“Thriller”、音楽史上燦然と輝くMichael Jacksonの大ヒットアルバム。その売上枚数は諸説あるが1億枚以上というのはおそらく確か(ギネスブックには「史上最も売れたアルバム」として登録)。そしてシングルカットするものするもの次々売れ続け、9曲中実に7曲がシングルカットされ、その全てが全米ベスト10に入ったという化け物アルバム。こんな大ヒット作の次は誰だって難しい。新しいことをやり過ぎると「アイツは変わった」「売れて天狗になっている」と言われ、同一路線過ぎると「焼き直し」「過去の栄光にすがってる」とこき下ろされる。そんなプレッシャーを受けながら成した次作。それが“BAD”。
期待を裏切らない前作からの発展と、少しの新味とを上手くブレンドし、新しく現れた機器を積極的に取り入れて時代に合わせ、さらに先を行くセンスで時代を造った。これはこれでソリッドで素晴らしいアルバム。「Bad」。前作アルバムタイトルチューン「Thriller」の「あの」ゾンビダンスで有名なショートフィルムの向こうを張って、15分以上の短編映画として制作されたミュージックビデオが有名。Michael絶頂期を支えたQuincy Jonesお得意の硬いピートに“Thriller”のころよりさらにパワーを増したMichaelの粘りとキレが両立する最盛期の声が聴ける。久しぶりに聴いたが、カスタムIEM
で改めてみっちり聴くと、当時聞き逃していた音が聴ける。御大Jimmy Smithのハモンドソロもすごいが、地味にいいのがシンベの音。明らかにシンベで、エレベの奏法を模してないがスゴイグルーヴィ。
「Speed Demon」といえばIntelのSSD...ぢゃなくて。名前から受ける印象とは異なり、高速チューンではない。バイクの音がパンニングされて始まったあとは粘りけのあるシンベと鉄工所の鉄を打つような音でのビート。♪Speed demon♪と入るコーラスのあとのフィルインだけが32分音符の爆速だけどw
「Dirty Diana」。Diana、とは誰なのかずいぶん話題になった。その最有力候補?のDiana Rossもコンサートで歌ったり、故ダイアナ妃(Diana, Princess of Wales)もオキニだったとか。曲はハードなもので前作“Thriller”の「Beat It(今夜はビート・イット)」を彷彿とさせる。「Beat It」のキレたソロはライトハンド奏法の教祖、Eddie Van Halenだが、こちらはBilly Idolの信任厚いSteve Stevens!弾きまくり!弾き倒し!
このアルバムは前作がすごすぎて少し霞んだようになっているけれど、Quincy三部作のトリ、Michaelも気力充実、テクニックも磨かれ、自分の書いた曲ばかりで思う存分歌ってる。
一度は聴いておくべきアルバムです。
そうそう、SMEは著作権関係にうるさいので、Youtubeに繋がず、Amazonに試聴ファイルがある追加曲入りの紙ジャケ盤に繋いでますが、自分の所持するのは3200円で売り出された初CD盤です。
【収録曲】
1. Bad
2. The Way You Make Me Feel
3. Speed Demon
4. Liberian Girl
5. Just Good Friends
6. Another Part Of Me
7. Man In The Mirror
8. I Just Can't Stop Loving You
9. Dirty Diana
10. Smooth Criminal
11. Leave Me Alone
-
購入金額
3,200円
-
購入日
1987年頃
-
購入場所
れいんさん
2012/08/29
しびれるぜ!
Σ(☆ェ◎^;)
bibirikotetuさん
2012/08/29
北のラブリエさん
2012/08/29
aoidiskさん
2012/08/29
待っていた記憶があります。
cybercatさん
2012/08/30
cybercatさん
2012/08/30
キレのある踊りと、それ以前の「一糸乱れぬ」系のダンスでなく、それぞれの個性を大切にしながらキメるときゃキメる系のダンスへ大きく転換したあたりの画で、傑作でしたね!
cybercatさん
2012/08/30
歌唱テクニック的には頂点だったかも。
cybercatさん
2012/08/30