないDVD、おそらくプレス数もCDよりは少数と思われ、レア音源・画像との出逢いはまさに一期一会。出会えたときに買い逃すとあとで後悔することになりかねません。そんなレア盤を掴むのに成功したのでご紹介します。
“ライブ帝国”というDVDのシリーズがある。これは音楽番組や新車情報などいわゆる関東キー局でないながらも特定の層をガッチリと掴む独自の番組を制作しているTVK(テレビ神奈川)のライヴ映像を集めたシリーズ。なつかしの“Live TOMATO”や“Fighting 80's”、それに“Live y”など20世紀のライヴ番組をアーティストごとやテーマに沿って編集したDVD。
アーティスト側がイニシアチヴを取るのでなく、映像権をもっている制作側が作るモノなので、アーティスト側からリリースのお知らせのようなものが出ることも少なく...、いや、そもそもここで取り上げられたアーティストの多くは(そのままの形態では)活動していないものが多い。
また、画質もデジタル化以前の4:3アナログ放送時のもので、今のデジタル放送基準で見るとたいしたことはないので、今後ずっと再版され販売され続けるかというと、ちょっと微妙。
そんなシリーズに“FLYING KIDS”がラインアップされた。彼等は現在でも活動を続ける
「オッサンの星w」なバンドだが、最も精力的に活動したのは1990年代。cybercatのバンド活動全盛期と一部オーバーラップし、アマチュアバンド⇒TV出演⇒メジャーデビューというサクセスストーリーは結構似た感じの方向性のバンドをやっていたcybercatとしては憧れでもあり、追っていたバンド。
そんな彼らの貴重なライヴ映像が集められている。
TV番組の「平成名物TV・三宅裕司のいかすバンド天国」、通称「イカ天」が出身のため、決してTV番組出演拒否のバンドではなかったが、バカ売れしたわけでもないので、キー局が特集番組を組むほどではなく、1曲だけの出演などが多くてなかなかまとまった形ではリリースされることはないと思っていたが...TVK(つかドリームタイムエンタテインメント?)、GJ!
「幸せであるように」。なんと言っても彼等の出世作で、代表曲のこの曲。テイクは1990年4月のライヴテイクで、デビュー直後の演奏。現在もライヴでは必ず歌われるこの曲も、このアレンジが原形。フェードアウトのオリジナルをきちんと終わるようにしただけ、ともいえるひねっていないアレンジだが、やはり元が良いので後のジャジィなテイストを効かせたアレンジやアカペラ部分があるバージョンが活きるともいえる。再活動開始後の現在はコーラスの「じゅんちゃん」こと浜谷淳子を除く6人で活動しているが、この曲は女声コーラスありきでアレンジされていたので、やっぱりじゅんちゃんがいるとシマるなァ。
「ジェットコースター」は中期の作品で1994年のライヴ。初期の歌詞も節回しもアクの強いファンクから、少しダンサブルにゴスペルチックに変身した中期の曲。デビュー当時は1バス、1フロアでタムタムレス(バスドラムの上につける小型の太鼓がない)というビート主体でオカズもあまりなかったドラムス中園浩之もシンバルやタムも増えてやや煌びやかになってきた時期。
ラストは中期のヒット、「風の吹き抜ける場所へ」だが演奏自体はかなり後半。この時期以降のヒット曲は「ファンキーなJ-POP」といえるくらいまでアカ抜けていたが、そんな中でも独自の世界が築けるブルージィな丸山史朗のギターが特徴を出している。
cybercatは偶然立ち寄ったCDショップでたまたまDVDの棚を見る気になって発掘?したけれど、それはあくまで偶発的なもの。探して買ったわけではない。その後このシリーズ、もんた&ブラザーズやクリエイション参加のものもあるのを識って時々探しているんだけれど、なかなかない。これもAmazonでは新品には数倍のプレミアついてるし。
やっぱりこういったTV番組の焼き直しDVDは旬のもの、見かけたときに食べなきゃ駄目ですね。
【収録曲】
1. 幸せであるように
2. 心は言葉につつまれて
3. 君に告げよう
4. ジェットコースター
5. 暗闇でキッス
6. 真夏のブリザード
7. 我想うゆえに我あり
8. 風の吹き抜ける場所へ
「風の吹き抜ける場所へ」本DVDの映像ではないが、同時期のライヴテイクを(録音イマイチ)
必聴というより必見
この時期のバンドはトップクラス以外は驚くほど映像が少ない
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購入金額
3,150円
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購入日
2004年頃
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購入場所
(たしか)新星堂
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