親の仇のティンプを追ってイノセントの巨大な交易ドームに入ったおれたちは、ドームの片隅で芝居興行を開始した。今度は遊んでばかりいた訳ではない。張り切るエルチたちの説得で女装して舞台に立つことになったのでだ。しかし本当に世の中、わからない。赤やピンクのレオタードに身を固め、ブロンドのカツラをかぶったおれたちはやんややんや喝采を浴び、おまけにおれは入国審査官のイノセントにほれられてしまったのだ。
おれを女と信じて思いを寄せる彼・ボニルは、花束や食料以上のものをおれにあたえてくれた。イノセントの世界へおれを導き、イノセントの謎を、砂漠の星ゾラの謎を、エルチが夢見る地球の謎を知る手がかりを与えてくれたのだ。
ソノラマ文庫から発売された「戦闘メカ ザブングル」第2巻です。
本作はアニメ版の原作ではなく、アニメ本編途中で書き下ろされた小説版です。
執筆したのはアニメ本編も「五武冬史」名義で9本担当した「鈴木良武」。
アニメ版のクレジットの原作者には富野由悠季との連名で名を連ねています。
初期の冨野の盟友で「勇者ライディーン」、「無敵超人ザンボット3」、「戦闘メカ ザブングル」で
の原作・脚本で参加しました本作で袂を分かつことに。
この小説はアニメ放送中盤に書き下ろされ出版されました。
本作は「鈴木良武」の小説処女作に当たります。
ちなみに第2作は「機動武闘伝Gガンダム」。
表紙・イラストはアニメのキャラクターデザインの湖川友謙。
この小説版はアニメとお話が大幅に違います。
特にこの2巻は別物と言ってよいレベル。
プロポピエフ一座+ジロン達+エクスプロイターといった感じでしょうか。
ジロンがアニメと違っておっとり型。
銃の腕でも悪く、知略で何とかするタイプ。
エルチは恐ろしく影が薄い子に。
コトセットもTVと異なり、沈着冷静な人物に。
あとティンプが普通に死ぬ。
ザブングルは今現在観ても読んでも、アニメも小説も面白いのでおすすめです。
ただしDVDの画質はすさまじく悪いですが…。
LDはいいんですけどね。
あとタイトルのザブングル(Xabungle)ですが、ブングル(bungles)とは英語で「ドジ」、「間抜け」、「へマ」といった意味。
一説では頭に数理論理学で否定を意味する「Xa」をつけて「ドジじゃない」「間抜けじゃない」との説もあります。
どっかで正解が書いてあるかもですがw
あのお笑いコンビは本作のタイトルをなんとなくパクって付けたそうです。
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購入金額
400円
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購入日
不明
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購入場所
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