ただ、タブレットとしてはどちらも必要十分な性能を備えていますので、いわゆるベンチマーク的な性能、体感速度などにはほぼ言及しません。
【光】まず、私のようなガジェットマニアにはたまらないのが「枠」いわゆるベゼルの狭さでしょう。デザインとしてipadノーマルにいまいち手が伸びないのは、そのベゼル部分と画面の大きさのバランスが著しく悪く感じるからです。性能とバッテリー、持ちやすさ。考えるべきことが多くなればなるほど削ぎ落とされるとんがったガジェット感を削ぎ落とす八方美人さは、appleには不要と思わされてしまいます。
その点ipadminiは必要な部分まで削ぎ落としてしまったのではないかと思われるほど狭いベゼル、そして持っていて不安になるほどの薄さ、しかしながら必要十分な機能を秘め、手にした時にデジタル品独特の凝縮感、空間密度の高さを感じさせてくれます。この点ではMacBookAirをも凌駕しています。
そして意外とレビューされづらい部分なのですが、バッテリー持ちが意外なほど良いということ。
NEXUS7と比較して、体感でおよそ倍以上。そしてスタンバイ状態でのバッテリー消費が1日当たり2~3%以下に抑えられ、枕元に置いて寝る前のネットを毎日使う分には週1回の充電で済んでしまうくらいです。
画面、操作性についても画面切り替えの操作いわゆるタッチ操作には一日の長があり、ノートパソコンのトラックパッド操作をすべてひとつの画面で賄え、不足を感じないという奇跡の様なバランスに仕上がっていると言えます。マイクロソフトがタブレットとパソコンを統合し目指す方向性には明らかにappleへの追従の意思を感じます。が今のところお話にもなっておりません。surfaceも成熟にあと3年はかかるでしょう。ジョブズを失ったappleとの差をどう詰めていくか、価格以外の部分で優位を取れるのかが
興味の尽きないところです。
【闇】ここまで褒めるとNEXUS7に勝ち目がない様に思えますが、残念ながらそうではありません。
これには、優れたデザインと独自性を貫いたが故のガラパゴス的な発想と鎖国政策の様な囲い込みの
意思について語らねばなりません。
まずipadminiはNEXUS7が単体で出来る事の多くがmacパソコンとの連携、もしくは予め用意された
プラットフォーム上でしか実現できません。ファイルの移動、削除、自由なソフトインストール、カスタマイズ、この愛着のある機械を理解しようとする事。
appleの意思は明らかに、ファイルフォルダの概念を弾き出し、ユーザの利便性を奪い、意識の外に
追いやろうとしているようです。特定のアプリケーションを使用しなくては、ipadminiにnas上からファイルを移動する事すら不可能、動画ファイルもデフォルトのままでは対応しない形式ばかりで、windowsで磨かれて来たファイルシステムを一から組みなおすことを要求している、まるで自分を使用するために犠牲を強いるサディスティックな美女のようなアルカイックなスマイルを見せ付けています。
これは、モバイルで持ち運び、好きなようにカスタマイズし、便利に使用するという携帯電話や
スマートフォンの理念と明らかに逆行するものであると考えられます。とくに最近になってwindowsモバイル、andoroid系スマートフォンから移住してきた人間には、笑顔の裏で何をしているかわからない不自由さは不気味に写ることでしょう。 ただそれをフォローする正規のアプリ(有料)を使用したり、ジェイルブレイク(脱獄)を行うことで、andoroidのように見晴らしを上げる事は可能になってきます。
【特】最近nasneがマイブームとなっておりますため、その連携に期待しておりましたが3月初日をもって
recopraおよびtwonky beamの連携を条件として、ipadmini上に動画ファイルをダウンロードし、持ち運びが出来る様になりました。
アップルの制限というストレスが、アスファルトを突き破る花を咲かせるか、無菌室で育てられたバラを
咲かせるか、まだまだ興味の尽きないところです。
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購入金額
28,800円
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購入日
2012年11月10日
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購入場所
アップル オンラインストア
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