レビューメディア「ジグソー」

影に舞う暗殺者になるか、それとも冷徹な殺人鬼になるか

Bethesda Softworksから2012年10月11日に発売されたアクションアドベンチャーゲーム「Dishonored」。
一人称視点のステルスアクションというかなり珍しいジャンルのゲームで、斬新なゲームシステム故にゲーマーの間ではとても前評判が高かった。

個人的にも注目していた作品であったので、年末のセールでPC版を購入した。
この度一通りプレーし終えたので、レビューしてみようと思う。


■ストーリー
女王の護衛官をしている主人公は、疫病が蔓延している国を救う方法を探すため、他国に派遣されるが、成果なく帰国する。
旅の報告をしている最中に、反王政派に女王は殺害され、女王殺しの濡れ衣を着させられ投獄されてしまう。
しかし、王政復古を望む組織に助けられ、脱獄に成功する。
そして、組織に合流し、暗殺者として反王政派に復讐を誓う。





■ステージ制の箱庭ゲーム
Bethesdaというと、The Elder Scrollsシリーズのようにオープンワールド制のゲームが代表作だが、本作ではステージ制が採用されており、一定の広さのステージ内でミッションをこなすと次のステージに進むようになっている。

各ステージには、ストーリーに関わるメインミッション、ストーリーに直接的には影響しないサブミッションがある。
メインミッションでは、例えば、屋敷内に潜入して反王政派の支持者を暗殺するというように、敵対勢力を弱体化させるものが主となっている。


■ゲームの基本はステルスにある
レビュータイトルにもあるとおり、「Dishonored」はステルスアクションゲームである。
いかに敵に存在を悟られずにミッションを遂行するのかが重要なポイントとなる。

敵の背後を取り、一刺しで暗殺するのも良し。首を絞めて気絶させるのも良し。
周りに悟られずに徐々に敵戦力を削いでいくことが重要な戦略となる。

ゲームプレイ映像 「ステルスを知る」




■暗殺力を高める超能力
ステルスアクションゲームというと、有名な作品としてアサシン クリードがある。
敵に見つからないように目的を達成するという点においては似ているのだが、両者を決定的に違うものにしているのが「超能力」の存在である。

ストーリー序盤で、主人公は謎の男から超能力を授かる。
剣やボウガンなどの武器と超能力を組み合わせることで、無数の戦術を作り出すことができる。
この点が、「Dishonored」において一番の醍醐味といえる。



能力:ダークビジョン
透視能力。壁の向こうにいる生物や装置、アイテムの存在が分かる。


能力:ブリンク
テレポート能力。水平移動だけではなく、上下移動にも使うことができる。


能力:ポゼッション
鼠や人に憑依する能力。


能力:ベントタイム
時の流れを遅くしたり、完全に止めてしまう能力。


能力:ラットスワーム
殺人鼠を召還する能力。


能力:ウィンドブラスト
強烈な突風を起こし、物や敵を吹き飛ばす能力。



これらの超能力は、暗殺だけではなく、現場から安全に離脱する戦術としても利用することができる。
プレイヤーの想像力次第では、通常では考えられない戦術が生まれることもある。
頭を使ってあれこれと戦術を考えることも面白さの1つといえるだろう。


ゲームプレイ映像 「暗殺方法は想像力で変わる」



ゲームプレイ映像 「多彩な脱出方法」




■影に舞う暗殺者になるか、それとも冷徹な殺人鬼になるか
本作はステルスアクションゲームであり、敵に見つからずにミッションを遂行するプレイスタイルが基本である。
敵の目を掻い潜る方法といっても、物陰でじっと堪えてやり過ごす、背後や頭上から一突きで瞬殺する、背後から首を絞めて落とすというように複数の選択肢がある。

メインターゲットになっている人物を始末するというミッションに対して、単に暗殺するという方法もあれば、政治的に失脚させて無力化する、他者に始末させるというようなサブミッションをこなすことで殺さずに復讐を遂げることもできる。

敵に見つかってもミッション失敗とはならないので、視界に入る敵を積極的に抹殺していくスタイルもありだろう。
ただ、見つかれば仲間を呼ばれてしまい、一度に大勢を相手にすることになるので、高いプレイヤースキルを要求される。

不殺の復讐者を演じるのも良し。
腕に自身があれば、残忍な殺人鬼になるもの良し。

次の動画は、同じステージを「ステルススタイル」、「残忍なスタイル」と異なるスタイルでプレーしたものだ。
プレースタイルによって難易度が変わることがお分かりいただけるだろう。


デモ映像 「ステルススタイル」



デモ映像 「残忍なスタイル」




腕に自信があれば、こんなプレースタイルもありだろう。
「大量殺戮」




■世界観と連動したゲームシステム
ゲーム内にはカオスという値があり、敵を殺すとカオス値が上昇していく。
カオス値が上昇すると、都市内に疫病保持者が増加する。
疫病保持者というのは、いわばゾンビのような存在で、見つかるとプレイヤーに襲いかかって来る。

本作の舞台は、疫病が蔓延する都市。
疫病は鼠を媒介して拡散する設定になっており、死体が増えれば、それを糧にして鼠が増え、より疫病が拡散する。
都市内の疫病保持者が増加する、という仕組みだ。

カオス値によって最終ステージのシナリオが若干変わり、それに応じたエンディングが用意されているようだ。
プレイヤーの振る舞いがゲームの難易度や世界観に影響を与えるシステムが面白い。


■Steam Achievements
Steam Achievementsとは、ゲーム内で一定の条件を満たすとSteam上で称号が与えられるシステムだ。
Steamユーザーには御馴染みのシステムだが、こういうやり込み要素もある

1周プレイし終えた時点で、称号は25/60であった。
  • 購入金額

    2,896円

  • 購入日

    2012年12月29日

  • 購入場所

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