日本の優れた作曲家(シンガーソングライターのことが多い)の作品を外国の往年のスターシンガーに歌わせるという企画盤は1990年前後に多く企画されたが、
これもそのうちの一つ。
山下達郎は日本のポップスの黎明期
から活動するシンガーソングライターだが、いわゆるアメリカンポップな薫りを日本の流行曲(←という言い方も変だがw)に持ち込んだ先駆者でもある。そのため、彼の曲はとても日本離れしている。そんな彼の曲を歌ったのが、Chicago
のJason Scheffや玄人受けするAORシンガーGino Vannelli、
アレンジがDavid Fosterの愛弟子Tom Keane。悪かろうハズがない。
「Bomber」。オリジナルの田中章弘のファンキーベースは打ち込みにされてしまっているが、Bメロの「間」があるアレンジは打ち込みならではで、これはこれでイイかな。なによりJasonののびのびと歌っているボーカルとサビのコーラスがいい。間奏のギターのカッティングとソロもファンキーで、ヤマタツ版を知らない人に聴かせたら元が日本の曲とは思わないかも?欲を言うならベースが生だったらもっと良かったんだけれど。
名曲「Christmas Eve」はバラードで甘い声を聴かせるGino Vannelliが歌う。スローテンポで1コーラス目のドラムレスのアレンジだが、包み込まれるようなシンセのコードにGinoの想いの詰まったボーカルが乗る。David Kozの濁りのないソプラノサックスが荘厳な感じだ。
「Two Of Us」は「ふたり」。元曲のイメージが強く残ったアレンジで、6/8のバラードを上手く歌うのはSusan Boydという女性歌手。そうとう上手いんだけど、彼女に関しては残念ながら資料がほとんどない。アレンジも良くって浸れるんだけど。
やはりヤマタツの楽曲の良さが光る。あまり奇をてらっていなくて、カラオケを外人が歌いました、みたいな気配はあるんだけれど、やっぱり元が良くて、ボーカリストも良いときちんと「作品」になるな、と。そんで、アーティスト名らしくジャケットに上がっている「The Nexus」ってなんなのだろう?クレジットにはまったく記載がなく、ライナー自体がないのでさっぱりわからん。教えて、エライひと。
【収録曲】
1. Bomber - Jason Scheff
2. Your Eyes - Marilyn Martin
3. Christmas Eve - Gino Vannelli
4. Shampoo - Susan Boyd
5. Let's Kiss The Sun - Peter Beckett
6. Hey Reporter - Mike Reno
7. Two Of Us (ふたり)- Susan Boyd
8. War Song - Jason Scheff
9. Morning Glory - Susan Boyd
「Bomber」
-
購入金額
3,000円
-
購入日
1990年頃
-
購入場所
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。